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ラテンフェスティバルin富山

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(10月27日午後・記)
10月26日(土)フォルツァ総曲輪で映画『ノーコメントbyゲンスブール』を観た後、市電環状線で富山駅に出る。富山駅南口(北陸新幹線準備の工事中が多い)から地下通路を通って北口へ。北口から徒歩約10分、環水公園。ちょっと疲れたので公園傍のスターバックスに入る。ここ、立地条件がいいのと土曜午後だったからでしょうね、満席でしばし待つ。空席ができたので、カフェオレ(同店では何とかラテとか称する)のGRANDE(大、ってことでしょうか)を注文して、座席に。タブレットなどいじって過ごす。注文品、量が多すぎたんでしょうね、飲み残す(恥)。
環水公園の駐車場から入って、その静けさに驚く。「ラテンフェスティバルin富山」をやっているはずなのに、誰もいない。ステージを遠望するも人影なし。壁に張り紙。「KNB入船別館で開催中」とかの文句。

道路を隔てたKNB入船別館へ行く。入口近くで谷中仁美さんを発見。「3日ほど前、当日の天候が心配で、こちらを借りた」とのこと。ここはこういうイベントには理解あるところらしく、借り賃も比較的リーズナブルみたい。
川渕映子さん(東北AID)、出店中。少しおしゃべり。別の店で、ペルービール(クスケーニャ)とペルー焼き鳥1本購入。会場奥にステージがしつらえてある。ステージに谷中秀治さん(ベース)を発見。APELLACHAKOとセッション中。まわりを見渡さず空いてる席に座ったら、「奥村さん!」と左横から声をかけられる。顔を上げると阪井由佳子さん(にぎやか代表)だった。この間のNPOパーティ以来かなあ、会うのは。さとみ先生・内閣府公聴会・行方不明の鳥・魔女などのことを小声で話す。これら、皆さんには???な話題でしょうが^^、阪井さんのブログ「にぎやかだ!私」をご参照されれば何のことかわかります。こちらです。また、デイケアハウス「にぎやか」のHPはこちらです。阪井さんに聞かれてゲンスブールの映画のことも話す。阪井さんはアラフォーだそうで、ゲンスブールってもわからなかった。バッグのバーキンの元夫だって言うとちょっとわかったみたい。阪井さんの「にぎやか」で何年か前オランダ・タイ・中国の学生を連れてボランティアさせていただいたことがある。今年の「シャッフル授業」で「日本語を使ってボランティア」なんて授業もいいかも。
アップした写真、阪井さんと。ステージ中央に小さく写っているベーシストが谷中さん。この日、富山はけっこう寒かった(最高15℃くらい?)。「暑さ寒さも還暦まで」(自作ことわざ?)で、最近の僕は寒さに弱くなった。今シーズン初のコートファッションです、自分。人っていろいろつながりがあるもんですね。今回初めて知ったのですが、川渕映子さんと阪井由佳子さんは高校の先輩後輩関係になるんですって。
6時からWAYNOのステージ。WAYNOは谷中さんら5人の多国籍バンド。ジャンルで云えば「フォルクローレ」ってことになるでしょうね。僕はこれで8回目くらいかなあ、生を視聴するのは。谷中さんが進行司会役で、ボリビア・ペルー・コロンビアなどの曲を演奏。アンコールでは『コーヒールンバ』。演奏中、多くの曲で手拍子・ダンス。
帰り際、仁美さんとおしゃべり。来年も開催希望。9月頃がいいのかも。僕、体力がある程度の状態になっていたら、ぷちボラしたい。今回若い方が何人もボランティア参加してるので心強かった。
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by tiaokumura | 2013-10-26 17:41 | 富山 | Comments(0)

『ノーコメントbyゲンスブール』

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(10月27日午後・記)
多芸多才な人、日本では寺山修司あたりが匹敵するか、セルジュ・ゲンスブール(Serge Gainsbourg1928-91。本名はLucien Ginsburg)。「自分についての物語をでっちあげるのが好き」(映画パンフレットp8)ってところ、寺山と共通しそう。Wikipediaフランス語版「Serge Gainsbourg」が28ページあるのに対して日本語版「セルジュ・ゲンスブール」は6ページだから、かの国での知名度に比べこの国では「知る人ぞ知る」程度かも。そんな彼ですが、3度目の妻がジェーン・バーキン(Jane Birkin1946-)、あるいは、フランス・ギャルの『夢見るシャンソン人形』の作曲者、と言えば、日本人(40代以上?)から「ああ、その人」って反応があるかも。

