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成島出監督『ふしぎな岬の物語』

f0030155_9435468.jpg(11月1日午後・記)
ふしぎな岬の物語
2014年 日本 日本語
企画:吉永小百合 成島出
監督:成島出
原作:森沢明夫『虹の岬の喫茶店』(幻冬舎文庫)
脚本:加藤正人 安倍照雄
ギター演奏:村治佳織
公式サイト:こちら
第38回モントリオール世界映画祭:審査員特別賞グランプリ エキュメニカル審査員賞
出演:
吉永小百合(よしなが・さゆり1945-。柏木悦子) 阿部寛(あべ・ひろし1964-。柏木浩司) 笑福亭鶴瓶(タニさん) 竹内結子(竜崎みどり) 他

昔、角川映画のTVCMだったと思うが、「読んでから見るか、見てから読むか」ってのがありました。僕は本作、「読んでから見ました」。読むきっかけは、吉永小百合が企画した映画がモントリオールの映画祭で受賞したことだったか。本屋さんで原作の森沢明夫『虹の岬の喫茶店』(幻冬舎文庫)を購入、最近の僕には珍しく2日ほどで読み終えました。
原作は、妻を亡くした陶芸家が娘と二人、マンションを車で出発し、虹を求めてのドライブ、そして見過ごしてしまいそうな場所にある岬の喫茶店に入る、といった「第1章《春》アメージング・グレイス」など6章の物語で構成されている。映画では陶芸家を井浦新が演じていて、ほぼ原作通りのシーン(ただし「犬」は出てこない)と、あともう1度、悦子の転回の重要なきっかけになるパートで出演する。
原作と比べて悦子の扱いが大きく異なる点は、原作ではほとんど天使みたいな役割の悦子が、映画では、甥の浩司のある夜の「接触」から自分が「一人ぽっち」であることに思いが至り、やがて「失火」へとつながるところの描き方でしょうか。読売新聞2014年10月6日付で吉永は次のように語っている。
今回の役も(夢千代のように-奥村)、自分の苦しさ、つらさを乗り越えようとして、みんなに温かくしている人じゃないかという風に考えたら、すっと役に入ることができたんです
原作に忠実に映画化する必要はないのであり、企画の吉永・成島の意図が、なんとなくわかったような気持ちになれる映画であった。
本作品、新聞などでも盛んに取り上げられていた。私ら世代にとって吉永小百合は特別な存在。他の世代の山口淑子や原節子や山本富士子などに匹敵するでしょうね。いや、「サユリスト」なんて言葉もあるのだから、それ以上かも^^。タモリ、もちろん本作品、見てるでしょうね。「劇中詩」で吉永小百合が金子みすゞの「鯨法会」「海の果て」を朗読します。
本作品、家の近くのシネコンでは上映しておらず、家から車で約40分、婦中町のファボーレ東宝で見ました。客の入りは、もっと入ってると予想してたので、ひどいもんでした。ただこの映画、本年度の映画賞のいくつかを受賞するでしょうね。

アップした写真、映画パンフ表紙。ただし、このシーン、これ用に撮ったスチールかもしれない。この4人が一堂に会するシーンはなかったようなは気がするが。
映画の舞台、訪れる人、多そうですね。パンフレットによると、「明鐘岬」「音楽と珈琲の店 岬」「旧安房南高等学校」「沖ノ島沖」「和田漁港」「大多喜駅」などでロケされたそうです。
上述の俳優以外にも、すごい共演陣です。小池栄子・石橋蓮司・春風亭昇太・吉幾三・米倉斉加年・笹野高史・不破万作・嶋田久作・片岡鶴蔵・杉田二郎・堀内孝雄・ばんばひろふみ・高山厳・因幡晃など。
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by tiaokumura | 2014-10-26 09:43 | 映画 | Comments(0)

