「
歌は世につれ世は歌につれ」は、戦前からあることわざ(?)だと思っていたが、そうではなかった。
玉置宏(1934-。TV「ロッテ歌のアルバム」の名司会者など。最近は「寄席」関係でご活躍)が
昭和33(1958)年に言い始めたそうである。名言、ですね。「歌は世につれ」、確かに歌は時代を映す鏡。ただ「世は歌につれ」はどうなんでしょう。歌によってその時代の雰囲気が増幅されたり、時代の雰囲気の記憶装置としてその歌が残ったりする、くらいの意味では正しいでしょうが、歌によって「世」が形作られることはあまりないような気もしますが。
こないだからこのブログで取り上げている「
ご当地ソング」。
1)タイトルに地名が入っている
2)ボクがカラオケで歌える^^
の2つの基準で
Wikipediaを参考に「
ご当地ソング覚書(1)」「
ご当地ソング覚書(2)」を投稿しました。今日はその中から
12曲選んだので、それのご披露を(照)。
自分の好きな歌って自分史ともオーバーラップしそうなので、
年代順にご紹介します。意外な選曲もあるかもしれせんが、「
極私的・ご当地ソングベスト12」ってことでお読みください。それぞれの歌は
タイトル、発表年(ほぼリリース年)、作詞・作曲・歌、歌い出し
の順です。それぞれの歌についての僕のコメント(思い出や思い入れ)はまたいずれかの日に。
南国土佐を後にして 昭和34(1959)年
詞
武政英策 作編曲
武政英策 歌
ペギー葉山
♪南国土佐を後にして 都へ来てから幾歳ぞ
銀座の恋の物語 昭和37(1962)年
詞
大高ひさを 曲
鏑木創 歌
石原裕次郎・牧村旬子
♪心の底までしびれるような 吐息が切ないささやきだから
あゝ上野駅 昭和39(1964)年
詞
関口義明 曲
荒井英一 歌
井沢八郎
♪どこかに故郷の香りをのせて 入る列車のなつかしさ
霧の摩周湖 昭和41(1966)年
詞
水島哲 曲
平尾昌晃 歌
布施明
♪霧にだかれてしずかに眠る 空も見えない湖にひとり
ラブユー東京 昭和41(1966)年
詞
上原尚 曲
中川博之 歌
黒沢明とロス・プリモス
♪七色の虹が消えてしまったの シャボン玉のようなあたしの涙
山谷ブルース 昭和43(1968)年
詞・曲・歌
岡林信康
♪今日の仕事はつらかった あとは焼酎をあおるだけ
新宿の女 昭和44(1969)年
詞石
坂まさを 曲
みずの稔・石坂まさを 歌
藤圭子
♪私が男になれたなら 私は女を捨てないわ
池袋の夜 昭和44(1969)年
詞
吉川静夫 曲
渡久地政信 歌
青江三奈
♪あなたに逢えぬ悲しさに 涙もかれてしまうほど
知床旅情 昭和46(1971)年
詞・曲・歌
森繁久彌
♪知床の岬にはまなすの咲くころ 思い出しておくれ俺たちのことを
港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ 昭和50(1975)年
詞
阿木燿子 曲
宇崎竜童 歌
ダウン・タウン・ブギウギ・バンド
♪一寸前なら憶えちゃいるが 一年前ならチト判らねぇなあ
大阪ラプソディー 昭和51(1976)年
詞
山上路夫 曲
猪俣公章 歌
海原千里・万里
♪あの人もこの人も そぞろ歩く宵の街
天城越え 1986(昭和61)年
詞
吉岡治 曲
弦哲也 歌
石川さゆり
♪隠しきれない残り香が いつしかあなたに浸みついた
こう並べてみて、
阿久悠(1937-2007)がないの意外です。彼の「ご当地ソング」ってない?
あと、意識したわけじゃないのに、作詞家・作曲家・歌手が12曲みんな異なるのも意外。
(注)↑、簡単そうなリストですが、これだけ調べるのはけっこう大変でした。「
二木紘三のうた物語」「
昔は若かった人たちの歌」を参考にしました。両サイトに感謝。