ノーコメントbyゲンスブール』(原題Gainsbourg by Gainsbourg:An Intimate Self-Potrait)
作詞作曲家/シンガー/画家/映画監督/小説家/カメラマン、と多彩な顔を持ち異彩を放った才人セルジュ・ゲンスブール(1928.4.2-1991.3.2)。没後20年を過ぎてもなお、多くの人々を魅了する。今作は、ゲンスブールがテレビやラジオに出演した際の発言や未発表のコメントなど、20代から60代まで40年に及ぶ期間のゲンスブールが自身の内面を語った録音テープを元に構成された決定版ドキュメンタリーだ。(映画パンフレットより)
2011年 フランス フランス語 99分
監督:ピエール=アンリ・サルファティ
脚本:ピエール=アンリ・サルファティ、マリアンヌ・アンスカ
字幕監修:永瀧達治
公式サイト:こちら

この映画に登場する女性たちは、ブリジット・バルドー、アンナ・カリーナ、ジュリエット・グレコ、エディット・ピアフ、バンブー、ヴァネッサ・パラディ、シャルロット・ゲンスブール(バーキンとの間の子)ら。
この映画には数多くのゲンスブールの楽曲が挿入されている。『リラ駅の切符売り』、『アニーとボンボン』、『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』、『無造作紳士』、『唇によだれ』などなど。『ジュ・テーム~』はブリジット・バルドー版とジェーン・バーキン版の両方が挿入。僕は1970年ごろにジェーン・バーキン&セルジュ・ゲンスブールで聴いた。いかに愛の国フランスと云えども放送禁止になったのもむべなるかなと云う、曲中のバーキンの喘ぎ声。「本当のSEXでは女性はこうなるのだ」と当時ウブ?な自分は感じ入ったものだ。また、五月革命とほぼ時を同じくしてこういう曲が流れるパリに、一層の憧れも感じた。『アニーとボンボン』も意味深でエロティックな曲。ジェーン・バーキン『無造作紳士』は田村正和主演のTVドラマで主題歌になっていた。僕、カラオケで歌ったことあります(照)。

映画パンフレットからゲンスブール語録をいくつか引用。
大衆に迎合したことはない。私は1958年か60年に行動指針を決めたんだ。”この職業で自分を認めさせてやろう”と。
嘲笑主義(シニズム)とは、価値を知りながら知らん顔。私の場合、シニズムと女嫌いは、計算ではなく、私の本性なんだ。
多くの映画に出たが、ほとんど駄作だった。
“神”は複数形にすべきだ。天国に、エホバでなくアラーがいたら怒るだろ?・・・神は複数形にすべきだ。唯一神なんぞ最低だ。
私は15年前から可愛いロリータを探していた。実はすぐ近くにいたんだ、娘のシャルロットが。”ロリータを探してた”と言っても肉体的な意味じゃない。私はオペラで少女バレリーナを探すようなクソジジイとは違う。自分でも理解できない、抽象的な探究心なのだ。
愛されたくないが、愛されたい。そう、それが私なのだ。
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by tiaokumura | 2013-10-26 13:40 | 映画 | Comments(0)

新入生歓迎会@岩瀬スポーツ公園

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(10月27日午前・記)
2013年度10月生の入学式は10月18日(金)に行い、新入生歓迎会を10月25日(金)に行いました。
これで何回目になるか、秋の新入生歓迎会は岩瀬スポーツ公園を利用している。新入生歓迎会は、ここ数年、春は「街中オリエンテーリング」、秋は「スポーツ大会」が恒例になっている。富山国際学院は4月・10月と年2回語学留学生(留学ビザ)を受け入れているので、入学式・新入生歓迎会はそれぞれ年度内に2回ずつあるんですね。学院には留学ビザ以外の学生も在籍しています。
僕は当日は会場の使用手続きがあり、自宅から会場に直行。学生・教師は富山駅北口に集合し、ポートラムで蓮町(はすまち)まで、そこから歩いて会場へ。ポートラムに乗るってのもこのイベントの目玉。富山市内は市電が3路線あります。全国的に珍しいでしょうね、そういうのって。

