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2010年 04月 15日 ( 1 )

本居宣長「不才なる人といへども・・・」(『うひ山ふみ』)

日本語学校・富山国際学院は1993年に1期生を迎え入れた。1期・2期と入学式、当然ありました。先日、富山国際学院では先輩にあたる宮田妙子さんが、たぶん2期生になるのでしょうね、入学式の写真を学院にご持参。僕も写ってました(僕は1994年4月から勤務)。記憶になかったのですが、僕は入学式に出席してたんですね。当時は非常勤講師でした。宮田さんも若かった^^(今から15年前)けど、僕も若かった(40代後半!)。今はヒゲ面なんですが、当時の写真にはヒゲなし。写真を見ながらしばし懐旧&笑い(「みんな若かったんだね~」)。
で、上海事件などがあって中国出身者の日本語学校入学が一気に難しくなり(「日本語学校・冬の時代」)、富山国際学院も例外ではなく「廃校」の危機に。その時に岸井みつよさん(僕の前の学院長)を中心に日本語教師が結集し、爾来今日に至っている。ただ、ず~っと「入学式」をやっていないんですね、うちんとこは。日本語学校の場合、母国でビザを取得してそれから来日になるので、さみだれ式に入学してくることもあって、入学式のタイミングが難しいんですね。もちろん「入学式」を毎年やっている日本語学校のほうが圧倒的に多いでしょうが、うちの場合1995年以来入学式はやってません、たぶん。
今年、「入学式」をやろうってことになった。どのような入学式にするかあれこれ考えた。僕としては、富山国際学院ならではの入学式にしたいと思う。当日は、富山中央警察署による交通安全指導→入学式→オリエンテーション→午後は授業、の予定。4月新入生は一人を除き既に来日し授業に参加している。まぁ、タイミングとしては4月23日の入学式、妥当な線でしょうね。
ここで困ったことが一つ。「学院長式辞」。何を言おうかと思案。3月の卒業式では小津安二郎を引用した。今回は本居宣長にしようと思う。
・・・不才なる人といへども、おこたらずつとめだにすれば、それだけの功は有ル物也、又晩学の人も、つとめはげめば、思ひの外功をなすことあり、又暇(イトマ)のなき人も、思ひの外、いとま多き人よりも、功をなすもの也、されば才のともしきや、学ぶことの晩(オソ)きや、暇(イトマ)のなきやによりて、思ひくづをれて、止(ヤム)ることなかれ、とてもかくても、つとめだにすれば、出来るものと心得べし、・・・
岩波文庫の『うひ山ふみ』、僕は持っているはずですが、本棚のどこにあるか見つからない(泣)。上記引用は「宣長記念館」のサイトより。底本は『本居宣長全集』(確か筑摩書房でしたよね?)だそうです。
私たちは才能がないからとか、学ぶのに遅すぎたからとか、時間がないからとか言って、『学び』に取り組まないことがある。でも、それは間違いなのだ。一生懸命努力さえすれば、だれでも学業は成就するものだ。
-宣長さんはそうおっしゃっているのでしょうね。私にも勇気づけられる名言だし、富山国際学院で日本語を学ぶ諸君にもぴったりの名言だと思う。

学院長式辞は日本語・中国語・英語でやろうと思います。3月の卒業式式辞はできるだけ自然な日本語だけでやりましたが、入学式式辞はそれは無理ですもんね。ごく簡単な日本語も難しい。そこで普通の日本語+中国語訳+英語訳にします。3か国語の入学式式辞なんて、本邦初・前代未聞かもしれん(嘘爆)。日本語・英語は8割方できました。明日、スタッフの高木けい子さんに聞いていただいて、アドバイスしてもらいます。中国語訳は銭輝老師にお願いして、当日は2年生に銭輝老師の翻訳を読んでもらおうと思う。
はてさて、どんな「学院長式辞@2010年度入学式」になりますことやら(照)。『うひ山ふみ』(ういやまぶみ)は’Ways for Beginners'にしてみましたが、この訳でいいのかしらん。
by tiaokumura | 2010-04-15 20:24 | 言の葉つれづれ | Comments(4)