寺本益英先生と@ほり川

f0030155_17555941.jpg(10月28日朝・記)
10月25日(土)寺本益英先生・実弟京都国立博物館で合流。「国宝 鳥獣戯画と高山寺」「京へのいざない」を観て、同館のカフェで軽食。この後、高山寺へも行ってみたかったが、時間がかかるとのことで断念。博物館からタクシーで二条城へ。
二条城は、徳川家康が御所守護と宿泊所として造営、家光が改修。慶喜の大政奉還はここで。1994年にユネスコ世界遺産に登録。「二の丸御殿」が開放されている。二条城、僕は初めて。外国人観光客もたくさん。二の丸御殿は、順路に沿って、遠侍・式台・大広間・黒書院・白書院・蘇鉄の間・大広間・式台・遠侍、と観ることができる。絵画などは模写が多い。

二条城のあと、向かいの京都国際ホテル内の「ほり川」で夕食。
実弟は僕と3つ違い。1949年11月生まれの「団塊の世代」。堺屋太一の「団塊の世代」は1947年~1949年生まれなんで僕なんぞは外れですが、日本は4月生まれ~3月生まれが同学年になるので、そういう点から言えば1946年4月~12月生まれ、1950年1月~3月生まれも「団塊の世代」に入れてもいいような気がしますが、どうなんでしょうね。まあ、どうでもいいことですが^^。英語のbaby boomersはどんな定義なんじゃろう。
実弟(当ブログでは「のぶ」)は公務員を早期退職、10年ほど前だったか関西学院大学経済学部の聴講生に。そこの授業で寺本益英先生と出会う。寺本先生は当時、助教授。すばらしい授業だったんでしょうね、爾来ずっと寺本先生(今は教授)の授業を取り続けているみたい。弟のそういうご縁で僕も寺本先生とお会いすることになり、かれこれこれで8回くらいお会いしてるかなあ、昨年は初めて1泊も。長谷川等伯、七尾でご一緒しました。今回は、京都での展覧会を僕のほうからお誘いして、ご多忙な中時間をお割きいただき、夕食もご一緒に。
寺本先生のご推奨の「ほり川」、京会席でしょうか。僕は、先付(胡麻豆腐・山葵・針海苔・加減だし)・造り(おまかせ二種盛り)・吸い物(松茸土瓶蒸し 鱧・銀杏・三つ葉・酢橘)・進肴(本日の魚の幽庵焼き はじかみ 小鉢物色々と小袖寿司)・油物(天婦羅魚貝二種 野菜二種 大根卸し 天露)・留椀(赤だし)・お食事(松茸ご飯)・香の物(二種盛)・デザート、をいただく。生ビール(小)→グラスワイン(白)→グラスワイン(赤)を飲む。調子に乗って頼んだが^^赤は飲み残した。
アップした写真、中央が寺本益英先生

寺本益英先生、ご多忙な中おつきあいいただき、ありがとうございました。
またいつかお会いできる日を楽しみにしております。


午後7時台のサンダーバードで帰富。京都-富山は約3時間。富山駅北口からポートラム。
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by tiaokumura | 2014-10-25 17:55 | 美味録2014 | Comments(2)

