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2013年 04月 28日 ( 1 )

『荷風俳句集』『人類哲学序説』『実践 日本人の英語』(岩波書店)

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加藤郁乎(かとう・いくや1929-2012)・編 池澤一郎(いけざわ・いちろう1964-)・注解解題
荷風俳句集
2013年4月16日 第1刷
岩波書店(岩波文庫)
940円+税

梅原猛(うめはら・たけし1925-)
人類哲学序説
2013年4月19日 第1刷
岩波書店(岩波新書)
760円+税

マーク・ピーターセン(Mark Petersen)
実践 日本人の英語
2013年4月19日 第1刷
岩波書店(岩波新書)
760円+税

4月の岩波書店はすごい。「図書 4月号」巻末の「岩波書店の新刊」から引く。
創業百年記念出版で『岩波講座 日本の思想』。数年前に初めて知った末木文美士(すえき・ふみひこ1949-)らが編集委員。第1回(第1巻)は『「日本」と日本思想』。
「そうだったんだ!日本語」シリーズも始まる。全10冊。金水敏・窪薗晴夫・井上優らが編集。第1回は今野真二『正書法のない日本語』、滝浦真人『日本語は親しさを伝えられるか』の2冊。
シリーズでは他に刊行中のもので、「シリーズ大学」が『大衆化する大学―学生の多様化をどうみるかー』、「日本の外交」が『外交思想』、「世界史資料」が『二一世紀の世界へ 日本と世界 一六世紀以後』、「安丸良夫集」が『近代日本の深層』、「磯崎新建築論集」が『手法論の射程―形式の自動再生―』。
単行本では、菅野昭正・編で『ことばの魔術師 井上ひさし』、太田直子『字幕屋のニホンゴ渡世奮闘記』、白尾元理『地球全史の歩き方』、高橋英夫『文人荷風抄』、山形孝夫『黒い海の記憶―いま、死者の語りを聴くことー』、田沼武能『人間万歳―写真をめぐるエセーー』、萩原久美子・皆川満寿美・大沢真理編『復興を取り戻すー発信する東北の女たち―』など。
岩波新書は上述2冊と海老坂武『加藤周一―二十世紀を問う』他、岩波文庫は上述一冊とハイデガー/熊野純彦訳『存在と時間(一)』他。
お金と時間とそして何より知力があれば買いたい・読みたい本がどっさりなんですが、浅学非才&ビンボー、結局冒頭の3冊だけ購入です。

荷風俳句集』、タイトルは「俳句集」だが、狂歌・小唄・漢詩なども収める。「写真と俳句」(pp283-349)では浅草レヴューでしょうか写真に「世の中や踊るはだかも年のくれ」、寺島町では「さかり場を出れば蟲なく闇夜かな」、鴎外らを偲んで「穴に入る蛇うらやまん老の果」、「たまのゐ」停車場では「遠みちも夜寒になりぬ川むかう」。池澤の丁寧な注解・解題、俳句・狂歌の初句索引。加藤は既刊書より抜粋の解説。「本書の編者加藤郁乎氏は、昨年五月十六日に楽郊に帰せられた」(池澤一郎「解題」p474)。
梅原猛本、おどろおどろしい^^タイトル。西田幾多郎・鈴木大拙・デカルト・ニーチェ・ハイデッガー・ソクラテス・プラトン・宮沢賢治が出てくるのは納得だが、意外なのは伊藤若冲。「第五章 森の思想」の「伊藤若冲の世界」(pp178-190)。能にもよく出てきますが「草木国土悉皆成仏」の例として梅原は若冲を引く。「若冲の絵の意味するところと『草木国土悉皆成仏』という思想の意味するところとは、同じものではないか」(p190)。
ベストセラー『日本人の英語』から25年も経ったんですね。私も読みました。冠詞・時制・複数など、英語は難しい。本書は「実践編」。「学生たちの作る英文にみられる問題点をきっかけにして、英語を書くという実践に少しでも役立つように、と考えて書き始めた」(p223)。帯にもありますが、「昨日、私は自分のブラウスを買いに渋谷へ行きました」はYesteraday,I went to Shibuya to buy my blouse.じゃ「意味不明」なんだそうです。同じく帯のI could meet him in New York.は「私はニューヨークで彼に会えました」ではなく受け止められる(p99)。

ゴールデンウイークだからでしょうか、いつもは月末に届く岩波書店「図書」が27日に届きました。白川静と石牟礼道子は交流があったんですね。巻頭の石牟礼道子「現代の恋のさまざま」は名文です。6月12日に『これからどうする 未来のつくり方』が刊行。緒方貞子・内田樹・浜矩子・亀山郁夫・コシノヒロコ・湯浅誠・天野祐吉・平野啓一郎・田中優子・関川夏央・山折哲雄らが執筆。1900円+税。
by tiaokumura | 2013-04-28 11:41 | | Comments(0)