泣くな菊池雄星君、夏があるぞ!

春休みなどない職業柄^^、選抜の決勝をTVで見ることもなく、仕事の合間にネットで戦況をチェックするのが精一杯だった。僕は野球通でもないし高校野球にさほど興味もないのだが、今選抜は花巻東の進撃ぶりを追っかけていた。そのきっかけはかねごん先生のブログの記事(「25年ぶりの勝利」)でした。

おそらく「岩手勢か、楽勝やな」「花巻東、聞いたことないな」「ラッキー、次の次の対戦相手のデータ取りしとこうぜ」とか対戦相手に思われていたことでしょうね。僕が住む富山県の高校もだいたい似たようなもんです。
ところがどっこい、花巻東高等学校は冬はグラウンドが使えない・野球後進地というハンディを乗り越え、1回戦5-0鵡川、2回戦4-0明豊、準々決勝5-3南陽工と勝ち進み、準決勝の東北対決(選抜史上初でしょうね)、5-2で利府を下す。
そして利府ナインの気持ちも引き継いで臨んだ対清峰決勝戦。無情にも野球の神様が花巻東に舞い降りることはなかった。
ネットニュースでは「菊池、号泣」の見出し。「あの1球が・・・」「なんで9番に打たれたんだ」「優勝したかった」「今日がこれまでの人生で一番試合に勝ちたかった」-僕は野球部経験がないのだが、菊池君の思いはそんなとこだったのではないだろうか。

菊池雄星君、この時間もう君は泣き止んでるかな。東北魂に満ちた不敵な面構えは戻っているかな。準優勝に終わったけど、君たちの偉業は長く後世に伝えられる。近い将来「白河の関」を初めて優勝旗が越えることも予感させる君たちの躍動だった。
君以外に君を責める者はいない。佐々木監督も川村主将も千葉捕手も、猿倉君・柏葉君・猿川君・山田君・佐藤(涼)君・佐藤(隆)君・佐々木君も、野球部みんな、野球部員のご家族、花巻東高校生・教職員、花巻市民、岩手県民・・・みんな君の熱投に「ありがとう」と言っているだろう。僕も久しぶりに高校野球に熱くならせていただいて、君と君の仲間たちに感謝申し上げたい。今どきの高校野球では珍しい「全員が県内出身」だそうだね、チームワークもすばらしい。
決勝戦後の佐々木監督・川村主将の弁もすばらしい。準優勝で満足なんかしていない。その意気軒高たるや、よし。

恥ずかしながら僕は花巻と言えば宮沢賢治しか知らなかった。賢治の「春と修羅」の一節を引用したい。
・・・雲はちぎれてそらをとぶ/ああかがやきの四月の底を/はぎしり燃えてゆききする/おれはひとりの修羅なのだ・・・(ちくま文庫版『宮沢賢治全集Ⅰ』p30)
今の君が「修羅」かどうかはわからないが、ネットで君が泣いたことを読んで「春と修羅」を連想した。今回の君たちの活躍を僕は「イーハトーヴォ旋風」と名付けたい。君たちは「風の又三郎」たちだったかも。

君はもう明日から練習開始だろうね。授業も始まることだろうね。やがて始まる岩手県予選を勝ち抜いて、君や君の仲間たちが夏の甲子園に登場することを、ここ北陸の地で願っています。
泣くな菊池雄星君、夏があるぞ!
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by tiaokumura | 2009-04-02 20:10 | このブログのこと | Comments(2)
Commented by かねごん at 2009-04-02 22:42 x
奥村様今晩は。花巻東を取り上げていただきありがとうございます。
試合が終わった瞬間。悔しくて、そして感動して涙が流れました。不況に苦しむ我が郷土に紫紺の優勝旗をと念じておりましたが、叶わぬ夢でした。しかし、球史に残る素晴らしい決勝戦だったと思います。今夜は虚脱状態です。ふ~
Commented by tiaokumura at 2009-04-05 20:55
かねごん先生、コメントありがとうございます。
「菊池、号泣」から生まれたこの記事、「君以外に君を責める者はいない「イーハートヴァ旋風」「『風の又三郎』たち」「泣くな菊池雄星君、夏があるぞ!」など名文句満載の名文章と自画自賛しております(爆)。自己満足じゃったかと危惧してましたが、こうしてかねごん先生から共感を寄せていただくととっても嬉しいです(照)。これまで1190記事の当ブログですが、今回のこの記事、そのBEST10に入るでしょうね。
花巻東、油断や傲慢とは無縁で過ごし、夏の甲子園にその雄姿を現してほしいものです。


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