京へのいざない

f0030155_11392521.jpg(10月26日午後・記)
10月25日(土)京都で2つ目の展覧会。「鳥獣戯画」と違って^^こちらは待ち時間ゼロ。

京へのいざない
京都国立博物館 平成知新館
~11月16日
公式サイト:こちら

約2か月間にわたるこの展覧会、第1期が9月13日~10月13日で、僕が行ったこの日は第2期でした。展示替え、あったんでしょうね、1期と2期で。
観覧料は、「鳥獣戯画」と共通券で、要りませんでした。僕は事前にローソンで前売り券1300円を購入。
本展の共催は、朝日新聞・京都新聞・産経新聞・日本経済新聞社・毎日新聞・讀賣新聞・NHK京都放送局で、新聞社の揃い踏み^^ですね。
展覧会のキャッチコピーに
ズラリ国宝、(五〇余点) ずらり重文。(二〇余点) 総点数四〇〇点
とあるように、短時間で観るものじゃありません。1日かけてゆっくり観るべきでしょうね。それを僕は1時間で観たんだから・・・なんと言うか・・・絶句、かも(激爆)。
2期の構成は、1階が「彫刻 京都の平安・鎌倉彫刻 肖像彫刻」「絵巻 宮廷貴族の信仰と美」「書跡 料紙装飾」「染織 神と仏の染織」「金工 秀吉の愛した天下三作」「漆工 桃山の華 高台寺蒔絵」、2階が「特別展示室 桃山 秀吉とその周辺」「仏画 密教信仰の名品」「中世絵画 美を尽くす-着色花鳥画-」「近世絵画 桃山画壇の巨匠たち」「中国絵画 明清絵画と京都」、3階が「陶磁 京焼」「考古 金・銀・銅の考古遺宝」、でした。係員が「3階からご覧ください」というのでその指示通りに上から下へと降りた。どうしてそのほうがいいか、わからず仕舞いでしたが^^。
雪舟は「四季花鳥図屏風」、狩野永徳は「仙人高士図屏風」、海北友松は「飲中八仙図屏風」。俵屋宗達、長谷川等伯もあった。個人的には、古筆切や名刀・正宗がよかった。
この展覧会会場、谷口吉生・設計の「平成知新館」で9月13日にオープン。
展覧会名の「京へのいざない」の「京」は「みやこ」です。関係ないですが^^京都大学の田中、ドラフト会議で指名されましたね。プロデビュー、待ち遠しい。

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by tiaokumura | 2014-10-25 11:39 | 美術 | Comments(0)

鳥獣戯画

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(10月26日午後・記)
確か昨年初夏に京都へ行ってるので(太秦村・化野念仏寺など)、1年4か月ぶりになろうか、京都は。京都行きの前の晩は夜の外部授業があって帰宅が9時近く。バナバタと旅行準備して、早起きに自信がなかったのでコタツ(ちとお恥ずかしいが、もうコタツ、使ってます、自分^^)で窮屈な姿勢でうたたね。5時頃目覚め、旅行鞄つめこみなど。コーヒー1杯。
5:15頃家を出て、富山国際学院に車。富山駅北口まで歩く。鞄が重い。北口で切符購入。友人の山澤修一君の勧めで先ごろ「ジパング倶楽部」ってのに加入。JRが安く利用できる。今回は京都往復、10420円也。バス利用でもこのくらいはするんじゃないかなあ。
6:12富山発サンダーバード。車中、軽い朝食&新聞3紙、朝日・讀賣・日経。その後持参した本を読む。今回の旅のお供は2冊。
ドナルド・キーン 河路由佳『わたしの日本語修行』(白水社)
浜矩子『地球経済のまわり方』(ちくまプリマー新書)
『わたしの~』は日本語教師としても興味深く読める本。『地球経済~』はTV番組「久米書店」(檀蜜が出てる)で知りました。京都9:11着。バスターミナルへ急ぐ。D1の100。さすが京都、しかも土曜日、観光客がたくさん。外国人も多い。バスに乗って2つ目で下車。博物館、既に列がすごい。入場まで40分待ち、鳥獣戯画まで100分の表示。こういうのって、しょっちゅうでもないですが、展覧会によってときどき遭遇する。最近では「受胎告知」「風神雷神」がそうだったか。寺本益英先生・実弟と合流。

特別展覧会 修理完成記念
国宝 鳥獣戯画と高山寺
京都国立博物館 明治古都館
~11月24日(前期は~11月3日 後期は11月5日~24日)
公式サイト:こちら

展示構成は「高山寺の開創-華厳興隆の道場-」「明恵上人-人と思想-」「高山寺の典籍-写本・版本の収蔵-」「鳥獣人物戯画-楽しさあふれる絵巻」。明恵上人関係がすごい。「明恵上人像(樹上坐禅像)」(前期のみ)「明恵上人書状」「大唐天竺里程書」「夢記」「大法炬陀羅尼経要文集」など。あの時代「、鎌倉新仏教」のほうにばかり関心が行きますが、明恵上人ってもっともっと(宗教史上も思想史上も)注目すべき日本人なんでしょうね。平安時代の辞書になるんでしょうね、「篆隷万象名義」(高山寺蔵)ってのも出てました。
お目当ての「鳥獣人物戯画」は、根気よく順番を待って^^鑑賞。前期は「甲巻 前半部分」「乙巻 前半部分」「丙巻 前半部分」「丁巻 前半部分」「断簡」(これは東京国立博物館蔵)だそうです。「甲」「乙」がやはりいいですね。

