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6回目の入院~承前~

2月25日(土)
朝日、讀賣、日経。朝日は自宅分が病室に宅配、讀賣・日経は1F売店で購入。讀賣「大学生 数学危機」、朝日・日経にも同種記事あり。讀賣に載っている3問は、2次関数のグラフは高1、数の性質は中2、作図は中3あたりになるか(現行の学習指導要領で)。一応、3問とも解けました、自分(照)。にしても、「ゆとり教育」の被害者・入試システムの欠陥、ひどいもんですネ。
食事開始。朝、重湯100g・味噌汁(汁のみ)・ミックスジュース(みかん・オレンジ、果汁100%、125ml)。10時のおやつ、重湯100g。昼、重湯100g・味噌汁・野菜ジュース(ホワイトグレープ・キャベツ、果汁30%、125ml)。3時のおやつ、重湯100g。夜、重湯100g・味噌汁・ミックスジュース。
ナース、毎日数回、血圧・体温測定。低血圧(上が80前後のときも)・低体温(36度を割るときも)が気になる。注射針が入りにくかったり手が冷たかったりもこのあたりに原因があるか。
回診、Bドク、ポートからの点滴準備。26日午前6時から開始とのこと。
11時過ぎ、主治医のTドク来。昨日の左胸のポートがうまくいかなかったのは僕の「胸郭出口症候群」が原因とのこと。今回癌患者になって、それまで知らなかった自分の体のあれこれ、初めて知ること多し。低血圧もそうだし「胸郭~」もそう。無知だったのが幸せだったのか不幸せだったのか。2月29日(水)に大腸癌・腸閉塞の手術をすることに。詳しい説明は2月26日(日)11時より。
昼前、中学時代以来の親友の山澤修一君にTEL。どうも入院が長引き読む本がなくなりそうで、彼に本の購入を依頼。以前、彼、入院中にそういうのやってやるとかメールで書いてくれてた。図々しいお願いだが^^友情に免じて許してもらおう。山澤君は何年か前に定年退職しているが、かつて凄腕のビジネスパーソンだった人物。そんな彼に「本、買ってきて~」って使いっ走りさせるのだから、自分、なんちゅう奴ねん(激爆)。まあ、持つべきものは友なり、である。頼んだ本は以下の通り(書名のみ)。
江戸食べもの誌 『ぴあ』の時代 ときどきの少年 帝国ホテルの流儀 エースの資格 日本の歴史を読みなおす いのちなりけり 蜩ノ記(これは既に読んだ本)
1時過ぎ、ナースにベッドで体を拭いてもらう。2月19日以来の着替え。4時過ぎ、同じナースに風呂場で洗髪してもらう。これも2月19日以来。
山澤君が病室を訪ねて来たのでビックリ。彼、依頼した本、さっそく紀伊國屋書店で購入して持って来てくれた。感謝。しばし雑談。
TV。NHK・Eテレ「アジア紀行 コウケンテツが行く インドネシア前後編」(3時~)。NHK・BS1「クールJAPAN お風呂」(6時~)。BCプレミアム「天海祐希 パリと女と・・・~魅惑の新オルセー~」(10時~)。

2月26日(日)
朝日、讀賣、日経、毎日、北日本(地元紙)。讀賣、社説「外国人介護士 受け入れ策の見直しと拡充を」「読み得 医療&介護 がん相談で気持ちを整理」。日経、「SUNDAY NIKKEI 腰痛防止 足元から」。
午前5時過ぎ、担当ナース来。右下腹部に埋め込まれたポートからネオバレン点滴開始。ポートからの点滴は初体験。
食事。朝、重湯100g・味噌汁・ミックスジュース。10時のおやつ、重湯100g。昼、重湯100g・味噌汁・野菜ジュース。3時のおやつ、重湯100g。夜、重湯100g・味噌汁・ミックスジュース。空腹しきり。こういうのは胃全摘出以来初めてかもしれない。煎茶・ほうじ茶。

