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2010年 09月 03日 ( 4 )

越中八尾おわら風の盆(鏡町)

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(9月5日午後・記)
竹になりたや 茶の湯 座敷の柄杓の柄の竹に いとし殿御に 持たれて汲まれて 一口 オワラ 飲まれたや(字余り)

諏訪町の坂道を降り、左折。方向音痴な自分^^にゃまるっきしようわからん道をあちこち折れたり曲がったり下りたり上ったり。歩くこと約30分、着いたところが鏡町。今回の観世流華川会の「越中八尾おわら風の盆」を企画されたMさんのつてなんでしょうね。普通は入れない席で、おわら観賞。
おわらの写真でよく取り上げられる「おたや階段」、アップした写真の右手前になります。鏡町はかつての花街、おわらにも艶っぽさが残る。地方は、太鼓(1人?)・胡弓(数名)・三味線(数名)、歌い手(男女8人くらいが交互に)・囃し手(男性1人)。踊り、初めに中高校生の女性(青年女性とは浴衣が違う)、その後に青年男性、それから青年男性がいったん退場して青年女性、やがて青年男性が加わる-そんな流れでしょうか。男性陣は踊りの途中で順にストップポーズ(「かかし」)、観てるほうには楽しいが踊り手には大変な筋力が要求されるでしょうね。会場から拍手(大衆芸能であればおひねりの場面でしょうね^^)。女性は指先まで想いを込めた踊り。「夜目遠目傘の内」とか言いますが^^、ほのかな色香が感じられる踊り。他の町もそうなんでしょうか、男女が踊り終盤で写真のようなポーズを取り、会場からやんやの喝采。

鏡町を後にして、これもMさんの企画の「真酒亭」へ。村田千晴さんの「真酒亭」はいつか行きたいと思っていた居酒屋。富山県庁前噴水公園通りにあるのですが、風の盆期間中、八尾で臨時出店だそうです。村田さんが富山錦で作っている日本酒「みゃあらくもん」(富山弁。「道楽者」ってな意味)を飲み、安政年間創業「孫兵衛」(高岡)のとうふや枝豆やずいきをいただく。黒米(古代米)とこしひかりのおにぎりもいただく。

徒歩で八尾駅へ。途中、聞名寺(もんみょうじ。浄土真宗本願寺派)。僕が風の盆に魅かれるのはそこに浄土真宗の匂いが感じられるからです。確信はないのですが、おわら史に真宗は欠かせないのではないでしょうか。なお八尾は聞名寺の門前町として栄えました。
井田川に架かる十三石橋を渡るとやがてJR高山線・越中八尾駅。越中八尾0:36発最終電車で富山へ。
今回の約5時間のおわらツアー、堪能しました。次回またチャンスがあれば、9月3日26時頃に八尾(婦負郡八尾町。今は市町村合併により富山市八尾になってしまった)の町にいたい。

浮いたか瓢箪 軽そうに流れる 行く先ゃ知らねど あの身になりたや(長囃子)
by tiaokumura | 2010-09-03 22:54 | 富山 | Comments(6)

越中八尾おわら風の盆(諏訪町)

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(9月5日午後・記)
蛍こいこい 八尾の盆に 夜の流しの オワラ 道照らせ

西新町から東新町に出、諏訪町へ。
アップした写真、「日本の道百選」に選定された坂道。写真ではよくわからないでしょうが、この位置からぐーっと下がって前方は目の位置少し下まで盛り上がっています。ここの町流しが風の盆撮影アングルとしては最高の風景になるのでしょうね。

おわらは300年の歴史がある。近代に入って明治・大正・昭和と、松本勘玄・小原萬龍・小杉放庵・若柳吉三郎・林秋路・吉井勇・江尻豊治・川崎順二・笠原輝芳・伯育男(いずれも故人)らによって、
叙情豊かで気品高く、綿々としてつきぬ哀調の中に優雅さを失わぬ詩的な唄と踊り(「越中八尾 おわら風の盆 ガイドマップ」)
へと高められた。高音で伸びやかな歌、胡弓が入ることで幽玄感が生まれた演奏、色艶(女踊り)とメリハリ(男踊り)の踊り-先人たちの血のにじむような精進が文化へと昇華させ、今日の隆盛をもたらしている。郡上八幡や阿波踊りやよさこいが「にぎやか系」であるのに対して、おわらは日本の祭りとしては数少ない「しっとり系・癒し系」になるのでしょうね。
越中八尾おわら風の盆は、本来は「風の盆のために残り362日を過ごす」と言われる八尾の人々のためのものなのだが、今では3日間で20万人を超える「観光客」が入り込むようになっている。高橋治『風の盆恋歌』(1985年)や石川さゆり『風の盆恋歌』(1989年)の影響が強いんでしょうね、おわらブーム。よそもそうでしょうが、ここでも観光客のマナーの悪さがよく指摘される。今回もフラッシュ撮影する馬鹿者が何人もいた。ぼんぼり・風・水音をも味わうことなんぞもはや不可能な観光客の多さ、なんでしょうね。
自分たちのための伝統だった踊りが、「見せもの」になりつつある。文化を「見せてもらう」という姿勢で来てほしい
お客さんに来てほしい半分、減ってほしい半分です
これだけのお客さんを無視もできない。いかに観光と伝統を両立させるか、永遠の課題です
朝日新聞に載る地元の人の声である。観光客の不平不満は多い。今年は幸い雨にたたられなかったようだが、ある年のこと、雨が降ってきて町流しが中断した。某観光客曰く「遠くから来たのに雨くらいでやめないでほしい」。こんな理不尽なことを言う観光客は、即レッドカードでしょうね。雨によって踊り手たちの疲労がいや増し、浴衣はもちろん胡弓・三味線・太鼓といった貴重な楽器が濡れる-その程度の想像力、ないんでしょうかねえ。