10月25日(金)午前10時過ぎ、岩瀬スポーツ公園内・健康スポーツドーム。新入生自己紹介、先輩歓迎の挨拶、教師自己紹介と続く。それから、アイディアウーマンの柳川友美さんの企画のゲーム。彼女のアイディアにはいつも感心する。学生の日本語能力にはずいぶん差があるのだが、それをカヴァーして余りある内容のあれこれ。今回は、「子とろ」→「どこ?ここ」→「隣の落ち葉」。赤・青・黄・緑の4色に分かれての対抗戦。そのあと、恒例の「ドッヂボール」。興奮するとルール無視になるってぇのは洋の東西を問わず起こる現象なんでしょうね。まあ、けんかになったり戦争になったりすることを思えばそのくらいはしょうがないのですが。
記念写真・表彰式・後片付けを終わって帰路に。僕は午後に授業があるので一足先に学院へ。

台風のせいでしょうか悪天候で、欠席者が何人もいた。今秋の名簿を見ていると、中国・ネパール・ベトナム・タジキスタン・ベナン・インドネシア・韓国・台湾・スイス・カナダ・ルーマニア・フィリピンといるはずなのですが。参加率が低かったのが残念。
今回の新入生歓迎会は、専任の粕谷謙治さんが担当しているブログ「富山国際学院の写真館」にも記事・写真があります。こちらです。
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by tiaokumura | 2013-10-25 11:01 | 日本語教育 | Comments(2)

2013国際交流フェスティバルin TOYAMA

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たぶん同種のイベントでは富山県内最大規模かと思うが
2013 INTERNATIONAL EXCHANGE FESTIVAL 国際交流フェスティバルin TOYAMA
が以下の要領で開催されます。僕は以前は毎年「ぷちボラ」参加してたのですが、2011年の末期癌発覚以来、体力に自信がなく、当日観客参加のみになりました。ボランティア仲間の島津謹市さんは、僕にとっての兄貴分的存在で、僕の脳や癌についてもずいぶんご心配+お励ましをいただいていたのだが、昨年亡くなられた。島津さんは僕より軽い病だと思っていたのだが「人や先、我や先」。もっとあれこれお話ししたかったのにと、無念である。

2013 国際交流フェスティバルin TOYAMA
日時:11月10日(日)10:30~17:00
会場:富山駅南CiCビル
主催:国際交流フェスティバル2013実行委員会
イベント内容
交流する:各国紹介ブース(インド、インドネシア、韓国、中国、ネパール、フィリピン、ミャンマー、米国、カナダ、ブラジル、オーストリア、チェコ、ドイツ、ルーマニア、ロシア、オーストラリア、ウガンダ、エジプト、コンゴ民主共和国、日本etc.) 世界のことば集め ハワイアンカフェ etc.
体験する:民族衣装を着て変身しよう! ポルトガル語で遊ぼう! 世界の文字でしおり作り 中国の花文字と結芸 日本文化体験(着物を着てみよう) etc.
観る・聴く:外国人によるカラオケ大会 世界の音楽と踊り(ベトナムバンブーダンス、パラグアイボトルダンス、中国の京劇、ルーマニアのジプシー音楽etc.) 民族衣装お国自慢etc. ロシア語スピーチコンテスト 外国語絵本読み聞かせ
食べる:世界のおいしいに出会おう!(インド、インドネシア、ポーランド、ルーマニア、日本料理、イタリアンジェラートetc.)
知る:国際交流・協力団体の活動紹介 災害時に備えて
公式サイトはこちら

先日、当フェスティバル関連ちらし「あなたは何を体験してみますか?!」が自宅に送られてきた。最近のイベントは参加型・ワークショップってのが多いですが、このフェスティバルもいろいろ体験できます。時間系列では以下の通り。
消しゴムハンコと習字・パキスタンのヘナ・ロシアの小物作り・中国の結芸作り・世界の文字でしおり作り・おはしde豆つまみ→中国の花文字を書いてみよう→日本の着物を着てみよう!(外国人女性対象)→民族衣装を着て変身しよう!→ポルトガル語で遊ぼう!→感謝祭のカードを作ろう!
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by tiaokumura | 2013-10-20 07:21 | 富山 | Comments(0)