11時過ぎから1時間近く、主治医のTドクから手術についての説明を受く。身内4人・ナース1名、同席。以下「手術説明書」より一部引用。
右結腸小腸切除術S状結腸切除
病名(術前診断):S状結腸癌 腸閉塞症 腹膜播種
検査の所見:PET-CTで病変3ヶ所 S状結腸癌以外は腹膜播種の可能性あり
病名に関する一般的な説明:腸閉塞症があれば食事が摂取できない S状結腸癌は放置すれば大きくなり腸閉塞となる
手術の必要性:経口摂取ができるようにしたい
2つ付け加える。1つは、PET-CTで見つかった病変3ヶ所の内、S状結腸以外の右結腸・直腸はTドクの予想外だったとのこと。もう1つは、経口摂取ができないと癌の化学療法(僕の場合はTS1とシスプラチン)もできないとのこと。
「説明書」にはほかに「現在の症状」「手術の手順と方法」「手術に伴う合併症の可能性・危険性」が記載。

午後、担当ナース来。①前回の手術(昨年6月27日)の時もやった、器具を使った吸う・吐くの訓練開始。②手術前に提出する署名書類準備。手術承諾書・行動制限の承諾書・輸血および特定生物由来製品の承諾書・輸血後感染症検査の説明承諾書。③手術前日までに用意するもの。バスタオル2枚・フェースタオル2枚・腹帯(ふくたい)2枚・テープ式紙おむつ(3個入り1袋)・血栓予防用ストッキング1足。
TV。BBTテレビ「伝説飯2」(4:05~)。BSプレミアム「昭和の歌人~星野哲郎」(7:30~)。BSプレミアム「天海祐希 パリと女と・・・」(10:00~。ただし前夜の寝不足もあって途中で眠ってしまった^^)。

2月27日(月)
朝日、讀賣。朝日「アジアンパワー インドネシア発 狙えイスラム16億人」。インドネシアにおけるイスラムファッション業界。「スカーフの下に着け、頭から首までぴったり覆う『頭の下着』」が「ニンジャ」とネーミングされ昨年大売りしたそうです。
食事、検査のため朝食・10時のおやつはなし。昼・3時のおやつ・夜、ほぼ前日に同じ。
手術前の検査。8時半過ぎ、1人で1Fに降りる。レントゲン(胸部・腹部)。その後、別の部屋で心電図(両足首・両手首に電極、胸に数ケ所ゼリー)→呼吸器機能検査(「現時点では異常なし」の判定。ただし「肺年齢は75歳」の判定(恥))。いったん部屋に戻る。
10時半、CTのために1Fに。造影剤用注射うまくいかず(血管のせい)、3回目でようやく成功。腹部~骨盤を造影剤注入前後にCT。11時ころ終わる。
午後、ナースによる検体検査。鼻・のど・肛門に棒状のものを入れ細菌検査。
1時半ころ、手術前準備品(腹帯・おむつ・ストッキングなど)をナースにチェックしてもらう。
2時半ころ、勤務先の富山国際学院にTELし20分くらい高木けい子さんと話す。これで手術で入院が長くなるので、いろんなことを高木さんらスタッフに引き受けてもらわなければならない。申し訳なさと感謝の気持ちでいっぱい。頼りにならない学院長(恥)で、自分は実に実にスタッフに恵まれてる。
手術に備えヒゲを剃る。ナースの指示では口ヒゲだけだったが、験かつぎ?であごヒゲも剃る。これで少しは運がよくなるかも(嘘爆)。ヒゲなしは15年ぶりくらいか。
夕方、主治医のTドク来室。今日のCTなどの検査から新しい事実は出てこなかったとのこと。手術は予定通りに2月29日(水)12時半から。
これまで触れてなかったかもしれないが、治療のルーティンに太鼓橋^^みたいな器具をおなかにかぶせて20分くらい腹部を温めるのがある。今日の午後、担当ナースがセットしていって時間を忘れたのでしょうね、1時間以上もそのままに放置された(激爆)。
爪を切る。
TV。BS朝日「徹子の部屋 小林旭・浅丘ルリ子」(5:30~)。NHK「クローズアップ現代 揺らぐプーチンロシア」(7:30~)。BSフジ「プライムニュース ドナルド・キーン89歳 日本人の心と国語教育」(8:25頃~。番組自体は8時から)。僕の月曜のお気に入り番組「吉田類の酒場放浪記」(BS-TBS。9時~)は観られなかった。NHK「プロフェッショナル 飛騨高山・孤高の職人 パンとの果てなき格闘」(10:00~)。今回は割りとTVを見ている。ここの病院、プリペイドカード1枚1000円で「15時間20分程度」見られる。今回この病院に入院以来この日でほぼ1枚使い切っている。1日平均2~3時間観ていることになるのかなあ。そんなに長時間観ているとはちと意外。なおチャンネル数は地上は5、BSは9の計14か。