アップした写真、行列してた時に撮った。庭に鳥獣戯画の一部が立体化して置いてある。
展覧会図録(2600円)は「鳥獣人物戯画」の豆本付きです。これ、日本語授業でも使えるかも。
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by tiaokumura | 2014-10-25 09:42 | 美術 | Comments(0)

安藤桃子監督『0.5ミリ』(2014年)

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当ブログ2014年10月17日付「若松孝二監督、3回忌」に「下北の研次」さんから、次のコメントが入った。
昨日メール便で安藤サクラの「0.5ミリ」映画チラシを学院に送りました!宣伝おねがいします。
「下北の研次」さんは、僕の長野県八方・ハイランドロッヂ時代の仲間。彼は今、下北沢で「カフェ・カナン」をやっている。僕が上京した折にはほぼ毎回訪れています。下北沢という土地柄、そして、オーナーの人柄もあるのでしょうね、「カフェカナン」は演劇人・映画人・音楽人もよく利用。研次のカナンを訪ねると、そのときどきの演劇・映画・音楽情報のあれやこれや彼から聞くことが出来ます。
昨日火曜日、勤務先の富山国際学院に映画チラシ、到着。アップした写真、それです。以下、情報展開です。

0.5ミリ
2014年 日本 日本語 196分
死ぬまで生きよう、どうせだもん。
「おしかけヘルパー」山岸サワが巻きおこす、前代未聞のハードボイルド人情ドラマ、怒涛の196分!

監督・脚本:安藤桃子(あんどう・ももこ1982-)
原作:安藤桃子『0.5ミリ』(幻冬舎文庫)
エグゼクティブ・プロデューサー:奥田瑛二
主題歌:寺尾紗穂「残照」
出演:安藤サクラ(あんどう・さくら1986-) 柄本明 坂田利夫 草笛光子 津川雅彦 他
公式サイト:こちら

送られてきたチラシ、安藤サクラ自筆のメッセージ入り。「富山の奥村サマ江 安藤サクラ」と「奥村さま 安藤サクラ」。貴重品かも(嘘爆)。安藤は井浦新と富山で舞台挨拶した時、望見しています。父親の奥田瑛二は来春富山である文化イベントのディレクター?で、先日来富しています。三枝成彰・林真理子らも同行。
この映画、安藤姉妹(安藤桃子が姉、サクラが妹)、奥田瑛二(姉妹の父。妻は安藤和津)、柄本明(明の息子・佑は安藤サクラの夫)で、なんかファミリー映画の様相も^^。そういう映画ってだいたい思い入れが強すぎて失敗作になるもんですが、本作はどうなんだろう。東日本大震災を扱った前回の奥田ファミリー映画は、あまり・・・。本作、柄本、坂田、草笛、津川と豪華脇役陣です。「前代未聞のハードボイルド人情ドラマ」って観たくなります。ただ「196分」ってどうなんだろう。そんなに長尺な映画、イマドキ珍しい。自分、なんか途中で眠くなるかトイレに行きたくなりそうです。『風と共に去りぬ』、そうだった(照)。
本作品。ロケ地の高知では10月24日、先行上映。東京は11月8日、有楽町スバル座で公開。富山はフォルツァ総曲輪で11月か12月に上映されるようです。安藤姉妹、ひょっとして富山で舞台挨拶なんてあるかも。
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by tiaokumura | 2014-10-22 18:38 | 映画 | Comments(0)