辺見じゅんの世界 後期 辺見じゅんが語り継ぐ父たちの世紀

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「オヤジの背中」という云い方があるが、男の場合、母親の存在の方が大きいような気がする。母親という人はおおむね寡黙で、世の中の人に後ろ指を指されるような生き方だけはするな、弱い人を泣かすような振る舞いはするな、たとえ自分が損をしてもあくどい行いはするな、誰が見てなくてもお天道様と私はお前を見ている、などが母親の態度であり、声高でなくても人としての生き方を教えてくれていたのだろう。
女性にとっては母親より父親であろうか。よく知っているわけではないが、辺見じゅん(へんみ・じゅん1939-2011)の人生を思うと、そんな感想を持つ。
10月19日(土)午前10時過ぎ、高志の国文学館に行く。ここは最近だけで5回目くらいの訪館になる。

辺見じゅんの世界 後期
辺見じゅんが語り継ぐ父たちの世紀

高志の国文学館
~11月11日(月) 毎週火曜日休館
9:30~17:00
公式サイト こちら

時間が早かったせいか、客は自分一人(係員のほうが多い!)、貸切でした^^。本展の構成は、
序章 娘にとっての「父」 辺見じゅんの文学の原点
第1章 辺見じゅんの作品世界 辺見じゅんが語り継ぐ父たちの世紀
一. 死者への鎮魂と思慕-『男たちの大和』
二. 「偉大なる凡人の生涯」を見つめて-『収容所から来た遺書』
第2章 辺見じゅんからのメッセージ 夢ありて楽し
でした。第1章が前期と後期で展示替えのようです。
辺見の短歌はこれまで僕は未知だったが、今回の辺見展で何首か知った。
ほろほろと立山曼荼羅おもふとき都市の夜明けを山鳩啼けり
遠山にきれぎれの虹つなぎつつわが父の座に雪は降りつむ
旅の夢花火のごとく胸ひらき海境こゆる父のたてがみ
花々に眼のある夜は晩年の父あらはれて川渉りゆく
判断に迷へるときは負の側に立てよと父の声からびたり
死は骨の解(ほど)けゆくこと恥ふかき歳月はつか澄みて霜月
遠き人近き人など呼びてをりかくはしきかなあちらの時間
会場で書き写したので写し間違いもあるやもしれません。ご容赦を。
遺作2首。大伴家持の
磯の上の都万麻を見れば根を延へる年深からし神さびにけり(『万葉集』巻十九・4159)
を踏まえているそうです。
うつしみの溶けゆく秋の天の燠(おき)神(かむ)さぶしつまま浄(きよ)らなり
簡浄のひかりとなるも根の太きつままのしづく還(かへ)りゆく空
死を意識して詠んだのではなく、結果として「遺作」になったんでしょうね。

帰り際、同館の次回展のポスターを見た。11月17日(日)から
「世界のムナカタ」を育んだ文学と民藝 棟方志功の感応力
があります。棟方志功(むなかた・しこう1908-75)は1945~54年、富山県福光(ふくみつ)町に在住。彼の居宅「鯉雨画斎」(本人命名。谷崎潤一郎は「愛染苑」と命名)は現在は棟方記念館になっている。
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by tiaokumura | 2013-10-19 14:14 | 富山 | Comments(0)

富山国際学院2013年度10月期生・入学式 学院長式辞

富山国際学院2013年度10月新入生の皆さん、入学おめでとうございます。
これから皆さんは富山国際学院で、長い人で1年半、日本語を勉強します。
今ここにいる皆さんの日本語学習の目的はいろいろです。
日本の大学に進学したい人、仕事で日本語を使いたい人、高校進学できる日本語を身につけたい人、家庭生活や子育てで日本語が必要な人、COOL JAPANに興味があって日本語も勉強しようという人、まだ目標ははっきりしていないが日本にいるから日本語を勉強する人などなど。