前記事以降の読書。以下の本を完読(刊行日・定価は略す)。
三田誠広『男が泣ける昭和の歌とメロディー』(平凡社) 鎌田實『増補決定版 がんに負けない、あきらめないコツ』(朝日文庫) 江夏豊『エースの資格』(PHP選書) 犬丸一郎『帝国ホテルの流儀』(集英社新書) 「オール読物 2012年3月号」(ただし葉室麟関係とあと数編)(文藝春秋) 掛尾良夫『『ぴあ』の時代』(キネマ旬総研エンタメ叢書)
「オール読物」p279。岩出雅之監督(帝京大ラグビー部)の「7割の法則」。「練習で何かしらの目標を設定する場合、全部員の7割の人間ができるところに設けた」「組織を構成するメンバーというのは、『3-4-3』に分けることができる・・・放っておいても自ら取り組む3割、やる気はあっても、ときに努力しなくなる4割、なかなかやろうとしない3割。/7割の法則を当てはめると・・・」。今年1月に知った谷崎重幸監督(東福岡高校ラグビー部)の名言を思い出した、「やる気の原点は目標にあり、楽しみの原点はプロセスにあり、喜びの原点は結果にある」。『『ぴあ』の時代』p238。田辺茂一が1982年に矢内廣に送った色紙に曰く、「心情備礼征空(心情礼を備えて空を往く)」。
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by tiaokumura | 2012-02-28 11:47 | 癌日記 | Comments(12)

