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2008年 06月 14日 ( 2 )

鎌田正先生、ご逝去

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東京教育大学生時代、一般教養だったかあるいは国文専攻だったので関連科目としてだったか、鎌田正先生(漢文学)の講義を受けたことがある。もうかれこれ40年以上昔のことである。どんな講義内容だったか忘れてしまっているが、先生の東北訛りは今も耳に残っている。分銅惇作先生(国文学)も東北訛りがあった。お二方とも、東北ご出身者ならではなんでしょうね、学者として対象学問に対して誠実であり、自他を律する厳しさと同時に学生を深く思いやる心の持ち主だったと記憶する。
今日、富山大学附属図書館で読売新聞を読んでいて、鎌田先生の訃報を知った。享年97歳。天寿を全うされたと言ってもよいのかもしれない。新聞掲載のご自宅は文京区大塚なので、先生は東京教育大キャンパスの近くにお住みだったんですね。
僕は今朝いつものように朝日新聞を読んでいるのですが、先生の訃報は読み落としていました。

僕が東京教育大生だった頃、鎌田先生は何と言っても「あの諸橋大漢和を手伝っていらっしゃる」ということで、学生間に尊敬と信頼の念を抱かせていた。無論それはそれで間違いないのだが、僕にとっての先生の偉業は『漢語林』である。今手元にある同書の奥付に従えば
鎌田正・米山寅太郎『漢語林』(大修館書店。昭和62年4月1日初版。定価2200円)
となる。
この本が出た頃は奥付に定価も載ってたんですよね。消費税導入後でしょうか、定価が載らなくなったのは。そんなことも懐かしい感じ。最近の「漢和辞典」は、「日本漢字」「日本語漢字語彙」を意識した作りがちょっとしたブームのようですが、僕は今でも大学時代に買った、貝塚茂樹・藤野岩友・小野忍『角川 漢和中辞典』(角川書店。昭和40年1月25日48版。1000円)と共に『漢語林』を使っています。日本語教育ではまた別の辞典・字典を使っていますが。
『漢語林』は諸橋轍次『大漢和辞典』の副産物とも受け取られますが、鎌田・米山両先生は発行当時の日本人の漢字能力を憂え、「漢字・漢語に対する正しい知識の習得を目指し、言語生活の正常化を図らなければならない。そのためには、従来のもの以上に、学校教育との一体化を図った、正確簡明にして使用しやすい漢和辞典の登場がぜひとも必要」(『漢語林』序)と考えられ、『漢語林』を世に出された。出版当時よりひどくなる一方の日本人の言語生活を、晩年の鎌田先生はどのように思われていたのだろうか。
朝日も読売も訃報記事で取り上げてますが、鎌田先生は皇太子家長女の命名にも与られたそうです。「勘申者」3人のお一人が鎌田先生との由。知りませんでした。

鎌田正先生(東京教育大学名誉教授)のご冥福をお祈り申しあげます。
by tiaokumura | 2008-06-14 19:22 | 追悼 | Comments(0)

