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2006年 02月 26日 ( 1 )

詩「ありばいのためのこらあじゅ」より

大学時代に出会い今も親友である亀井哲治郎君(僕は彼を「亀ちゃん」とか「哲ちゃん」とか呼んでいる)のことは、やがていつかこのブログでゆっくり語りたいと思う。その彼からこのブログを読み始めたと先日TELあって、話題は「何もしなかったのがあなたの罪だ」になり、僕がかつて作った(僕の人生で唯一の)の中にそれが出ていると彼に教えられ、更には彼が僕のその詩のある部分を諳んじ始めたではないか!びっくりしました。
昨日、物持ちのいい^^彼は、21歳の僕が書いたその詩をメールの添付ファイルで送ってくれた。A4で4ページ約100行の長編詩。「賽の河原で若き自分の亡霊に出会ったような気分^^」がしないでもないが、今日はその詩の後半部分を彼の送ってくれたテクストに従って再現します、以下。

    *
あなた
 既視感(デジャ・ヴュ)にとらえられて
  全てを見たと主張する あなた
あなた
 発想の瞬間にすれ違ったイメージを
  ちっとも大切にしなかった あなた
あなた
 愛されているという自負心が
  非難の根拠ではなかった あなた

同時代の全ての《あなた》達よ
別れる時には全てを葬れ
別れる場所では出会わないようにせよ
何もしなかったのがあなたの罪で
何も知らなかったのがあなたの愚かさであったとしても
別れる時には全てを葬れ
語り合う事が僕達に保証された既得権で
出会う事が残された唯一の慰めであったとしても
別れる場所では出会わないようにせよ
    *
あなたは合理主義者だから
風と桶屋の楽しいデュエットを非難する
あなたは合理主義者なのに
無風地帯の危険さに気付いていない
あなたは「いい人」だから
後悔ではない反省の毎日を楽しんでいる
あなたは「いい人」なのに
無能者という軽蔑に耳を傾けない
あなたは寂しがり屋だから
架空の舞台で踊りに熱中している
あなたは寂しがり屋なのに
つぶやき声の青白い少女の顔を見ない

同時代の全ての《あなた》達よ
寓話から教訓を抹殺せよ
善良になる前に舞台を壊せ
痩せた豚の喜劇を繰り返すな
そして
太ったソクラテスが
あなた達の世界に出現し
木樵(きこり)が死神を呼ばなくてもよい日よ
早く来い
    でも実は そんな日は来ないのです
    ありばいハイツモ消極的(こらあじゅ)ダッタ

林信吾・葛岡智恭『昔、革命的だったお父さんたちへ』(平凡社新書)の最後尾に「あなたたちは、あしたのジョーなのだ。」と著者たちからのメッセージがあるが、そうなんかなぁ。
by tiaokumura | 2006-02-26 19:04 | Comments(0)