6回目の入院

2月19日(日)
6時夕食。7時ころから腹痛、これで3回目の経験になる腸閉塞の症状を呈する。8時ころ我慢しきれず家人に救急車を頼む。救急車が我が家に来るまで脂汗しきり。救急車は、いつぞやの正月に交通事故の被害者になって日赤に運ばれて以来、人生2度目の体験。座敷から車まで担架で運ばれる。隊員、癌で僕がかかりつけの病院にTELすれどこの日は受け入れ不能とのつれない^^返事。富山市民病院に搬送(って云うのでしょうか)に。車内で血圧・脈拍など。家から約20分?で同病院着、ベッドに移される。車酔いか安心からか嘔吐始まる。点滴、鼻より管(これがきつい)。応急処置が終わった後、8Fの2人部屋に。
2月20日(月)
富山市民病院、Oドク。CT、レントゲンなど。
明日、かかりつけの病院に転院可能とのこと。
2月21日(火)
富山市民病院。書類などもらい、12時半ころ退院。家人の車で自宅に寄り、着替え・本など準備。1時半過ぎ入院。2月12日(日)に退院したばかりなので、いささか照れくさし^^。ま、そんなこと言ってられるご身分じゃぁないか。前回と同じ4人部屋、ただし前回は窓際で今回は廊下側。
勤務先の富山国際学院にTEL、スタッフの高木けい子さんと現状・今後のことなど。
朝日新聞販売店にTEL、配達先を自宅から病室に変更してもらう。
2月22日(水)
採血、検尿、レントゲン。鼻の管、取れる。今回は4日目で取れた。ぐっと楽になる。久々に排便あり。年のせいか癌のせいか、ここのところ記憶力に衰えを感じることしばしば。ほんの3分前くらいに考えてたことがぶつ切りになって思い出せないor覚えていないことがある、あるいは記憶を辿るのに困難な固有名詞・事象などがあったり。どういういうことなのだろう、記憶システムにもガタが来てるのだろうか。
主治医のTドクより手術のこと示唆あり。
レスタリ・ラハイスさん(インドネシア人介護福祉士候補)、朝日新聞富山版「フォーラムとやま」に登場。1月29日にあった介護福祉士国家試験1次筆記試験を突破。彼女、僕は代講で3度ほど教えた縁がある。タリさん、合格めでとうございます。3月4日の実技試験もがんばって!
2月23日(木)
主治医のTドク、学会で3日間出張とのこと。治療が進まぬ感じで(本当はそうではなく、病人の僻みだろうが^^)少しイライラ&あせりも。3月になるとまず1・2日に大切な仕事が入っており、5・6日は卒業試験、14日学習発表会、15日卒業式と続くのだけれど・・・。
2時、中心静脈ポートシステム設置手術、Kドク(放射線科)執刀。このシステム、僕の場合は「高カロリー輸液を長期にわたり必要とされる方」(説明リーフレットより)に該当する。ポートってぇのを皮下に埋め込んでおくと点滴に便があり質も上がるということか。肝心のポート、僕は現在右肩が痛く(もう2ヶ月近く続くか)左胸にしてもらう。約1時間の手術。ところが終わってみると埋め込んだポートシステムがどうもうまく機能しない(僕の静脈の具合がよくないみたい)。で、やり直し。右下腹部で再手術。こちらはうまくいった。結局手術は合計2時間半くらいかかり、執刀医恐縮仕切り。抜糸は10日後くらいで。
2月24日(金)
讀賣「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャパン『熱狂の日』音楽祭2012」。今年は「サクレ・リュス(ロシアの祭典)」で金沢は5月3~5日。
Bドク、回診で水かお茶を飲むようにとの指示あり。病棟食堂のほうじ茶・煎茶を利用。4日間の絶飲食から、まずは「飲む」が復活。お茶2種類からの選択、ささやかな選択だがなんだか幸せ感。癌になって人柄が優しくなったのかしらん(嘘爆)。
僕と同じ「胃全摘出」のTさんと食堂で再会。Tさんは今回は抗癌剤・シスプラチンで2泊3日との由。2時ころご退院。年齢が近いこともあってTさんはいわば戦友・同志。
TV。BSプレミアム「週刊ブックレビュー」(再放送。0時~)。前半は保坂正康・山形由美・なぎら健壱。後半は葉室麟。50歳の意味・上野英信のこと・『蜩ノ記』のことなど。秋谷は上野のイメージだそうである。チューリップテレビ「青春プレイバック!名曲の舞台をめぐる旅」(3時~)。東京・横浜・湘南。BSジャパン「にっぽん原風景紀行」(8時~)。山形県鶴岡市由良「寒ダラ漁と岩のりつみ」。
Yナース、5時過ぎ来、「明日から重湯」とのこと。今までの入院ではそうでもなかったが、今回、重湯が食べられる(飲める?)ことに期待大。すっかり「病人」らしくなったのかしらん(激爆)。

前回の入院時もそうだったが今回もよく本を読んでいる。入院に際して12冊持ってきたのだが、2月24日の時点で残り4冊になった。以下完読した本(刊行日・定価は略す。*は入院前より読んでいた本)。
*佐野眞一『あんぽん 孫正義伝』(小学館) ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄 上』(草思社文庫) 葉室麟『銀漢の賦』(文春文庫) 山田風太郎『あと千回の晩飯』(角川文庫) 三上延『ビブリア古書堂の事件手帖~栞子さんと奇妙な客人たち~』(メディアワークス文庫) 手塚治虫『手塚治虫クロニカル 1968~1989』(光文社新書) 沢木耕太郎『貧乏だけど贅沢』(文春文庫) *内山節『文明の災禍』(新潮選書) 
沢木『貧乏だけど~』のp249に「サウダージ(Saudage)」のことが出ていた。
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by tiaokumura | 2012-02-26 15:55 | 癌日記 | Comments(4)

