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「生誕200年・みんなのショパン」(NHKBShi)

いやー何年ぶり・何十年ぶりだろうか、昨日1日4時間もテレビ見ちゃいました。皆様の中にもご覧になった方おありでしょうね。
NHKハイビジョン「生誕200年・みんなのショパン」(午後6:45~10:45)

番組中の「名ピアニストの名ショパン」ってコーナーでは、ほんの一瞬ずつですが、
ミケランジェロ『ピアノ・ソナタ 第2番』 (期せずして競演で)ルービンシュタイン・ホロヴィッツ『英雄ポロネーズ』 ツィメルマン『バラード 第1番』 スルタノフ『革命』 ユンディ・リ『ノクターン 作品9-2』
などの映像。
コンスタンツィアとのエピソードも交えながら、青少年オーケストラによる『ピアノ協奏曲 第1番』(ピアノは小林愛実)。続いては辻井伸行『雨だれ』。辻井はショパンがジョルジュ・サンドと過ごしたマジョルカ島で、しかもショパンが『雨だれ』を作曲した部屋での演奏ですから、すごいもんです。
スタニスラフ・ブーニンは『小犬のワルツ』。1985年のブーニン・フィーバー、すごかったですよね。今にして思えばバブルの為せる業でもあったんでしょうね。その後の宇多田ヒカルや女子十二楽坊のフィーバーもすごかったけど、クラシック畑じゃブーニンが最初で最後みたいなフィーバーぶりでしたよね。いつだったか、ブーニン、富山でも演奏活動あったみたい。ユンディ・リもそんなブームになるかと思ったのですが、意外やそうなりませんでしたね。ロシアと中国の差でしょうか。
小山実稚恵はショパンの生家から『ピアノ協奏曲 第2番第2楽章(ピアノ・ソロ)』。ショパン作品を取り入れた映画絡みで、『愛情物語』の『ノクターン 作品9-2』(三浦友理枝)、『戦場のピアニスト』の『ノクターン 嬰ハ短調』(山本貴志)。他にも中村紘子『華麗な円舞曲』、ダン・タイ・ソン『舟歌』、仲道郁代『幻想即興曲』などなど。

視聴者参加で「私の好きなショパン」選定も。10~4位は
『スケルツォ 第2番』→『バラード 第4番』→『練習曲 作品10-19「革命」』→『舟歌』→『ノクターン 作品9-2』→『バラード 第1番』→『練習曲 作品10-3「別れの曲」』
と続く。そしてTOP3は
3位 幻想即興曲
2位 ピアノ協奏曲 第1番
1位 英雄ポロネーズ
でした。ちょっと意外感もあるランキングかも。僕、『幻想即興曲』が1位かなと思ってました。
1位の『英雄ポロネーズ』、横山幸雄が演奏。

日本人が好きなクラシック作曲家って、モーツアルト・ショパン・ベートーヴェン・バッハあたりが上位に来るでしょうね。日本人のショパン好き、確かに言えそう。番組中で何人かがコメント(ユーミン、YOSHIKIらも登場)していたが、一言でまとめればショパンは「語りかけるメロディー」が一番の魅力なんでしょうね。

4時間も堪能してケチをつけてまことに恐縮ですが(激爆)、某人気華道家の楽屋落ちみたいな饒舌はいただけなかった。もう一つ、全くピアノが弾けない芸人(番組司会担当漫才?コンビの一人)が仲道郁代の指導でショパンを弾く(『別れの曲』だったか)までになるという「感動」物語。学芸会じゃないのだから、そんなんナシにしてほしかった。そんなんに時間を割くくらいなら、もっと名ピアニストの名演奏を聴かせてほしかった。

僕の場合、ショパン体験で大きなページを占めているのが映画『愛情物語』(原題The Eddy Duchin Story。1956年)。20歳前後に渋谷か新宿の名画座で見た。主人公のEddy Duchin(1909?-1951)はバンドリーダーにしてピアニスト。Leukemaia(白血病)で40過ぎに亡くなる。Tyrone PowerがEddy Duchin役で、その妻をKim Novak。ラストシーン-父子が『ノクターン 作品9-2』を向かい合って演奏。父の業病を思いつい涙ぐむ子。駆け寄ってその子を励ます父。子の演奏を見守る父母。再び連弾。やがて父はピアノを弾く手が止まる。その後、子のみの演奏が続き、父の死の暗示でしょうね、父側の椅子は空席。ウロ覚えですが、そんなラストシーンでした。
同映画ではCarmen Cavallaro(カーメン・キャバレロ1913-89。"Poet of the Piano")がEddy Duchinの演奏スタイルを真似て演奏。邦題も良かったんでしょうね(原題はTo Love Again)、『ノクターン 作品9-2』のアレンジ『愛情物語』は大ヒット。若い僕にも永遠の名曲として残りました。
YouTube、ベストなのは見つからず、以下を引用させていただきました。
秋の一夜、情感豊かな名演奏に浸ってください。クラシックファンの方、「こんなのショパンじゃないよ」などとお怒りになりませんように。ショパンの強い繊細さ(なんか同語矛盾めきますが^^)・豊饒は、このような演奏にまで浸透していると思っていただけたら幸甚です。

by tiaokumura | 2010-11-01 19:02 | 音楽 | Comments(0)


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