ティダラットさんと@サワディカフェ

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(10月20日朝・記)
ご縁があって、県内企業で働くテイダラットさん(タイ)の日本語研修を担当した。35回の授業を僕と須藤さん・柳川さんの3人で分担し、先月末終了。昨日10月19日(日)、4人で食事会。須藤さんがあちこち店を探してくれた。せっかくだからタイ料理のお店ってことだったんですが、富山にはなかなかなく、富山駅南口CiCビル裏手にある「サワディカフェ」になった。ここ、以前、インドネシア人に案内されて来たことがあるんですが、あいにくその時は昼間でまだ営業してなかった(5時半オープン)。
この店のメニュー、インドネシア・タイ・ベトナム料理が多い感じ。店の雰囲気も東南アジアムード。入口は狭いですが、中はずいぶん広く、100人以上は入れそうです。
僕は「激辛」は苦手。ティダラットさんがメニューからいろいろアドバイスしてくれた。飲み物はタイのビール「シンハー」(何年か前の海外出張のトランジットでバンコクのホテルに泊まった時、このビール飲んだ)。ソムタム、トムヤムクン、ガイヤーン、鶏から揚げ、パッタイシーフード、グリーンカレー、蟹チャーハン。デザートに豆腐のチーズケーキ、まるごとココナッツアイス。量はそれぞれそんなに多くなく、4人でいろいろ少しずつ食べられた。激辛を避けながら僕も堪能。「丸ごとココナッツアイス」は、線香花火が乗ってて、器が凍らせたココナッツ。
テイダラットさんを中心に会話も弾む。タイのこと、ティダラットさんのこと、日本のこと日本語のこと、仕事や生活のこと・・・。どこの国もそうですが、日本で報道されるタイ情勢と実際の情勢は、どうも違うみたい。
こうやって若い外国人女性が日本で活躍されているのは、とてもありがたく&喜ばしい。日本語教師ならずとも応援したくなる。アップした写真、僕の右がティダラットさんです。左手前が柳川さん、右手前が須藤さん、共に富山国際学院の同僚です。
ティダラットさん、また飲み会しましょう!

前日の土曜日は米屋さんご夫妻・同僚の粕谷さんと西洋居酒屋「祢保稀(ねぼけ)」で食事会。僕には珍しい、2日連続の食事会(飲み会)だった。
レシートを見ると、「サワディカフェSawasdee Café 富山駅前21ビル店」は長野県須坂市の「あっぷるアイビー」ってとこの店のようです。
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by tiaokumura | 2014-10-19 18:44 | 美味録2014 | Comments(3)

シェーン・オサリバン監督『革命の子どもたち』(2011年 イギリス)

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革命の子どもたち』(原題CHILDREN OF THE REVOLUTION)
2011年 イギリス ドイツ語・英語・日本語 88分
革命家と呼ばれ、母親として生きた女たち
世界が戦慄したとき、子どもたちは生まれた

監督・プロデューサー:シェーン・オサリバン(Shane O’Sullivan1969-)
出演:
重信房子(しげのぶ・ふさこ1945-) ウルリケ・マインホフ(Ulrike Meinhof1934-76) 重信メイ(しげのぶ・めいMay Shigenobu1973-) ベティーナ・ロール(Bettina Rohl1962-) 足立正生(あだち・まさお1939-) 他
公式サイト:こちら

先日の朝日新聞「逆風満帆」は重信メイだった。9月20日「28年間、無国籍だった」、27日「「テロリストの娘」として」、10月4日「そして、再びレバノンへ・・・」。メイはパレスチナ兵士と重信房子(日本出国の際、奥平剛士と偽装結婚。戸籍上は奥平房子)との間の子ども。「メイ」は、革命の「命」、5月のMayだそうです。
重信房子が2000年11月に潜伏先の大阪で逮捕され東京まで新幹線で移送されたときのNHKニュー-ス映像は、本ドキュメンタリー映画にも挿入されている。あの時、僕なんぞはなんだか過去の亡霊が現れたような印象、あるいは横井庄一さんを思い出したりした記憶がある。映像の房子は意気軒昂、手錠ながら両手の親指を立てることで、自らの存在・主張を誇示しているように見えた。その後房子は1審・2審で懲役20年が確定(彼女の「罪」と量刑に整合性があるかどうかは疑問である)。2009年に大腸癌、今は八王子の医療刑務所に収監。
同じ「赤軍」でも、ウルリケ・マインホフについては日本人の僕はほとんど知らない。ローザ・ルクセンブルグみたいな感じだったか、あの当時は。映画での描かれ方は永田洋子を連想させた。新聞報道(上記「逆風満帆」とは別)では、メイとベティーナ(ウルリケ・マインホフの娘)とでは母親に対する姿勢が対照的だとのことだったが、映画を観る限り、ベティーナが「ドイツ赤軍女性リーダーの娘が突き放すように母を語る」(朝日新聞「ひと」2014年7月23日「重信メイさん」)とも思わなかった。僕がドイツ語がわからないからかもしれないが、母親に対する思いに満ちているように思えたが。
このドキュメンタリー映画は東京では7月に上映。「若松孝二監督が公開を熱望した、最後の遺言とも言えるドキュメンタリー映画」(映画リーフレットより)、富山のフォルツァ総曲輪で上映(10月24日まで)。
映画パンフレットには、シェーン・オサリバン監督と津田大介(つだ・だいすけ1973-)の対談も載ってます。