フォルツァ総曲輪5周年「フォルツァ丼」

「映画は映画館で観るのがベスト」な僕は、年間何回もフォルツァ総曲輪のお世話になっている。
フォルツァ総曲輪は富山市の中心市街地活性化を担う施設として、07年2月24日にオープンした。176席のシネマホールト、ライブホール、会議室などを備える。(北日本新聞2012年2月15日付「フォルツア総曲輪5周年」より)
このブログで検索してみると、僕は一昨年2010年は
クロード・オータン=ララ監督『赤と黒』 ルイ・マル監督『地下鉄のザジ』 ロベール・ブレッソン監督『抵抗 死刑囚の手記より』 深川良美プロデュース『パキスタン ストリート』 アンジェロ・ロンゴーニ監督『カラヴァッジョ 天才画家の光と影』 若松孝二監督『キャタピラー』 山中貞雄監督『河内山宗俊』 山中貞雄監督『丹下左膳餘話 百萬兩の壷』
を観ている。また昨年2011年は
ルイ・マル監督『死刑台のエレベーター』 イェジ・アントチャック監督『ショパン 愛と哀しみの旋律』マイケル・エプスタイン監督『ジョン・レノン、ニューヨーク』
を観ている。一昨年と比べて激減しているのは病気のせいもあるでしょうね。今年は
『グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独』
を観たかったのだが、入院で不可能に。東北エイドの『大津波のあとに』『槌音』も同じ理由で観られなかった。

さてその「フォルツァ総曲輪」が5周年ということで記念イベント「フォルツァ丼」。以下、
フォルツァ総曲輪公式サイト
北日本新聞2012年2月15日付「フォルツア総曲輪5周年 『交流と触発の場に』」
朝日新聞富山版2012年2月17日付「5周年企画『テンコ盛り丼』召し上がれ」
を基に3つのイベントの情報を展開。
3月4日(日)午後1時半~
お話しと朗読と音楽でめぐる宮沢賢治の世界
トーク:宮沢和樹
朗読:垣田文子(富山シティエフエムパーソナリティ)
音楽:秋津瑞貴(チェロ)・藤田悠理子(ピアノ)
3月10日(土)
映画:川島雄三『幕末太陽傅 デジタル修復版』
トークライブ:岡島尚志(国立近代美術館フィルムセンター主幹) 伊藤重樹(コミュニティシネマセンター)
3月17日(土)
午後2時20分~
映画:富田克也監督『サウダーヂ』
午後5時半~
トークライブ:富田克也 青木由香(アレッセ高岡代表) アンジェロ・イシ(武蔵大学教授)
他にもいろんなイベントが「テンコ盛り」です。正確な情報は、
フォルツァ総曲輪公式サイト
でご確認ください。
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by tiaokumura | 2012-02-19 10:40 | 富山 | Comments(0)

癌日記:2012年2月17日(土)

