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松尾芭蕉「桜」の発句 奥村十選

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はじめに:
本記事は以下の本を参考にした。
中村俊定校注『芭蕉俳句集』(1970年3月第1刷。岩波文庫)
山本健吉『芭蕉全発句』(2012年2月第1刷。講談社学術文庫)原本は1974年刊。
雲英末雄・佐藤勝明 訳注『芭蕉全句集』(2010年11月初版。角川ソフィア文庫)
松尾芭蕉(まつお・ばしょう1644-1694)の発句(ほっく)を、①・②は制作順、②は季語別に配列し、①は982句(他に「存疑」「誤伝」も)・②は973句・③は983句を収める。①~③とも全句索引(三句索引)が付き、②には「季語索引」③には「人名一覧」「地名一覧」も付く。
①のタイトルに「俳句」が入っているのは疑問ですが、岩波文庫は蕪村も『蕪村俳句集』です。

芭蕉の「」の句は77句(③に拠る)。季語としては花・桜・初桜・山桜・姥桜・八重桜・桜狩・花見などである。
松尾芭蕉「桜」の発句 奥村十選(制作順。句形は②に拠る。詞書は略。読みは主に②に拠り一部奥村)
姥桜さくや老後の思ひ出
(うばざくらさくやらうごのおもひいで)
二日酔ものかは花のあるあいだ
(ふつかゑひものかははなのあるあいだ)
奈良七重七堂伽藍八重ざくら
(ならななへしちだうがらんやへざくら)
花の雲鐘は上野か浅草歟
(はなのくもかねはうへのかあさくさか)
地にたふれ根により花のわかれかな
(ちにたふれねによりはなのわかれかな)
さまざまの事おもひ出す桜かな
(さまざまのことおもひだすさくらかな)
声よくばうたはふものをさくら散
(こゑよくばうたはふものをさくらちる)
花ざかり山は日ごろのあさぼらけ
(はなざかりやまはひごろのあさぼらけ)
しばらくは花の上なる月夜かな
(しばらくははなのうへなるつきよかな)
顔に似ぬほつ句も出よはつ桜
(かほににぬほつくもいでよはつざくら)

アップした写真は、2012年4月15日朝、いたち川沿いの桜並木を新宿橋から撮ったもの。いたち川は確か宮本輝『蛍川』のモデルになった川です。
by tiaokumura | 2012-04-15 10:03 | 言の葉つれづれ | Comments(0)


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