この入学式で私は日本語学習について話したい。
今から100年ほど前の人でラフカディオ・ハーンという人がいます。彼は、日本の九州の熊本で英語を教えていました。
最近、富山大学の図書館で当時の彼の生徒が書き写した授業ノートが見つかりました。そして、そのノートを基に、先日、富山大学で彼の授業が再現され、その様子がTVニュースでも流されました。
その中でハーンは
The more mistakes I make the better for me.
と言っています。「英語の勉強では間違えれば間違えるほど、英語が上手になる」
Because we all learn from making mistakes.
「なぜなら、間違えることから私たちは学ぶのだから」
ハーンは
The more mistakes I make the better for me.
Because we all learn from making mistakes.
「私たちは間違えることを通して学んでいくのだから、どしどし間違ったほうがいい。間違えれば間違えるほど、英語は上手になっていく」
と言っているのです。

ハーンは英語学習について言っているのですが、これは日本語学習でも同じことだと思います。
皆さんが富山国際学院で勉強する日本語は、けっして特別に難しい言葉ではありません。
たくさん話してたくさん聞いてたくさん書いてたくさん読んで、そしてたくさん間違えて、日本語が上手になってください。今はまだ無理ですが、3か月後くらいには今日のような通訳がいなくても大丈夫なほど日本語が上手になってください。
私たち13人の日本語教師や2年生の先輩たちが、皆さんを応援しています。どうぞ安心して富山国際学院での日本語学習に取り組んでください。

皆さんのこれからがすばらしい学生生活になることを願って、学院長式辞を終わります。

2013年10月18日
富山国際学院・学院長 奥村隆信
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by tiaokumura | 2013-10-18 17:57 | 僕は学院長5年生 | Comments(2)

若松孝二監督一周忌

人は、生まれて、死んで、また生まれて、死んでいく。その営みの繰り返しだ。人が人を差別するこの社会の中に、次々生まれては死んでいく。あまりに不条理で、だけど、だからこそ、中上が思わず文章で描かずにはいられなかった美しさがあり、僕がその文章に触発されて作った映像がある。不条理だから、表現が生まれるのだ。
中上と、あの世で再会したら、彼の感想を聞かせてもらいたい。

(映画パンフレット『若松孝二 千年の愉楽』p1「生きることは不条理だから美しい」)
若松孝二(わかまつ・こうじ1936-2012)は中上健次(なかがみ・けんじ1946-92)原作を映像化した『千年の愉楽』の翌年春の公開を前に、2012年10月12日に新宿で交通事故に遭いその5日後に亡くなった。今頃は、「あの世」の新宿ゴールデン街で中上や立松和平(たてまつ・わへい1947-2010)らと交友を復活していることでしょうね。三島由紀夫や寺山修司や森恒夫や永山則夫や神代辰巳や大島渚らもいるかも。
若松が井浦新(いうら・あらた1974-)と富山に来て舞台挨拶を行った時の記事はこちら(『11.25自決の日』+『海燕ホテル・ブルー』+若松孝二・井浦新「舞台挨拶」)。お二人との3ショット写真もあります。まさかあの日からわずか2週間ほどで死を迎えるなんて・・・。

若松孝二・主な作品
甘い罠(1963) 壁の中の秘事(1965) 胎児が密猟する時(1966) ゆけゆけ二度目の処女(1969) 新宿マッド(1970) 赤軍-PFLP-世界戦争宣言(1971) 略称・連続射殺魔(1975) 水のないプール(1982) 寝盗られ宗介(1992) 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(2008) キャタピラー(2010) 海燕ホテル・ブルー(2012)  11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち(2012) 千年の愉楽(2012)
ワカマツ語録
台本は信じるなって言ってるだろう。何べん言えばわかるんだよ。
僕にとっては、料理も映画作りも同じ。こっちの素材とあっちの素材を組み合わせて、こんな味付けしたら、みんな美味しいっていうかな、面白いって言うかなって。
僕みたいなやつが映画を作れるんだから、映画は誰にでも作れると思うよ。作りたいという心さえあれば。自分たちの業界の知ったかぶりみたいなのが、一番くだらないよ。決まったやり方なんてないんだから。
僕はね、朝起きると、窓から御苑の木を見て、ああ、今朝も目が覚めたなって思うんだよ。だって、眠ったまま、もう起きない事があるかもしれないだろ。
怒りを忘れちゃ、だめだよ。おかしいと思ったら、おかしいって声をあげる。ちょっと待てよ、と自分で考えること。
歌を歌って、仲良く楽しくデモなんて、冗談じゃないよ。死ぬ気でやれよ。政治家を落とす運動しろよ。
俺は、映画を見て「時間を損した」って言われるのが一番イヤだね。お金は仕方ないよね。見ちゃったんだから。
心配するなって。なければないで、ないなりにやるから。任せとけ。
ほめられようとしちゃ、だめだよな。ぶれるからな。手帳に書いたんだよ。「群れない」「頼らない」「ぶれない」「ほめられようとしない」。自分に言い聞かせてる。
僕は、人を見るときは、食事に連れて行くんだ。飯の食い方に、人間性が出るんだよ。
ええじゃないか。だめならだめで。そしたら、裸になって、宮城の田舎かどっかに消えるよ。
欲が深い奴は負けるんだよ。俺は肺がんやってから、欲がなくなったからな。