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昨日2月17日は病院診療予約日。雪が降りしきる中、9時過ぎに病院着。1年前はこの道はほとんど未知の世界だったのが、いまではすっかり慣れた道になっている。とはいえ雪道、ときどき対向車でヒヤリとすることもある。
予約は9時半。受付を済ませて外科前で待っていたら妙齢の女性に声をかけられてドギマギ^^。彼女Iさんは看護学校の学生でこの病院の実習生(というのだろうか)。1月27日から2月12日の入院時、僕の担当になっていた。1日に何回か検温・血圧測定・脈拍測定・腹の具合チェック。昼食時は話し相手も。その彼女、2月17日に僕が外来で来るのをご存知だったんでしょうね、付き添いの看護学校の教官とご一緒に待合室の僕に会いに来られた。ビックリしたのですが僕のためにカードを作りプレゼントしてくださった。アップした写真、上のカードがそれです。「奥村隆信さんへ」と題したカードには「食事で気を付けて欲しいこと」「なるべく避けてほしい食品」「心がけて食べてほしい食品」「こんな症状が出たら診察を・・・」の4項目について丁寧な手書き文字で綴られている。僕が食事に困っていることを愚痴ってたのでこういうカードを思い着かれたのでしょうね、カード裏には「無理せず/食べたいものを/食べれるだけ・・・」とも。
Iさん、ありがとうございました。近い将来になるのでしょうが、患者を思いやれる看護師として御活躍されることを祈っております。もしあなたがこの病院にご勤務になれば、そしてもし僕が2年・3年と長生きできれば、またお世話になることもあるかと思います。その節はよろしくお願いします。

いつもはそんなに待たせない病院なのだが、今回はなぜか待ち時間が長かった。せっかく9時半に予約してあったのに11時過ぎてもまだ声がかからない。病院の名誉のために言っておきますが、こんなに待たされたのは初めてです。
待ち時間にアップした写真、下の本
ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄 上』(草思社文庫。2012年2月10日第1刷。900円+税)
を読み耽る。『銃・病原菌~』は刊行当時読みたかったのですが、値段の高さと内容の高いレベルとで買わず仕舞いだった。朝日新聞「ゼロ年代の50冊」で1位に輝き、やっぱり読みたいなぁと思ってた。その本が文庫本になったのを知ってさっそく購い求めました。草思社の本は何冊か持ってますが、文庫があるのは知らなかった。一周年だそうです。
本書、帯の惹句通り「知的興奮の書!」。ワクワクドキドキしながら読んでいます。ダイアモンドがニューギニアで出会ったヤリの質問「あなたがた白人は、たくさんのものを発達させてニューギニアに持ち込んだが、私たちニューギニア人には自分たちのものといえるものがほとんどない。それはなぜだろうか?」(p24)。その質問は「なぜ、ヨーロッパ人は、遺伝的に不利な立場にあったにもかかわらず、そして、(現代では)知的発育にダメージをあたえうる悪影響のもとで育っているにもかかわらず、より多くの『Cargo(積み荷)』を手にするようになったのか。私がヨーロッパ人よりもずっと優れた知性を持っていると信じるニューギニア人は、なぜ、いまでも原始的な技術で生活しているのだろうか。」(p38)ということになる。そしてダイモンドが導き出した答えは「歴史は、異なる人びとによって異なる経路をたどったが、それは、人びとのおかれた環境の差異によるものであって、人びとの生物学的な差異によるものではない」(p45)。
僕の持っている知識は微々たるものだが、著者の仮説を検討したり論理的展開を跡付けたり・・・まあどこまで読めるかわかりませんが、今までにあまり経験したことのない類の読書です。赤線を引きながら読み進めています。

9時半から待ち始めようやく11時15分頃に声がかかる。血圧測定(118-75。僕は100を切ることが多いのだがこの日はよかった。脈拍70)、体重測定(49.7kg。着衣でなかったら48kg弱でしょうね)。
主治医のTドクによる診察。先日のPET/CT検査の結果を踏まえて今後の治療について。TドクではS状結腸が気にかかるとのこと。ベッドに横になって肛門から探られたが(痛かったあ!)問題はなさそうとのことではあったが。
僕の場合、胃癌は3つのルートで転移している。1つは肝転移でこれは切除してその後も順調に回復。リンパ節からのはまだ小さい転移が残ったまま。そしてPET/CT検査で明らかになったのが腹腔播種。それとは別に大腸癌はまだ残っている。
抗癌剤(化学療法)のTS1を2月18日から始める。これで8クール目です。今回はシスプラチンは併用せず。3月2日、3月9日に診療予約。3月9日CT検査大腸癌の手術は早ければ3月に実施。QOL(Quality Of Life生活の質)ってやつでしょうね、Tドクにはいつもいろいろ気を遣っていただき感謝している。