唄の町だよ 八尾の町は 唄で糸取る オワラ 桑も摘む
by tiaokumura | 2010-09-03 21:53 | 富山 | Comments(1)

越中八尾おわら風の盆(西新町)

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(9月5日午後・記)
二百十日に 風さえ吹かにゃ 早稲の米喰うて オワラ 踊ります(古謡)

山吹橋を渡る。そこからの道がなかなか分からず。メンバー13人中で8番目に若い^^ボクが斥候を買って出て、皆さんよりずっと先頭を歩く。右には田んぼがひろがる。どんどん暗くなる。「畦道に横たわってそのまま朽ち果ててもいいかなぁ」とアブない幻覚にとらわれた頃に、川田有紀子先生(観世流華川会)のご主人から「奥村さ~ん、戻りましょー」との呼び声。「夢か現か幻か」の気分からこの世に引き戻されたかも(激爆)。
墓場に入り、石段などを登る。ボクは怖がりなんで一人じゃとても無理でしょうね、こういう道中は。「13人の金曜日だねー」とか「ゲッ、ゲッ、ゲゲゲのゲー」(今TVで水木しげるさんがモデルのドラマが人気があるそうです)とか「14人目がいそ~」などと軽口を叩きながら、13人で墓場を抜ける。
やがて明るい場所に。井田川は東北から南西に「ノ」の字で流れ、八尾の町はその井田川沿いに発達。「ノ」の字の下のあたりなんでしょうね、僕たちが入ったのは。
Mさん(観世流華川会)のアレンジなんでしょうね。僕たちは目の前でおわらを観ることができた。某大手電機メーカーの社員寮の前庭、そこで待機する。9時20分頃だったでしょうか、地方・踊り手らの集団が現れる。総勢40人くらいでしょうか。
西新町のおわら、僕たちだけのために演じられる。世の中、こんなゼータク、ないでしょうね。

しょまいかいね しょまいかいね 一服しょまいかいね 一服してからそれからまたやろかいね(長囃子)
by tiaokumura | 2010-09-03 21:38 | 富山 | Comments(0)

越中八尾おわら風の盆(山吹橋)

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(9月5日午後・記)
月が隠れりゃ また手をつなぐ 揺れる釣橋 オワラ 恋の橋

残暑お見舞申し上げます。/9月3日の日程決まりましたので/同封いたします。御都合の良いところで/合流なさってください。
川田有紀子先生(観世流華川会)から8月23日にお手紙をいただく。Kanazawa Noh Museumの一筆箋、越中八尾「おわら風の盆」日程、地図。9月3日は、9月1日に富山国際学院2010年10月生の名古屋入国管理局申請結果が判明し、それ次第では9月3日に名古屋出張せねばならない。いつも届くはずの9月1日に名古屋入管から結果が届かず、いささかイライラ^^してたのが、2日昼に郵便が届く。今回は僕が担当するようになって4回目の申請なのですが、今回初めて申請者全員「認定」されました。快挙っすね(嘘爆)。1人でもダメだったら名古屋入管に行って不交付理由を詳しく聞いてくるのですが、今回はそんなわけで名古屋出張不要(ラッキー♪)。天の配剤、9月3日の八尾を堪能できました。
観世流華川会では年に何回か謡以外の活動もあって(僕は参加しませんでしたが先日「大牧温泉」もあった)、人見知りが激しいボク(恥)にとっては皆様いい方ばかりなので、これまで飲み会2回に混ぜていただいてます。

越中八尾おわら風の盆、父の長姉が八尾町福島に嫁いでいて、たぶん子どもの頃行っているでしょうね。駅からの山道・崖道・温泉・おばの家の蚕棚や放し飼いの鶏や古切手古銭などを覚えています。10年ほど前になるか、妻の女友達に誘われて前夜祭に行った。当日は上新町の番だったか。途中雨が降ってきて軒先で雨宿り。伯育男さんの御宅の玄関先に入れていただいてお稽古の耳福も。

今回は華川会のMさんのプランニングなんでしょうね。
19時40分富山駅南口集合、富山発19時51分→越中八尾20時25分着。僕を入れて13人のメンバー。初対面は4人か。大型タクシー2台に分乗して、駐車場まで。
アップした写真、井田川に架かる山吹橋。昔と違って補強されているのでしょうが、釣橋です。この橋を渡るとそこは異界、のような幻想にしばし襲われる。

揺らぐ吊り橋 手に手を取りて 渡る井田川 オワラ 春の風小杉放庵「八尾四季」)
by tiaokumura | 2010-09-03 20:55 | 富山 | Comments(0)