(注)
本記事の引用は、映画パンフレット『若松孝二 千年の愉楽』(2013年3月15日初版第1刷 遊学社)による。
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by tiaokumura | 2013-10-17 07:04 | 追悼 | Comments(0)

記録映画『公害原論 1974』上映会+向井嘉之「イタイイタイ病報道を振り返って」

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(10月15日朝・記)
10月14日(月・体育の日)昼前、富山大和デパート地下食品売り場(いわゆる「デパ地下」)の「チーズ王国」でゴーダチーズ200g、「ドンク」でバゲットなど。買い物を済ませ、さて、昼食、どこで食べようか。デパート内のレストランは混んでいそうなので、館外に出る。総曲輪の末広軒本店にする。勤務先の近くに末広軒の支店があり、1週間に1回(主に木曜か金曜)食べにいっていた。ところがある日、「忌中」の張り紙。それからしばらく経って「店主逝去のため閉店いたします」の張り紙。外食に悩みのある僕には貴重な外食先の1店だったので残念。店主ご夫婦だったんでしょうね、立居振舞のきびきびした従業員のお二人、とってもいい印象だったのに。
末広軒本店。うなぎの寝床のような造りの店。入店してビックリ。富山国際学院卒業生のMさん(男性)が働いている。別の学院生Mさん(女性)が働いていたのは知っていたが、彼が働いているのは知らなかった。ワンタンメン(小)を食べる。

1時過ぎ、フォルツァ総曲輪。窓口で『今日子と修一の場合』の上映予定について聞いたら、上映日は未定ではあるが確かに上映するとのことだった。
午後1時半、主催者あいさつの後、上映。
記録映画『公害原論 1974』
製作:青林舎
監督:前田勝弘
監修・構成・解説:宇井純
映画では、足尾、岐阜・荒田川、富山・イタイイタイ病、四日市、沼津・三島、九州・豊前、水俣など、「公害先進国」日本が告発される。宇井純(うい・じゅん1932-2006)は当時東京大学助手。1970年から東京大学工学部で公開自主講座「公害原論」を開講。1986年から沖縄大学法経学部教授。
上映会の後、向井嘉之さんのトーク「イタイイタイ病報道を振り返って」。丁寧なレジュメと貴重な体験談。富山県での初の鉱毒報道は1896(明治29)年の「北陸政論」だそうです。だが「発表ジャーナリズム」という姿勢にあっては健康被害報道を伝えることは長い間皆無で、ようやく1966年以降、「イタイイタイ病報道本格期」となる。向井さんは「地域メディアの心すべきこと」として「地域社会の構成員として、重層構造(しがらみ)の中でどう生きるか」と問題提起。トークの最後には向井さんが堀田善衞(ほった・よしえ1918-98)に言われた「国家は監視されるべきものだ。地方は育成されるべきものだ」を引用された。原発と公害は相似形であるとも。

こういうイベントではたいがい知った人に出会う。今回は、伊藤厚志さん・宮崎さゆりさんにお会いした。
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by tiaokumura | 2013-10-14 13:17 | 富山 | Comments(0)

