麿赤兒 語る-人生の贈りもの-
麿赤兒(まろ・あかじ1943-)っても知らない人のほうが多いかと思ってましたが、先日、朝日新聞の「語る-人生の贈りもの-」に登場してた。僕は彼は、土方巽(ひじかた・たつみ1928-86)や唐十郎(から・じゅうろう1940-)の関係で知ってました。朝日のここ、最近では岡田茉莉子、間もなく山藤章二も。
語る-人生の贈りもの- 麿赤兒
朝日新聞 2018年3月5日~3月23日 15回
1 舞踏は反体制?全部虚構だ!
2 入院 大人の世界を垣間見る
3 臆病だからこわもてに進化
4 中高は演劇部 好き勝手やった
5 唐十郎の「ずれ」にビビビビッ
6 紅テント 喧騒と紙一重の夢
7 「体があればいい」土方から盗む
8 「大駱駝艦」旗揚げ 派手派手に
9 目の引き方 金粉ショーで発見
10 手作り劇場 4,5年しかもたず
11 息子から演劇指導 くすぐったい
12 仏と米で公演「一発逆転」?
13 もやもや・おびえ 生きた動きに
14 足腰きかなくなってから始まる
15 人生にはアマチュアだなあ
土方巽は「アスベスト館」。麿は「大駱駝艦」。土方に倣ったんでしょうね、館名。
1966年の正月、麿は土方を訪ねる。土方は火鉢で餅をあぶっている。「餅食うか」と言われた。以下、同回の記事より引用。彼=土方巽。
・・・「秋田の農民たちの姿、これが踊りだ!」・・・/汚い、隠せと言われてきた負の部分を、彼はどーんと出してきた。洗練されていない泥にまみれた体、風雪にさらされ、老いさらばえた体。とにかく芸術としてそれまでは日の目を見なかった、日本の暗黒面に「美」を当てたというか。(第7回)
麿は「言説不可能、肉体可能」(彼が作った「標語のようなもの」。第7回)。土方と自分の違いは、「まあそこは関西と東北の違い。東北の方は内にこもるっていうかな。それに対して、僕のは関西風なところが出ているとも言えるし。(第8回)