アップした写真、劇場のパネルポスター。日本向けのポスターなんでしょうね。ドイツや外国ではどうなんだろう。映画タイトル、余計なことですが^^、厳密には「革命家の子どもたち」じゃないかなあ。
観終わってエレベーター(フォルツァ総曲輪は4F)に乗ろうとしたら、青木由香さん(アレッセ高岡)とバッタリ。意外だったけど、彼女、こういう映画にも関心あったんですね。彼女、重信メイと近い世代になるのかも。僕は重信房子ですが(照)。
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by tiaokumura | 2014-10-18 19:08 | 映画 | Comments(0)

若松孝二監督、3回忌

2012年10月17日、生と革命の映画監督若松孝二、死去。不慮の交通事故から5日目のことであった。若松が描いたのは一方で生、即ち性であり死であり、一方で革命、即ち暴力であり異議申し立てであった。若松組で演技開眼した俳優は数多いが、男優では井浦新(いうら・あらた1974-。『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』など)、女優では寺島しのぶ(てらしま・しのぶ1972-。『キャタピラー』など)が双璧であろう。
僕は若いときはただ「すごい監督だ」くらいで敬遠していたところもあったが、彼の晩年(残念な言葉ではあるが)の5作品すべてを観ることができたのは、ありがたいことである。
遺作は『千年の愉楽』。若松が強く推奨した映画『革命の子どもたち』が今週末フォルツァ総曲輪で上映される。
以下、1年前の当ブログ記事を再掲し、若松映画ワールドを偲びたい。
この2年、天上界は中上や若松や寺山らで喧々諤々さぞかし喧騒であったことでしょうね^^。議論はいつ果てるともなく続く。

人は、生まれて、死んで、また生まれて、死んでいく。その営みの繰り返しだ。人が人を差別するこの社会の中に、次々生まれては死んでいく。あまりに不条理で、だけど、だからこそ、中上が思わず文章で描かずにはいられなかった美しさがあり、僕がその文章に触発されて作った映像がある。不条理だから、表現が生まれるのだ。
中上と、あの世で再会したら、彼の感想を聞かせてもらいたい。
(映画パンフレット『若松孝二 千年の愉楽』p1「生きることは不条理だから美しい」)
若松孝二(わかまつ・こうじ1936-2012)は中上健次(なかがみ・けんじ1946-92)原作を映像化した『千年の愉楽』の翌年春の公開を前に、2012年10月12日に新宿で交通事故に遭いその5日後に亡くなった。今頃は、「あの世」の新宿ゴールデン街で中上や立松和平(たてまつ・わへい1947-2010)らと交友を復活していることでしょうね。三島由紀夫や寺山修司や森恒夫や永山則夫や神代辰巳や大島渚らもいるかも。
若松が井浦新(いうら・あらた1974-)と富山に来て舞台挨拶を行った時の記事はこちら(『11.25自決の日』+『海燕ホテル・ブルー』+若松孝二・井浦新「舞台挨拶」)。お二人との3ショット写真もあります。まさかあの日からわずか2週間ほどで死を迎えるなんて・・・。
若松孝二・主な作品
甘い罠(1963) 壁の中の秘事(1965) 胎児が密猟する時(1966) ゆけゆけ二度目の処女(1969) 新宿マッド(1970) 赤軍-PFLP-世界戦争宣言(1971) 略称・連続射殺魔(1975) 水のないプール(1982) 寝盗られ宗介(1992) 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(2008) キャタピラー(2010) 海燕ホテル・ブルー(2012)  11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち(2012) 千年の愉楽(2012)
ワカマツ語録
台本は信じるなって言ってるだろう。何べん言えばわかるんだよ。
僕にとっては、料理も映画作りも同じ。こっちの素材とあっちの素材を組み合わせて、こんな味付けしたら、みんな美味しいっていうかな、面白いって言うかなって。
僕みたいなやつが映画を作れるんだから、映画は誰にでも作れると思うよ。作りたいという心さえあれば。自分たちの業界の知ったかぶりみたいなのが、一番くだらないよ。決まったやり方なんてないんだから。
僕はね、朝起きると、窓から御苑の木を見て、ああ、今朝も目が覚めたなって思うんだよ。だって、眠ったまま、もう起きない事があるかもしれないだろ。
怒りを忘れちゃ、だめだよ。おかしいと思ったら、おかしいって声をあげる。ちょっと待てよ、と自分で考えること。
歌を歌って、仲良く楽しくデモなんて、冗談じゃないよ。死ぬ気でやれよ。政治家を落とす運動しろよ。
俺は、映画を見て「時間を損した」って言われるのが一番イヤだね。お金は仕方ないよね。見ちゃったんだから。
心配するなって。なければないで、ないなりにやるから。任せとけ。
ほめられようとしちゃ、だめだよな。ぶれるからな。手帳に書いたんだよ。「群れない」「頼らない」「ぶれない」「ほめられようとしない」。自分に言い聞かせてる。
僕は、人を見るときは、食事に連れて行くんだ。飯の食い方に、人間性が出るんだよ。
ええじゃないか。だめならだめで。そしたら、裸になって、宮城の田舎かどっかに消えるよ。
欲が深い奴は負けるんだよ。俺は肺がんやってから、欲がなくなったからな。
(注)
本記事の引用は、映画パンフレット『若松孝二 千年の愉楽』(2013年3月15日初版第1刷 遊学社)による。
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by tiaokumura | 2014-10-17 06:51 | 追悼 | Comments(2)

