人気ブログランキング | 話題のタグを見る

初授業

初授業_f0030155_884342.jpg
(10月5日夜・記)
昨夜は10時頃に布団に入る。寝酒^^の量が中途半端だったんでしょうね、ふと12時過ぎに目覚める。難解な哲学書(嘘爆)を数行読み、脳内目覚まし時計を6時に再セットして入眠。でも、5時に目が覚めた。やっぱ、授業初日ってぇことで緊張してたんでしょうね、自分。もう一度寝てたら寝過ごすと思い、そのまま起きた。洗面・そうじ・朝食・新聞・メールチェックなど。今日の授業予定を確認。家にいてあれこれ悩んでてもしょうがないので、いつもより1時間近く早く家を出、7:30には富山国際学院に入った。さぁ、まだタップリ時間があると余裕をこいてたら(激爆)、とんでもなかった! 来客3人、次々とご登場。応対してるうちにいつのまにか8:45になっていた(汗)。

授業に何を持って入るかは人さまざま。僕の今日は、アップした写真が教室入室持参の全て。以前は袋に小分けしてカバンに入れていたときもある。また、外部授業の場合はキャリーバッグに詰めて運ぶこともある。で、ここ数年勤務先で愛用しているのは、DIYで買ったプラスティック?のです。これ、折り畳みもできてすごく便利です。この中に、使う教材別にファイルなどで小分けし、ほぼ使用順に入れておく。こういうスタイル、「暗黙知」に類するのかどうか知りませんが、日本語教師の勘・経験に属するテクニックでしょうね。日本語教師の皆さん、それぞれに自分に合ったスタイルで準備されていることでしょうね。写真左に見えるのがメインテキストの『みんなの日本語』。これも教師によって、書き込み・貼付・カンペ^^などさまざまでしょうね。

今日スタートするクラスの初授業は僕が担当。日本語学校は大きく分けると、①聴解・作文など担当者を別々にする、②1人の担当者が1日の授業を全て担当する、の2種に大別される。富山国際学院は後者のタイプです。①・②は一長一短ありますが、僕は日本語学校は学院だけの経験なので、これに慣れています。①タイプは面倒がなくってスッキリしていて、②タイプは何もかもやらなければならないのでしんどそうですが、僕はこのスタイルで成長してきました。
今回のクラスの学生、母語でいうと4つ混在。初日はこちらも手探りしながら、反応を確認しながら、授業を進める。学生はといえば、授業を受けながら教師の力量を推し量り教師とのスタンスを計算していることでしょうね。以前ある人に言われたことがある、「学生は1日で教師を見切り、教師は3か月以上かかってやっと学生についてわかる」と。「見切る」ってのは剣道の間合いにあたるでしょうか。3か月もかかってたんじゃプロじゃないので、僕はできるだけ早く初日にあらあら学生について掴むようにしていますが、なかなかそうもいかない。Aさんはこういう教え方がいいのだろうな・Bさんは発音は早く上達しそうだが会話となるとどうなんだろう・Cさんは文字に抵抗感じそうだな・Dさんは注意するときはこう言ったほうがいいだろうな・Eさんは殻に閉じこもりがちだから褒め方に一工夫しようetc.、一人一人に個性がありこれまでに身につけた学習スタイルがあるのだから、まぁ初日は授業展開しながら日本語学習上の情報収集に努めます。ときどき「私は偉い」って日本語教師がいますが、日本語教師は別に偉くない。日本語は確かに私たちの方が上だが、それ以外の点で彼/彼女は私と遜色ない。「日本語ができないこと」は別に人格上の欠陥じゃありません、当たり前のことですが。
一番気をつけるのは自信がない学生です。初日は、クラスリーダーになれそうな学生・お調子者の学生^^・反抗的な学生・文法大好き学生・他の学生に教えたがり屋の学生など、いろいろ出てくるのですが、そういう学生はあまり手がかからない。自分の外国語学習がそうでした/ですが、やっぱ外国語に自信がなく消極的になります。僕と似たそんな学生には、質問内容を変えたり、当てる順番を変えたり、それとなく誘導したりします。そんな過程を通して、「間違えても大丈夫なんだ」と思わせることが肝心。つまり「この先生、私が間違っても叱らないし、ちゃんと正しい方向に導いていってくれるんだ」という安心感・信頼感を持ってもらうことが、教師として最も心がけるべきことです。別に日本語教師に限らず「先生」という人種の中にはいますよね、「あんたが理解できないのは、あんたの努力が足りないんだよ」「こんなに一生懸命教えてるのに、なんで君はそうなんだ」「俺は今までこの教え方で成功してきた、悪いのはお前だ」など。そんな「先生」にはなりたくない、僕は。いや、なってる部分もあるかもしれない。ただそんな先生はダメだという意識は持ち続け、少しずつでも向上していきたい。僕はまだまだ未熟で経験の浅い日本語教師です。

宿題を出して12時半、初日の授業終了。自己採点は65点(ぎりぎり合格)かな。
今日は僕もそうでしたが、あれやこれやあって他のスタッフも大忙し。僕の昼食は2時頃(そういうこともあろうかと今日は母に弁当を作ってもらった)で、でも僕はまだマシなほうで、スタッフの中には昼食4時・昼食抜きも。申し訳ないことをしてしまいました。

今夜は早目に寝ようと思う。明日は都合によりブログ更新はありません。明後日はどうだろう、未定です。
本日も当ブログにアクセスしていただき、ありがとうございました。
by tiaokumura | 2009-10-05 08:08 | 職業としての日本語教師 | Comments(4)
Commented by 平名 at 2009-10-06 18:59 x
 この緊張感を大切にして遣って行って下さい。 初心忘れずべからず。
でも、ギリギリ合格かな? 59点だったりして? 大学時代50点で合格ってのも遇ったな、、 大昔?の話だけど、、 宿題をして ではなく 出してって とこが進歩か? 「体調」か「退潮」に気をつけて、、
Commented by かぐら川 at 2009-10-07 23:14 x
人生すべて悟ったような年齢の(失礼)の奥村さんが、初授業とて緊張され準備されているのにとても感激しました。
10月後半は少しは落ち着きそうです。
Commented by tiaokumura at 2009-10-10 21:03
平名氏、お褒めいただいたようで恐縮。ま、自信がないってことなんだけど、「この緊張感を大切にして遣って行って下さい」を貴重なアドバイスにさせていただきます。
「初心忘れずべからず」じゃ、初心忘れてしまうし^^。揚げ足取り、すまん。「退潮」って、キミはシャレがうまい!
Commented by tiaokumura at 2009-10-10 21:06
かぐら川さま、いつもコメントありがとうございます。
とんでもない、自分は迷い多いジジイです。感激されてかえって恐縮です。
かぐら川さんのブログで「利き酒」の記事を読み、いつか一献などと思っております。秋冬は日本酒がおいしい季節なんでしょうね。ぜひ近いうちに飲み会実現したいものです。


<< (たぶん)初めての台風休校、そ... 土日出勤もまぁしょうがないか >>