会計。前回の入院費を払う(日曜日に退院したので払えなかった)。1月27日~31日が4310円(保険適用前は19,2680円)・2月1日~17日が4,9160円(同じく30,0340円)で合計5,3470円。もっと高いと思ってたのだが意外と安かった。
僕は2月17日に職場復帰し、18日からは1時~3時35分のプライベートレッスン担当。18日の病院、思ったより時間がかかり、診療・会計を終えた時には12時を過ぎていた。病院内のレストランで昼食。このレストラン、メニューは豊富なのだが食べられそうなものがなく、天どんか天ぷらそばか迷って天ぷらそばに。ところがやっぱダメでした。そば幾筋かとえび天3割くらいとおつよ少々がやっと。レストランが悪いんじゃなく自分が悪いのですが「何でこんないまずいのだろう」でした。
薬局。待ち時間を聞いたら出勤がきつくなりそうで、勤務終わってから来ることに。4時半過ぎに再訪。2万円近い薬代で手持ちのお金じゃ足りなかった(恥)。カード支払いもできないってことで1万円だけ入れて残りは3月2日の診療時に払うことに。今回の薬は、
抗癌剤の、TS1
腸閉塞用の、ツムラ大建中湯
消化系の、ゴクミン錠・タフマックE・重質酸化マグネシウム
前立腺肥大用の、フリバスOD・ベシケアOD
増血剤の、フェロチーム
の計8種。すっかり「薬のデパート男」っすね(激爆)。

富山国際学院に1時少し前出勤。1時から3:35、Jさんのプライベートレッスン。昨年の12月19日以来の授業。「歌を忘れたカナリア」状態じゃなかったので一安心。日本語教師ってやっぱ授業中が一番充実してますね。
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by tiaokumura | 2012-02-18 15:03 | 癌日記 | Comments(0)

新資料でよみがえる三島由紀夫 展 Ⅴ@隠し文学館 花ざかりの森

僕にとってはすっかり春の恒例の楽しみイベントになっている「三島由紀夫展@隠し文学館 花ざかりの森」。先日同文学館の公式サイトを訪問したら、今年の案内が出ていました。以下抜粋引用。詳しい情報は「隠し文学館 花ざかりの森 公式サイト」でご確認ください。

隠し文学館 花ざかりの森(杉田欣次館長)
「花ざかりの森」で、三島由紀夫に会えるかもしれない
新資料でよみがえる三島由紀夫 展 Ⅴ
-「見る三島」と「見られる三島」-
「見る三島」の確かな精神は、「見られる三島」においても揺るぎない姿勢を貫いていた。
開催期間 2012年2月25日(土)~3月20日(火・春分の日)
開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 開催期間中の毎週月曜日
観覧料 一般500円 高・大学生300円 小・中学生200円
*10名以上団体割引あり
会期中イベント
3月4日(日)午前10時30分 読み聞かせ
3月11日(日)午前10時30分 記念講話「館長、『目の人、三島』を語る」
3月18日(日)午前10時30分 文章講座「作文のすすめ」
*各イベント、往復ハガキによる申し込みが必要

病気のためいろんな好イベントにも参加できない日々ですが、3月11日(日)の記念講話はぜひ聴講したい。
なお「隠し文学館 花ざかりの森」については、当ブログ以下でも触れています。
2008年3月2日付「楽しみな2つの展覧会」
2008年3月23日付「三島由紀夫も土方巽もいた時代」
2009年3月1日付「隠し文学館 花ざかりの森」
2010年3月7日付「杉田欣次館長、『潮騒』を語る@隠し文学館 花ざかりの森」
2011年3月6日付「隠し文学館 花ざかりの森」
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by tiaokumura | 2012-02-15 11:13 | 富山 | Comments(0)

