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「被ばく」表記・地震名の統一

まだまだ混乱が続いている中で余計なことかもしれませんが、2つ書きます。

1.「被ばく」表記
被曝を「被ばく」表記しているメディアがありますが、どうなんでしょう。私たちは「ひばく」と聞けば「被爆」です。国際的にもヒバクシャHibakushaが通用している。今回の原発の人災の場合、「被ばく→被曝」です。一部メディアの紛らわしい交ぜ書き(僕は交ぜ書きは大っ嫌いです。漢字の冒涜です)はやめるべきじゃないでしょうか。常用漢字表(先日改定された)に載っていないのなら、緊急に「」字を入れるべきです。あるいは「被曝」にし「曝」にルビを振る。
白川静博士が漢字学で築き上げられたように、漢字は歴史と文化の所産である(と僕は思う)。イマドキの言い方で言えば漢字はアーカイブである。何世代か後にも「被曝」が正しく伝えられるように、「被ばく」表記のメディア(及びweb上も)は「被曝」に変えるべきではないでしょうか。漢字の「曝」は決して難しくない。左に日・右に暴で「曝」-小学校中学年でも書けるようになるのではないでしょうか。私が日本語教育で教えるなら「日・日・共・*(この部分、PCでは出ない)」に分割して教える。「曝」は爆と音符が通じ、日+暴で字義も明らか。
東京電力の下請け・孫請けが危険に狩り出されているのはやりきれない想いがする。大企業の論理なんでしょうね。もちろん、東京電力社員のご苦労には頭が下がるのですけど。
まもなく(いや、もう始まっている?)「戦犯探し」が始まるのでしょうね。「マグダラのマリア」や「悪人正機」と同じで誰が誰を糾弾できるか甚だ疑問ですが、菅直人・東京電力社長はA級戦犯に括られるのでしょうね。「文化大革命」じゃあるまいし、そんなことをしても何にもならない気がするのですが。「TV出演評論家」「専門家」はB級戦犯になるのかなあ。

2.地震名の統一
管見によれば今回の地震には「東北地方太平洋沖地震」(気象庁が3月11日に命名)・「東北関東大震災」(NHKなど)・「東日本大震災」(朝日新聞・日本経済新聞など)・「東日本巨大地震」(讀賣新聞など)など、主な名称だけで4つある。今回の地震を後世に伝えるにあたって、幾つも名称があるのは混乱を招くのではないだろうか。また検索エンジンで同じ地震が別のキーワードになってしまい、ヒット数に間違いが生じるのではないだろうか。政府・自治体・警察・自衛隊・消防隊・医療従事者・東京電力などが連携して行動する時、共通名称をどうしてるのだろうか。
地震名の統一はできないのだろうか。私自身は今回の被災地と津波を考えるとたとえ長くても「宮城岩手福島・太平洋沖大震災」がいいと思うのですが、どうでしょうね。「東日本」と名付けても、東日本の都道県で被害が少ないかあるいは被害がほとんどなかった地域もあるのだから適当だと思えない。首都が東京にあるわが国で地震名に「関東」を入れたい気持ちもわかるが、首都圏の混乱は福島第一原発に拠るものだから、名称に入れるのは遠慮なさったほうがいいような気がしますが。
なおWikipedia英語版の場合(2011年3月28日アクセス)、逐語訳では(literally)Northeast region Pacific Ocean offshore earthuakeで、記事見出しは2011 Tohoku earthquake and tsunamiです。このような表記態度がWikipediaが信頼される一因でしょうね。
by tiaokumura | 2011-03-28 19:31 | 東北地方太平洋沖地震 | Comments(0)


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