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こんな授業・あんな授業(32)『にほんごチャレンジかんじN4-5』準拠・漢字チェックテスト

f0030155_945081.jpg0.「テスト」考・メモ
①21世紀に入って、日本語教育でも学習者主体(中心)・教師はコーディネーターという潮流が定着した一方で、「でもそうは言っても・・・」という現場での苦闘・試行錯誤は続く。「テスト」も同じでしょうね。「なぜテストをやるのか」「いいテストとは」「フィードバックをどうするか」といった根源的な問いはずーっとついて回るのでしょうね。
②「テスト+評価」って当たり前にリンクしてますが、どうなんでしょうね、そこのところは。
③学ぶ側はテストをどう捉え、教師側はテストを自分の授業にどう生かしているのでしょうね。「先生」って、だいたいが「受験勉強」の成功者が多く、テストについてもどうしても偏見がありますから、既成事実としての「テスト」ときちんと向き合うべきなんでしょうね。
④テストで一番の大切なことは、妥当性・信頼性なんでしょうね。
⑤「識別・理解と使用・再生」-どのレベルでどんな漢字が必要か。勤務先の学生たちの場合、当該学習者の場合。
⑥4技能と漢字の結びつき。「読む」「聞く」といった言語活動の内のいわゆる「受容」に漢字はどの程度関連するのか。
⑦3種の文字がある点で世界でも珍しい「日本語」。「漢字なんてなきゃ」って学ぶ側は思うのでしょうね。
⑧僕は川口義一先生(早稲田大学)のMLに参加してるのですが、川口先生の「個人化・文脈化」って「テスト」にも必要&生かすべき。
⑨スマホで手書きで入力して調べてる非漢字圏学習者がいる。僕はIMEパッドで漢字を入力することがある。ICTの進化で漢字教育、どういう風になるんでしょうね。特に「書く」。

1.テストを作る
①テスト範囲を決める。範囲の漢字を把握する。
②範囲に合わせて、問題形式を大ざっぱに決める。
③漢字を配当しながら第1案を作る。
④問題優先形式に合わせて第2案を作る。
⑤あれこれ手直ししながら、ひとまず、第3案を作る。
⑥模範解答を作ってみる。誤字脱字のチェック。受験者の立場に立って、問題をチェックする。
⑦できれば、同僚にチェックしてもらう。作成者のおマヌケなんは、正解が同じ問題プリント中にある時(笑)。
⑧完成→印刷→実施。
⑨採点→フイードバック。
⑩保存(問題・評価・修正点など)。

2.テスト問題例
2016年度上半期は、非漢字圏クラス担当。漢字教科書は『にほんごチャレンジかんじN4-5』使用。次の漢字教科書は『新完全マスター N3漢字』の予定。
<タイトル>
にほんごチャレンジかんじN4-5 チェックテスト  { !(^^)! (‘ω’) }

2016年度C組 氏名                    40
出題範囲(Lesson1~Lesson6) 時間(20分) 満点(40点) 合格(80%以上)
<読む>
Ⅰ.下線の読み方を(   )にひらがなで書きなさい。(1点×9=9点)
例 わたしの がっこうは 富山市(       )に あります。
<書く>
Ⅱ.下線のひらがなを漢字に直しなさい。(  )に漢字1字ずつ書きなさい。(1点×
13=13点)
例 わたしの がっこうは とやまし(  )(  )(  )に あります。
Ⅴ.次の漢字を正しく書きなさい。(3点)
例(略)
Ⅲ.下線のひらがなを、漢字と送りがなを使って書きなさい。(2点×5=10点)
例 ここに じゅうしょを かきなさい(          )。
ⅴ.  に漢字1字ずつ書きなさい。(1点×4=4点)
例(略)
Ⅳ.次の部首(ぶしゅ)を使った漢字を、   の数(かず)だけ書きなさい。(1点×6=6点)
<語彙>
Ⅲ.(  )に漢字を書きなさい。(2点×5=10点)
例 1たす 2は(   )です。
Ⅲ.送(おく)りがなにも気をつけて、反対(はんたい)語を書きなさい。(2点×5=10点)
例 大きい⇔(          )
Ⅴ.共通(きょうつう)する部分(ぶぶん)を考(かんが)えて、漢字を完成(かんせい)しなさい。(1点×5=5点)
例 (略)
Ⅲ.意味(いみ)を考(かんが)えて、(  )に漢字1字ずつ書きなさい。(1点×7=7点)
例 一・二・(  )・四
Ⅳ.A群(ぐん)とB群(ぐん)から漢字を一字ずつ選(えら)んで、漢字二字の言葉を作りなさい。その言葉の読み方も書きなさい。(2点×6=12点)
A群{産 銀 歌 台 季 時 音}
B群{計 節 業 楽 行 風 手}
例(略)
Ⅲ.次の言葉の共通点(きょうつうてん)を考えて、下のひらがなから言葉を選んで下線に漢字を書きなさい。(2点×4=8点)
例 春  夏  秋  冬         
Ⅳ.次の(  )に共通(きょうつう)する漢字1字を下線に書きなさい。(2点×4=8点)
例 母(  )  父(  )  両(  )      
<使う>
Ⅳ.次の文を漢字も使って書きなさい。(5点)
例 わたしの がっこうは とやましに あります。
Ⅳ.学校の住所を完成(かんせい)しなさい。(1点×5=5点)
Ⅳ.次は自己(じこ)紹介(しょうかい)メモです。下線のひらがなを漢字で書きなさい。また、下線の漢字の読み方をひらがなで書きなさい。(1点×8=8点)

3.今後の課題
大村はま(おおむら・はま1906-2005)は国語教育の神様。彼女のテストに関する名言を以下に引用する。
「この問題ができると、国語のどういう力があることになるのですか」という問いに答えられないようなテスト問題が出なくなるであろう。漠然と、国語ができるできないという言い方は認められず、国語のどういう力がどういう状態になっているか、精しく、確かに、師弟ともに知って、それぞれに何かの指針を得ることになり、テストが一種の楽しみにされるであろう。
岩波書店『これからどうなる 日本・世界・21世紀』p117(1983年)

by tiaokumura | 2016-04-29 09:45 | 日本語教育 | Comments(0)


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