2014 国際交流フェスティバルin TOYAMA

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2014 国際交流フェスティバルin TOYAMA
INTERNATIONAL EXCHANGE FESTIVAL IN TOYAMA 2014

日時:11月9日(日) 午前10:30~午後5:00
会場:富山駅南CiCビル
主催:国際交流フェスティバル2014実行委員会
交流する
各国紹介ブース(カンボジア 韓国 中国 ネパール パキスタン フィリピン モンゴル オーストラリア 米国 ジャマイカ ブラジル ペルー ホンジュラス スペイン セルビア ドイツ ハンガリー ロシア エジプト コンゴ民主共和国 日本 etc.) 世界のことば集め ロシアンティー
観る・聴く
外国人カラオケ大会 世界の音楽と踊り(アンデス民謡 ロシア スペイン ネパール パラグアイ インドネシア etc.) 世界のフォークソング ロシア語スピーチコンテスト 外国語絵本読み聞かせ
体験する
変身してみよう(世界の民族衣装を着てみよう! 日本のきものを着てみよう!) 遊んでみよう(ポルトガル語で遊ぼう! おはしde豆つかみ) 作ってみよう(タイのソープカービング 消しゴムハンコと習字 感謝祭のカード 中国の結芸 etc.)
知る
国際交流・協力団体の活動紹介 災害時に備えて
食べる
世界のおいしいに出会おう!(イラン インド ルーマニア 日本料理 イタリアンジェラート etc.)
その他
スタンプラリー

年中行事って言葉がありますが、僕にとってこの「国際交流フェスティバルin TOYAMA」は年中行事になってる。ボランティアで関わった時期もありますが、今は一般参加者。
今年もこのイベントがやってきます。これで何年目になるんでしょうね、これ。富山県内では一番大きい「国際交流」行事でしょうね。今、NHK連続TV小説は『マッサン』。僕は『あまちゃん』以来、久しぶりに毎回見ています。エリーのこともあって、「日本国内の外国人」にも関心が持たれているかも。身の回りで「国際結婚」が増えているって実感、皆様もお持ちでは。「外国につながる子ども」も増えている。
イベントがあるこの日は午後に「NTコネクション」演奏会があるので、僕は午前に行くことになりそうです。いつもはなかなか会えない外国人・日本人の知己に会えるのも楽しみです。勤務先の富山国際学院でもこのイベントの情報拡散していますが、どのくらい学院生・スタッフが会場を訪れるやら・・・。
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by tiaokumura | 2014-10-14 06:19 | 富山 | Comments(0)

