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2009年 04月 29日 ( 1 )

中山康樹『ミック・ジャガーは60歳で何を歌ったか』(幻冬舎新書)

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中山康樹
『ミック・ジャガーは60歳で何を歌ったか』
2009年3月30日 第1刷
幻冬舎(幻冬舎新書)
740円+税

こういうタイトルの本、ついつい買っちゃう哀しい男の性(さが)^^。あっ、本の左肩の「GS」、グループサウンズじゃありませんよ(爆)。「幻冬舎新書」だからGSなのだ。
僕は知らなかったのですが、中山康樹(1952-)は、元「スイングジャーナル」編集長。『挫折し続ける初心者のための 最後のジャズ入門』(幻冬舎新書)の著者は彼です。マイルス・デイヴィス(1926-91)とも親交があったそうで、宝島社文庫『マイルス・デイヴィス自叙伝』の翻訳者。
余談ですが、何年か前から本のタイトル、この本みたいに「文」が増えてますよね。「サオダケ屋」あたりからでしょうか。

吉田拓郎(1946-)や松任谷由実(1954-)らが40代・50代・60代(・70代?)でも音楽活動を続けるのはまるっきり想像しがたいことではなかったけど(ファンとともにエイジング^^)、矢沢永吉(1949-)や忌野清志郎(1951-)や甲斐よしひろ(1953-)らが今でもこうして「現役」だなんて、30年ほど前までは想像もできなかった。「ロックンローラー=(少なくとも音楽活動においては)若死」って図式、ロックンロール誕生から70年代半ば頃までは「常識」だったんじゃないだろうか。それがどうだろう、日本のアラ還^^ロッカーたち、バリバリの現役ですもんね。
世界は当然もっと先行しているわけで、本書『ミック・ジャガーは60歳で何を歌ったか』には、順にミック・ジャガー(1943-)、ポール・マッカートニー(1942-)、リンゴ・スター(1940-)、シルヴィー・ヴァルタン(1944-)、エルトン・ジョン(1947-)、ボブ・ディラン(1941-)ら14人が登場(狭義のロックシーンばかりではありません)。Elton Johnは日本風に言えば僕と同学年(僕のほうが6か月ほど年上)ですが、あとの13人はみ~んなワシのお兄さん・お姉さんじゃもんね。んでもってバリバリの現役。ワシ、老け込んどる場合じゃないっす(激爆)。

同書、「ミック・ジャガー」の章より。
おそらくミックほど職務と使命に忠実なロック・ミュージシャンはいないのではないか。それがビジネスである以上、誰しも歯車として背負う責務から逃れることはできないが、ミックには、それを積極的に引き受け、高いレヴェルにおいて達成することでしか自分を満足させることができないかのような切迫感と狂気が感じられる。すなわちそれがストーンズのリード・ヴォーカリストであるということの意味であり、ミック・ジャガーという人間が背負ってしまった宿命なのであろう。(同書pp18-19)
ミック・ジャガーがいる限り、ストーンズが「世界最高のロックンロール・バンド」と名乗ることは許されるべきなのだろうと思う。ミックの動きには、声には、たしかにそう実感させるだけのものがある。その背景には、「ミック・ジャガー」という職業を選択した男の覚悟と不断の努力があるのだろう。(同書p.27)
ビートルズの(あれこれあって)解散・ストーンズの(あれこれあったけど)継続は、どちらも「歴史の必然」ってやつなのでしょうね。
1970年頃に僕は、(I Can’t Get No) Satisfaction(シングルリリースは1965)や19th Nervous Breakdown(65)やPaint It, Black(66)、Lady Jane(66)などが入ったストーンズのスコア集を買っているのですが、今は本棚のどこかにもぐりこんでしまっていて見つからい。誰かにあげたのかもしれない。GWにでも探してみよう。それにしても「悪ガキ」だったミック・ジャガーがあと3か月で66歳!だなんて。

本書では「シルヴィー・ヴァルタン」の章もおもしろかった。彼女(昨年3月に来日しましたよね)は今年8月で65歳!です。誕生日が1日違いのマドンナは今年51歳になる(これも俄かに信じがたいけど^^)。
あるベーシストの思い出」(pp136-137)の節では「1964年にヴァルタンとともにオランピア劇場に出演した「人気が爆発する前夜の新進ロック・バンド」のベーシストの43年後の回想が引用されています。
パリのオランピア劇場は、ぼくたちにとってふつうの経験じゃなかった。あんなにたくさんの男の観客をみたのははじめてだった。(中略)シルヴィー、ぼくたちはもっといっしょにいたかったし、もっと話をしたかったんだ!(笑)
この発言が誰によるものか、勘のいいあなたはきっとおわかりでしょうね。答えは同書p.137でご確認を(爆)。
僕、シルヴィー・ヴァルタンのファンでした(照)。オジさんたちの中には僕と似たような方も多いでしょうね。そんな「あなた」のために、YouTubeLa Plus Belle Pour Aller Danser貼っておきます。感涙にむせばんよーにね(激爆)。ちなみに、彼女の公式サイトこちらです。


(5月3日夜・追記)
上記記事の忌野清志郎(いまわの・きよしろう)さんが、5月2日深夜、がん性リンパ管性のため亡くなられました。58歳。代表作に「ぼくの好きな先生」「トタンジスタ・ラジオ」「い・け・な・いルージュマジック」「パパの歌」など。
ここに謹んで忌野清志郎さんのご冥福をお祈り申し上げます。
by tiaokumura | 2009-04-29 16:59 | 音楽 | Comments(0)