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山口百恵「いい日旅立ち」(YouTube)


僕は昔も今でも山口百恵(1959年1月17日-)のファンです。検索してみたら、このブログで「山口百恵」が登場する記事は8本ありました。順に、2006年2月10日「こんな授業・あんな授業(2)日本(語)の歌」、2007年4月22日「パチンコ屋さんで働いていた頃」、2008年1月20日「『ご当地ソング』覚書(2)」、2008年2月13日「『ご当地ソング』覚書(5)」 、2008年2月23日「『ご当地ソング』覚書(6)」 、2008年4月5日「春ですね」、2009年5月14日「三木たかしさん、ありがとうございました」、2010年1月19日「浅川マキさん、ご逝去」、です。8本は少ない気もするし、それぞれの記事中で山口百恵は必ずしも主役になっていません。

僕が26歳の時、山口百恵は『としごろ』(1973)で歌手デビュー。その時はまだ普通の女の子、つまりそのまま芸能界から消えても不思議じゃない少女だった。それが『青い果実』(1973。オリコン最高位9位)、『ひと夏の経験』(1974。3位)で大ブレーク。歌詞が、『としごろ』もそうですが『青い果実』も『ひと夏の経験』も「青い性」-少女の危うい性を歌っていた。たぶん聞き手は(ファンは)神秘的な目をした少女がSEXを容易に連想させるフレーズを歌うことに、まぁ簡単に言えば参っちゃったんでしょうね。それは桜田淳子森昌子のそれぞれの路線と差別化するための戦略だったのかもしれませんね。それが見事にハマったってことでしょうか。この時期を仮にここで「山口百恵第1期」としたい。作詞・千家和也、作曲・都倉俊一馬飼野康治三木たかしの時も)とのトリオで次々とヒットを飛ばす。百恵はデビュー当時もかわいかったが、ヒットを飛ばすにつれ人に見られることが多くなったからでしょうね、どんどん「女としての輝き」を増していった。それだけの素地があったからでしょうね、どんどん美しくなっていった。
僕の思う第2期は作詞・阿木耀子、作曲・宇崎竜童とのトリオの時代。『横須賀ストーリー』(1976。1位)がこのトリオの最初の曲で、百恵17歳。その歌で百恵はそれまでにない「女性像」を創りあげた。しなやかで強靭な女、媚びを売らない自立した女。「たかが17歳の小便臭い小娘が」ってのが当時の世間の驚きだったでしょうね。『夢先案内人』(1977。1位)、『イミテイション・ゴールド』(1977。2位)、『プレイバックPart2』(1978。2位)など、ヒット曲ってぇものはみんなそうなんでしょうが、歌詞もメロディも歌手も時代と即かず離れずなおかつ時代をちょっと先取りしていた。普通の歌手なら第1期から第2期へと路線変更による失敗が付き物だが、百恵の場合はみごとにイメージチェンジできた稀有な例である。平岡正明『山口百恵は菩薩である』が上梓されたのは1979年です。
僕がここで言う第3期は、さだまさし谷村新司堀内孝雄が楽曲を提供した時代。第2期と重なるが、音楽的には分けたほうがいいと思う。さだ『秋桜』(1977。3位)、谷村『いい日旅立ち』(1978。3位)、堀内『愛染橋』(1979。10位)-老若男女を問わず今でもカラオケ愛唱歌上位曲でしょうね。
わずか7年半の歌手生活(cf.美空ひばり)を閉じたのは1980年、百恵21歳。僕の34歳の誕生日の前日^^、山口百恵は日本武道館でファイナルコンサート。同じ年、残間里江子プロデュースによる『蒼い時』(現在は集英社文庫で入手可)が刊行され大ベストセラー。
山口百恵の引退は、僕にはキャンディーズより藤純子(1945-)を連想させた。藤純子は「緋牡丹のお竜」で東映ヤクザ映画の大スターだったのが、4代目尾上菊之助と結婚で1972年に引退した。この間日本人として35年ぶりにベルリン国際映画祭の最優秀女優賞をもらった寺島しのぶは藤純子(現在の芸名は富司純子)の娘です。ただ潔さ(カムバックしない)という点では百恵は原節子(1920-。1962年に映画界から引退)以来の稀な例でしょうね。51歳になった山口百恵、芸能界復帰とか政界進出とかあるんでしょうか。僕はそんなことがないことを祈ります。
百恵はドラマや映画でも活躍したが、僕は三浦友和が嫌いだったので映画は全然見ていません(核爆)。

富山国際学院の教員室にいると、教室からときどき『いい日旅立ち』が聞えてくる。そんな季節が来てたんですね。そんな季節、つまり「卒業」です。僕は今年度は十何年ぶりかで卒業クラスの担任をやらなかった。もし担任をやってたら僕もこの時期『いい日旅立ち』を学生たちに聞かせるでしょうね。今は失われつつある日本人の原風景・日本人の心の触れ合いを歌った名曲です。YouTubeからこの映像をアップしました。ファイナルコンサートなんでしょうね。

(参考)
この記事のデータは、Wikipediaを参考にしました。
by tiaokumura | 2010-03-03 18:54 | 音楽 | Comments(4)
Commented by かねごん at 2010-03-04 00:18 x
山口百恵僕も好きです。妖艶な美しさと低音の声がたまらなかったですね。ちなみに彼女の歌では秋桜が一番好きですが、奥村先生がチョイスしたこの曲も最高ですね。
彼女のようなカリスマ性をもった歌い手はなかなか出てこないですね。
Commented by 哲ちゃん at 2010-03-04 16:48 x
百恵ファンとして,やはり僕もコメントを書かざるをえないね。久しぶりに百恵ちゃんのCDを聴きながら書くことにします。
卒業・旅立ちという意味では,《いい日旅立ち》がまず挙がるけれど,《さよならの向う側》とか,《This is may trial――私の試練》もどうだろう(後者は谷村新司の作詞・作曲)。どちらも良い曲です。《歌い継がれてゆく歌のように》もある。これまた良い曲だよね。
CDを見ていたら,谷村新司が書いた曲がいくつもあったんだね。そんなことを知らないまま歌っていました。《ラスト・ソング》《悲願花》……。《悲願花》は竹久夢二の世界かなぁ。
Commented by tiaokumura at 2010-03-07 15:40
かねごん先生、ご多忙な中コメントをお寄せいただきありがとうございます。
先生は、山口百恵とほぼ同世代になられるのでしょうね。「妖艶な美しさと低音の声」・「カリスマ性をもった歌い手」、その通りですね。『秋桜』、僕も大好きです。日本語授業でも使うことがあります。
のんびりなんてできないお立場でしょうが、ご自愛を。今週、富山は雪が降るとか。
Commented by tiaokumura at 2010-03-07 15:43
哲ちゃん、久々のコメントありがとう。
君が掲げた曲目、ボク、よう知らん(恥)。百恵ファン脱落かも^^。
昨日読んだ讀賣だったか、益川さんの記事出てました(聞き書きタイプ)。例の本、魚津の先生(元学院長)にお贈りしてとても喜ばれました。来年もまた何かいい本をみつくろって^^くださいませ。


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