とやま室内楽フェスティバル2013 ミュージアムコンサート

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(10月13日午前・記)
10月12日(土)午後5時半、2夜連続の高志の国文学館。今年初めて知ったのだが「とやま室内楽フェスティバル」というのがある。「若手室内楽演奏家を育成し、その成果を富山県の音楽芸術の振興に活かす」(パンフレットより)というもの。公式サイトはこちらです。講師にはチェリストの堤剛(つつみ・つよし1942-)ら。
とやま室内楽フェスティバル2013 ミュージアムコンサート」は富山県立近代美術館、富山県水墨美術館、ギャルリ・ミレー、そして高志の国文学館の4会場で開催。僕が聴いたのは10月12日(土)午後6時~7時、高志の国文学館ライブラリーコーナーで。出演は
サントリーホール室内楽アカデミーフェロー
の4人。フェローは「受講生」でしょうか。堤はサントリーホール館長でもある。4人は
外園萌香(ほかぞの・もえか。第1ヴァイオリン) 北見春菜(きたみ・はるな。第2ヴァイオリン) 飯野和英(いいの・かずひで。ヴィオラ) 鎌田茉莉子(かまた・まりこ。チェロ)
プログラムは
モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク 第1楽章、第4楽章
アンダーソン:プリンク・プレンク・プランク
アンダーソン:ワルツリング・キャット
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第1番
アンダーソンは初めて聞く名前ですが、ルロイ・アンダーソン(Leroy Anderson1908-75)。2曲とも楽しい曲です。「プリンク・プレンク・プランク」って英語のオノマトペなんでしょうね。「ワルツリング・キャット」はどこかで聞いたことがある。この夜のベートーヴェンは彼の6つある弦楽四重奏曲の最初の曲。28~30歳ころの作品だそうです。今回、第1~4楽章全楽章演奏。約30分。1・3・4楽章と2楽章とではずいぶん趣が異なります。
演奏後、拍手鳴り止まずだったのですが、時間がなかったのか、あるいは、自分たちにはまだアンコールに応えられるほどの技量はないという判断からか、アンコールはなかった。
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by tiaokumura | 2013-10-12 17:36 | 音楽 | Comments(0)

サイエンスカフェ 鈴木淳也さん:「disability(できないこと)」が原動力!障害がアイディアの宝庫!

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(10月13日午前・記)
10月12日(土)午後1時過ぎ、富山大学。この日と翌日は大学祭だったんですね。若者たちが青春を謳歌していた。模擬店、コスプレ、ロックコピー演奏など。でも心なしか元気がない感じ。昼間だったせいかも。
これまでにサイエンスカフェは紀伊國屋書店、富山県立近代美術館で体験してますが、この日の会場は富山大学中央図書館。こういう部屋があったんですね、図書館2階の「プレゼンテーションゾーン」。今回の講師は
鈴木淳也さん(ソニー株式会社 富山大学生命融合科学教育学部)
で、タイトルは
「disability(できないこと)」が原動力!障害がアイディアの宝庫!
鈴木さん(アップした写真の右の方)は1966年生まれ、10歳の時に緑内障で失明。
でも、私のエンジニアへの夢は、失明後もまったく揺るぎませんでした。もちろん、いろいろな苦労はありました。でも、念願かなって、1993年、ソニーに入社!(ちらしより引用)
ソニーでは「臨場感の高いオ-ディオ技術の開発」に携わる。そして2009年、富山大学大学院・生命融合科学教育部博士課程に障害者選抜で入学。「融合」は医薬理工の融合ということ。鈴木さんの研究テーマは「音の動きで図形を表現」。鈴木さんの開発したスピーカーマトリクス、会場参加者も体験できるってことで僕も被験者をさせていただきました。音でアルファベットを聞き取る。
お話しから少し。「自分で考え、作る研究」では、「研究の着想」「試行錯誤」「仮説設定」「予備実験」「本実験」という流れのこと。鈴木さんがとりわけ大切にしているのは「試行錯誤」。また「研究で心がけていること」では「考え続け、着想」「着想したことを実験」「納得いくまでやり続ける」。
質問もできて、「音でアルファベットのような平面は表現できるのでしょうが、奥行きのある3次元空間とかはどうなのか。例えばロダンの『考える人』を音で表現できるようになるものか」って質問しました。

「ダイバーシティ(多様性)」がキーワードでもある21世紀。鈴木さんのような方がいることを知って、67歳で理科アホな自分、なんだかずいぶん勇気づけられました。鈴木さんは来春博士号を取得されるようです。
ブログ仲間のヨシダヒロコさんがお見えになっているかと思ったが(近代美術館の回でお会いした)、不参加だったみたい。知人の米屋保雄さんにお会いした。
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by tiaokumura | 2013-10-12 15:07 | 富山 | Comments(4)