日本国際理解教育学会

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6月14日、「2008日本国際教育学会 第18回 研究大会」を聞きに富山大学に行く。先週金曜日に武田昭文先生(ロシア文学)の研究室をご訪問してるので、2週連続の富山大学通いということになる。2日間にわたる研究大会なんですが、僕は明日は日本留学試験の付き添いで県立福井大学に行くので、今日だけ参加。同僚の須加さん(昨年度・一昨年度とB組担当でコンビを組んだ)もご参加。
僕が所属する学会は日本語教育学会ただ一つで、「日本国際教育学会 研究大会」のことは富山大学のHPを見てて知りました。受付で申し込む。ボクってやっぱアホなんですね(恥)、参加費4000円要るのを知らんかった。一応お財布にあったので支払う。確かにどこの学会も財政的に苦しいのだし、他人の成果(研究発表)をタダで聞こうなんてボクは虫が良すぎですよね(爆)。参加費払ってショックなことが! ボクは今回の発表2つとシンポジウムが目的だったんですが、な・な~んと、「外国にルーツを持つ子どもたちの教育課題」「日本語教師と日本語学習者の間のコミュニケーションに関する課題について」の2つの発表が発表者辞退とかでなくなったという掲示。「え~、そんなアホな」ですよね。「帰るからお金返して」と言おうと思いましたが(激爆)、そんなマナー違反も失礼なので『研究発表抄録』から興味がある発表を選び拝聴。横田和子先生「国際理解教育における『聴くこと』の意味」、田島弘司先生「コミュニケーション能力の再考」、近藤牧子先生「日本における開発教育の運動の構造」の3つ。ノラ・ジョーンズってラヴィ・シャンカールの娘だったんですね、今日初めて知りました(恥)。あっ、別にそういうのが本筋の発表じゃなかったんですよ(汗)。
発表の合間を縫って、これはどこの学会でもそうなんでしょうが、出版社関係のブースがあったので本を物色。写真の本を3冊、(たぶん)2割引き♪で購入。
①(財)ユネスコ・アジア文化センター企画『アジアの友だちに会おう!』(東京書籍)、②田中耕治編著『時代を拓いた教師たち』(日本標準)、③東京雑学研究会編『雑学大全2』(東京書籍)。②では無着成恭・大村はま・斎藤喜博・遠山啓・岸本裕史・向山洋一ら(敬称略)が取り上げられている。

お昼、富山大学西門を出たところにある「とんとん亭」(富山大生時代に1回食べたことあり)でビール・ラーメン・半チャーハン。富山大学構内に戻って、2時のシンポジウムまで時間があるので図書館へ。新聞を読んでたら便意を催して(照)、でも図書館のトイレは和式で、う~んどうしよう、と思った末、人文棟へ。でも、セキュリティの関係で学外者入れない。通りかかった学生に「僕は卒業生なんですが、一緒に入っていいですか」とお願いして彼が入るのと一緒に入れてもらった。1Fエレベーター横のトイレには洋式がひとつあるのを思い出す。そこに入り、事なきを得た(激爆)。
人文学部の掲示を見ててビックリ。東京教育大時代の同級生の栗原敦君の「集中講義」のシラバス発見!9月2日~5日の日程。栗原君は、ボクなんかと違って優秀で勉強熱心な学生で、卒業後は研究職に。金沢大学とか実践女子大とかで教えていたような記憶がある。宮沢賢治研究では第1人者なのではないだろうか。去年だったら僕は学部4年生だったんで彼の集中講義を受講できたのに、残念。もっとも、彼が教室の学生の中に僕を見つけたら、それこそビックリだろうけど^^。

2時少し前、シンポジウム会場がある共通教育棟へ。パネリストのお一人の中村則明さん(とやま国際センター)がおられ、旧知なのでちょっとご挨拶。
公開シンポジウム「学校の中の多文化共生の構築を目指して」
パネリスト(敬称略) 宇土泰寛(椙山女子学園大学)・成田喜一郎(東京学芸大学教職大学院)・所澤潤(群馬大学大学院)・中村則明(とやま国際センター)

日本語教育で「多文化共生」はキーワードの一つで、明日の授業にすぐ役立つというものではないが、僕にとって有意義なシンポジウムだった。中村さんは主に「外国籍こどもサポートプロジェクト」についてご発言。中村節が炸裂して^^、会場にも深い共感を呼んでいた。

5:20頃シンポジウム終了。帰り、駐車スペースに向かってたら、川渕映子さん・宮崎さゆりさんとバッタリ出会う。明日、アースデイで富山大学が会場なんですね。明日福井行かなかったら、アースデイに来たかった。前は4月だったような気がしますが、今は6月なんですね、アースデイって。
by tiaokumura | 2008-06-14 13:38 | Comments(0)