近況ご報告(入院、母の死)

入院
1月27日(金)から2月12日(日)まで入院していました。今回は癌ではなく腸閉塞で。
1月25日(水) 夕食にカニを食べる。その後、腹痛・嘔吐。1月16日にもカキで同じようなひどい目に遭っている。食あたりかと思ったが、実はそうではなかった。
27日(金) 前記事にあるPET/CT検査の結果を聞きに病院へ。主治医のTドクに、ここのところ体力が落ちているので点滴をお願いする。レントゲン、採血などの検査。昼前、点滴開始。点滴中に腸閉塞が判明し、急遽入院することに。あいにく空きベッドがなく、ICUに入る。今年2回目の入院。前回は1月5日~7日で、抗癌剤・シスプラチンのため。
30日(月) 病室があきICUから4人部屋に移る。鼻から管を入れ(これがはなはだ苦痛なのである。挿入する際の痛みは半端じゃない。挿入中の違和感・のどの痛みもしんどい)、腸内にたまったものの吸入開始。
2月3日(金) Tドクによると、腸閉塞に効果がある西洋薬はないそうで、この日から漢方薬の大建中湯(ツムラ)服用開始。1日3回、食前。
5日(日) 昼前、管が取れる。これでかなりラクになる。体重を測ったら47.1kgだった。ずっと便秘だったので浣腸。
6日(月) 10時半、入浴。夕食、流動食。
8日(水) 3分粥。
9日(木) 5分粥。午後、入浴。
10日(金) 7分粥。1月下旬から中断していた消化剤・前立腺肥大などの薬の服用を再開。
11日(土) 全粥。午前、入浴。
12日(日) 回診の後、午前10時過ぎに退院。
今回は16泊17日の入院でした。昨年6-7月の胃癌手術に伴う入院(1か月半くらい)に次ぐ、僕の人生2回目に長い入院でした。今回はよく本を読みました。「入院=読書タイム」だった。積ん読が得意^^な自分ですが、今回の入院中以下の本を完読。*は入院前に読みかけだった本です。
*向田邦子『女の人差し指』(文春文庫) *立川談志『談志楽屋噺』(文春文庫) *早坂隆『100万人が笑った! 「世界のジョーク集」傑作選』(中公新書ラクレ) 鷲田小彌太『あの有名人101人にみる 理想の逝き方』(PHP文庫) 米田まさのり『立山縁起絵巻 有頼と十の物語』(桂書房) 文藝春秋編『向田邦子ふたたび』(文春文庫) 向田邦子『向田邦子全対談』(文春文庫) *三島邦弘『計画と無計画のあいだ』(河出書房新社) *加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(朝日出版社)
12日(日)午前10時過ぎに病院を出て、明文堂書店新庄店へ。明文堂は富山県内大手チェーン書店。15年ほど前にできたかなあ。退院祝いに(照)以下の本を買う。
葉室麟『蜩ノ記』(祥伝社。平成24年1月30日・初版第7刷。1600円+税)
佐野眞一『あんぽん 孫正義伝』(小学館。2012年1月25日・初版第2刷。1600円+税)
ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄 下』(草思社文庫。2012年2月20日・第1刷。900円+税)
鎌田實『がんに負けない、あきらめないコツ』(朝日文庫。2012年2月29日・第1刷。640円+税)

母の死
2012年2月6日午後2時21分、母スミ子が永眠しました。
不幸中の幸いとでも申すのでしょうか、同じ病棟のはす向かいに母は入院しており、死に目にも会えました。
2月9日、主治医の許可を得て午前8時から午後2時まで外出。10時から葬儀。最高気温1℃、雪が舞う寒い日でした。

本記事が2012年のやっと10本目の記事。当ブログ、これからも記事更新が滞りがちになりそうですが、お気が向いたときにご訪問いただけたら、ブロガーとして幸甚です。
今後ともよろしくお願い申し上げます
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by tiaokumura | 2012-02-13 09:48 | このブログのこと | Comments(10)