2008年 05月 22日 ( 1 )

『地域の力』『数学にときめく』『日経1年生!』

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(写真左から)
大江正章(1957-。出版社コモンズ代表)
地域の力-食・農・まちづくり
岩波新書(岩波書店)
2008年4月24日 第3刷
(2008年2月20日 第1刷)
700円+税

新井紀子・ムギ畑
数学にときめく あの日の授業に戻れたら
ブルーバックス(講談社)
2007年12月3日 第3刷
(2002年6月20日 第1刷)
940円+税

長谷部瞳と「日経1年生」製作委員会
日経1年生 経済記事って、本当は身近で面白い
祥伝社黄金文庫(祥伝社)
平成20年5月5日 第2刷
(平成20年4月20日 初版第1刷)
571円+税

これら3冊の本、たまたま博文堂さんから一緒に配達されただけで、相互に関係はありません。念のため。
1冊目。「仕事を創り、いのちを守り、人が集う魅力を発信する各地の実践をルポ」。この本が出ることは岩波書店のPR誌『図書』1月号で知っていましたが、買わなかった。で、「富山」が取り上げられているというのを最近になって知って買いました。パトリオット奥村の面目躍如かも(激爆)。本書第7章「公共交通はやさしい」で富山市内のライトレール(ポートラム)・高岡市内の万葉線が登場し、その成功の要因・今後の課題、更には「路面電車の公共交通におけるメリット」がまとめられている。富山以外では、島根県雲南市・兵庫県相生市・徳島県上勝町・北海道標津町・高知県梼原町などが、酪農・商店街・福祉・地産地消・林業などのテーマの下に取り上げられている。
「地球規模で考え、地域で行動する(グローカル)」-意識する・しないの差はあるにせよ、ここで紹介されている各地の実践は「グローカル」ということになるでしょうね。また官主導ではなく、市民が参加から更に参画にまで進化している点も共通。「富山市だからできたんだ」「うちの地域には四万十川なんてないもん」と、本書に出てくる地域を特別な地域での成功例ととらえる見方もあるでしょうが、本来は豊かな「地域の力」が備わっている日本、どの地域も決してあきらめることはないのではないでしょうか。「若者・よそ者・馬鹿者」と言う言い方がありますが、これに「女性」を付け加えた人々が地域の活性化の核になっている-これも本書の地域の多くに共通する点だと言える。

2冊目。この本は新刊ではありません。「ムギ畑」は勝間和代の本を読んでいて知った。ワーキングマザー(及びその予備軍)のためのサイト。会員制ですが、非会員も読める部分もあり、ときどき覗いています。ボクって会員になるの無理ですもんね^^。その「ムギ畑」にこの本の広告が載っていました。新井紀子は初めて知った名前。一橋大学法学部卒→イリノイ大学数学科博士課程修了、といういささか変わった(ごめんなさい)経歴の方。ま、法学と数学ってその論理性を重視するところは共通するのかもしれませんが、どちらもボクにはようわからん学なんで、新井さんのようなキャリアの方は、なんか・・・僕とは別世界の方のように思われます。
本書は、ムギ畑の掲示板「算数教室:乙女の花園」の投稿がベース。出てくる問題は「中学校以上の数学的知識は仮定していません。国語がわかりさえすれば取り組めるような問題で、解法がひとつに定まらない、答えも場合によってはひとつに定まらないような問題ばかりです」(本書pp.7-8)。新井紀子先生の出題に対するお母さん方の力業の解答、エレガントな解答、ひらめきの解答、おどおどした解答、これでどうだ!的解答・・・いろんな解答があって楽しい。本当は僕も問題(これまでに見たり聞いたりしたことのある問題もある)にチャレンジすべきなんでしょうが、かなりチンプンカンプンで(中には問題の意味さえようわからんのもあった^^)、専らお母さんたちの「解答」や新井先生のコメントを読み耽るほうにエネルギーを使っています(照)。感動することの多い本で、(まだ全部読んでないのですが)とりわけ「第5章 2のπ乗を定義しよう」の「よっちゃん」さんの解答(pp.84-88)は新井先生も書いていらっしゃるように「あんまり感動してしまって、うっかり涙」モノです!

3冊目。新聞が部数減に悩む中で、唯一「日本経済新聞」が部数を伸ばしているというのを聞いたことがある。渡辺淳一『失楽園』も部数増に一役買ったかもしれませんが^^、何と言っても記者諸氏の新聞作りに懸ける情熱がいい結果をもたらしているように思う。週にせいぜい2回くらいしか日経を読んでない僕なので、断言はできないし、全紙面を読むのは不可能なんですが、企画の立て方・記事の書き方は今ある新聞各社の中でトップなのではないだろうか。それにひきかえ例えば朝日新聞。ここのところしばしば「四川」を1面に持って来てますが、お涙頂戴式の感動話や中国当局批判の暗示。地震災害それ自体は非難すべき材料ではないのですが、1面にこんなにしょっちゅう載せるのはいかがなものかと思う。現地の人の発言の引用も効果的に織り込んでいるつもりでしょうが・・・なんだか違和感を感じる。甲子園高校球児の取材と同じ目線でやってるんじゃないだろうか。高校野球の逸話も、多すぎるとウサン臭く感じるのは僕だけだろうか。
そうそう、本書の話だった(汗)。「長谷部瞳」って僕は全く初めて聞く名前ですが、ウィキペディアにも出てるので有名人気タレントなのかもしれない。「経済オンチ」な長谷川がポッドキャスト番組で日経の西川靖志からジャスダック、ファンド、中国経済、サブプライムローンなどについて教わる。他に、東証見学、日経の読み方なども所収。
就活中の大学生にお薦めの本かもしれませんね。この間、AERA5月19日号の「『ゆとり社員』で職場崩壊」「泡のように消え去るバブル新入社員」「たった1カ月で辞める新入社員」を読んだんですが、・・・う~ん、他人事ながらなんか心配になりました。
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by tiaokumura | 2008-05-22 18:38 | | Comments(0)