小泉堯史監督『蜩ノ記』(2014年 東宝)

f0030155_12333931.jpg蜩ノ記』(ひぐらしのき)
夫として、父として、師として-。愛に溢れ、信義を貫いた美しき人生。
十年後の切腹を命じられた男。残された時間を、あなたならどう生きるか-。
2014年 日本 日本語 2時間9分
監督:小泉堯史(こいずみ・たかし1944-。『博士の愛した数式』など)
原作:葉室麟(はむろ・りん1951-)『蜩ノ記』(祥伝社)
脚本:小泉堯史 吉田求
製作:市川南 田村明彦
音楽:加古隆
出演:
役所広司(やくしょ・こうじ1956-。戸田秋谷) 岡田准一(おかだ・じゅんいち1980-。檀野庄三郎) 原田三枝子(はらだ・みえこ。戸田織江) 堀北真希(ほりきた・まき。戸田薫) 吉田春登(よしだ・はると2000-。戸田郁太郎) 串田和美(くしだ・かずみ1942-。中根兵右衛門) 寺島しのぶ(てらしま・しのぶ1972-。お由の方) 他
公式サイト:こちら

九州豊後の小藩・羽根藩。戸田秋谷は前代未聞の事件を起こした咎で10年後の切腹を命じられ、同時に藩の歴史「家譜」の編纂を命じられる。農村で蟄居中の戸田の許に、城中でやむをえぬ事情でけんかをし、家老・中根にその罪を許された檀野正三郎が、家老の密命を帯びて遣わされる。やがて、檀野は戸田の事件の真相真実の解明にたどり着き・・・。
原作、僕も読みました。本作品は、葉室が作品に込めた想いを忠実に描き出せているでしょうね。撮影もすばらしい。
岡田は『軍師官兵衛』(僕はほとんど見ていませんが)で新たな地平を開いた俳優でしょうか。野上照代(のがみ・てるよ。黒澤明『羅生門』スクリプターなど)との対談で、役について次のように語っています。
監督が僕に言っていたのは、感情をあまりはっきり出さないでということと、大きくゆっくりということ。本当の感情が出せるのは1か所だけ。漏れ出るニュアンスはあっても、基本は一貫して淡々としているように見せたいせりふ劇というか。それが当時の侍の「律している」ということにつながると、頭ではわかっていても、演じる上ではやっぱり難しい。(讀賣新聞2014年10月3日付「映画「蜩ノ記」対談 黒澤明に学んだ監督の美学」)
岡田は本作品で助演男優賞とかにノミネートされるんでしょうが、できたら彼はまだ賞をとらないほうが、彼の大成にはいいような気がしますが、どうなんでしょう。岡田ファンの方々、ごめんなさい^^。
本作品の監督小泉堯史は1970年黒澤プロに参加。『影武者』『まあだだよ』などの助監督。黒澤の遺作シナリオ『雨あがる』で初監督です。岡田の本作品出演推薦者が衣裳担当の黒澤和子(黒澤の長女)。本作品は黒澤明へのオマージュであるかもしれない。農民の描き方に黒澤を思い出させるものがある。
本作品の「撮影協力」に富山県高岡市「瑞龍寺」が挙がっています。映画シーンのどこだったんでしょうね。

僕は今月、映画3本予定。本作『蜩ノ記』、他2作は『革命の子どもたち』『ふしぎな岬の物語』です。
自宅から約10分のシネコン「シアター大都会」で観ました。4割ほどの入りで、シニアカップルが多かった。あと月曜日はカップルで、年齢にかかわらず、2200円のようです。
僕が秋谷とちょっとだけ似ているのは三年前の胃癌ステージⅣの発見。でも、どうなんだろう、余命がカウントされた時の心境って・・・。錯覚、なんでしょうね、限られた命を自覚するなんて、凡人には。
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by tiaokumura | 2014-10-13 12:33 | 映画 | Comments(0)