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国債・原発は7歳以上20歳未満の国民投票に委ねたらどうだろうか

北日本新聞2011年4月29日付、宮城県石巻市立大川小学校の合同慰霊祭の記事。児童・教職員84人の写真。児童たちは私より52~57歳年下になる。「児童の写真は学年ごとに並び、赤や白の帽子をかぶってピースをする姿もあった。全員が笑顔だった。」。写真の子どもたちの日々、笑ったり泣いたり緊張したり余裕だったり、勉強好きな子もいれば運動嫌いな子もいたろうし、けんかしたり悩んだり、洞窟探検したりお気に入りの化粧品があったり、好きなタレント・嫌いな料理・・・一人ひとりの断ち切られた「日常」そしてどの子にもありえた人生を想うと、私のような者はことばを失う。

国論を2分する国債・原発。何となくだが今日という時点で日本国民20歳以上では、国債は8割:2割で増発派、原発は7割:3割で反対派が多いような気がする。復興財源・今後のエネルギー事情についてもっと「冷静に」なればあるいは「時間の経過」があれば、この数字はもう少し拮抗するか。
国債も原発も後続世代に引き継がれる国策。ここはその賛否を7歳以上20歳未満の国民投票に委ねたらどうだろうか。

7歳以上20歳未満(以下「こども」)による国民投票にあたって。
国債。基礎知識として、国債とは何か・国債費の現状・国債の国内外保有状況・後続世代の負担などをこどもたちにわかりやすく説明する資料を作る。こどもたちに向けて、内閣・日銀・官僚・与野党代表・経済学者・経済評論家・金融機関・海外機関投資家らが、現在の国債に対してどう考えるか、今後の国債増発に対する賛否を述べる。国債なんて自分たちの負の遺産でしかないと否定派になるこどももいれば、せめて今のレベルの生活は維持したいから国債賛成ってこどももいるでしょうね。あるいは自分が海外で稼いで日本に送金するから国債なんて不要だというこどもとか、世界連邦を実現させるから「国」債発行は過去の悪習になると断言するこども。
原発。同じくまず原発の基礎知識をこどもたちにわかりやすく説明する資料を作る。原発以前の暮し・電力供給、現在の暮しと電力需要供給、今後の暮しの予想と電力の必要量、風力・水力・太陽光などの発電の現状・可能性・費用対効果など。こどもたちに向けて、内閣・官僚・与野党代表・電力会社・地方自治体・原子力発電技術者・危機管理専門家・自然エネルギー実践家・原発反対運動家・原発推進派などが賛否を述べる。原発が安全安心なら東京に作ればいいと思うこどもも出てくるかもしれませんね。あるいは原発は必要だけど自分の家から80km以内に建設はごめんだと言うこども。
「国債」にしても「原発」にしても、井上ひさしの「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく」といったプレゼンテーション能力がおとなたちには要求されるでしょうね。こどもに通用しない説得力は「裸の王様」。プレゼンテーターはこどもの質問にはあらゆる情報を公開して答える。
こどもたちはYouTubeやskypeなどを利用して意見を述べ合う。スピーチが苦手な子はダンス・絵・音楽などのパフォーマンスを使う。親や先生に聞いたり、ともだち同士で相談したり、クラスディベートしたりして、自分の意見を持つ。

2012年3月11日に国民投票を行う。
夏休みにこども代表100人による「こども国会」を作り行動計画を立てる。おとなは縁の下の力持ちになり、調査・実行・実現障害除去などにあたる。

おとなにはこどもの未来を保証する義務がある。だがポピュリズムに流れがちで「今さえ良けりゃ」「喉もと過ぎれば」な頼りないおとなの判断よりは、ここは将来の切実な受益者たる「こども」たちに国債・原発の判断を委ねたらどうだろうか。結果についておとなは最大限に尊重し、こどもたちの意思の実現に向けて最大の努力を為す。それでこそ「おとな」なのかも。
by tiaokumura | 2011-05-01 14:40 | 東北地方太平洋沖地震 | Comments(2)
Commented by rabbitaz at 2011-05-06 23:48 x
この案賛成です。でも7歳は若すぎるから12歳以上がいいかな。
難しいことを優しくは非常に難しいことですので、質問の設定を本当に理解してもらえるにはなかなか困難が伴うでしょうね。
ちなみに、「ウオッシュレットは必要か」、「コンビニは夜10時から朝6時迄は閉店にしてよいか」「携帯電話は18歳以上に限ってよいか」とか、自分に直接関係する設問は是非入れてほしいですね。
兎に角自分たちの生活スタイルに関することだけにいい加減に、もしくは感性的に総論賛成/反対では困る。
過激な設問としては「(障害者はではなく)老人は自分で食事ができなくなったら(自分の意志で動けなくなったら)死ぬべきか」なんかも是非尋ねてほしい項目ですね。もちろん、人ごとではなく将来は自分がその身になることを理解してもらってのことですが。
Commented by tiaokumura at 2011-05-08 09:11
rabbitazさま、コメントありがとうございます。
今回の案、①小学生にも投票権(決定権)がある、②国債・原発の2点に絞ってある、ってとこがポイントです。自分たちの未来を頼りない「おとなたち」に決められるのって、あまりにもヒドすぎるんじゃないかと思っての発想です。次回の飲み会で、時間があったら話し合いましょう。
井上ひさしの名言、日本語教育にも通じます。これまた飲み会の話題になるかもしれませんが、本当のプロの日本語教師なら「宇宙人」にだって日本語を教えられるはずだ、ってぇのがボクの持論です。
夏休み、いつからですか?


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