2008年 05月 11日 ( 1 )

佐高・雨宮・森岡『信号機の壊れた「格差社会」』(岩波ブックレット)

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佐高信(1945-。評論家)
雨宮処凛(1975-。作家・プレカリアート活動家)
森岡孝二(1944-。関西大学経済学部教授・株主オンブズマン代表)
信号機の壊れた「格差社会」
岩波書店(岩波ブックレット)
2008年4月23日第1刷
480円+税

本書のタイトルは佐高によれば
これは小泉純一郎・竹中平蔵の路線の構造改革を指しています。本当は改革でもなんでもない、カッコ付きの「改革」が、社会の約束事である信号機を壊したのだ、ということを言っている言葉です。「壊れた」と言っていますが、本当は「壊れた」のではなくて、もっと正確には「壊した」のだと言えます。(本書p.4)

ところで僕は、雨宮処凛(あまみやかりん。1975-)は「ミニスカ右翼」と言われた頃に注目し始めました。現在は左派系論客のような立ち位置にあるみたいで、そのことは右から左に「転向」なんて言われ方をするのかもしれないけど、雨宮ファン(照)の僕としては、彼女の論理は深まりこそすれぶれてなく、彼女が己の行動指針を忠実に突き詰めて行き着いたのが現在の立ち位置だと、思う。誉めすぎかもしれないが、時代が彼女にようやく追いついた、時代がやっと彼女の発言に耳を傾け始めたのである。
雨宮の文章は新聞などでたまに読む程度で、いつかまとまった形で読みたいと思っていたが、ではさて何から読み始めればいいのか迷ったままで月日を過ごしてしまった。岩波書店から本書(共著だが)が出るのを知って、博文堂さんに注文、先日届いた。
このブログをお読みの方の中には、雨宮についてご存じない方もあるかもしれませんね。Wikipediaのここに紹介されています。
本書は、2007年12月15日に行われた、立教大学経済学部100周年記念シンポジウム「信号機」の壊れた「格差社会」」をもとにしたもの(本書p54)。立教の経済学部ってずいぶん大胆な人選するんですねぇ、ビックリしました(爆)。そもそも佐高も雨宮も森岡も立教とは無縁なんじゃないだろうか。
本書に雨宮は「反撃をはじめたワーキング・プアたち」として収録(pp16-33)。見出しを拾うと
餓死寸前! ロスト・ジェネレーションの現実 貧困ビジネス どうやって、ネットカフェ難民が生まれるか 助け合いの萌芽-「もやい」と労働組合(ユニオン) 自己責任論の呪縛から抜け出るために 名ばかり管理職-正社員の実態 怒っていい! 
です。
本書の中で雨宮はこれまでの現実を正確に分析し、現在の状況を報告しています。僕なんかがそれを要約するのは彼女に失礼になると思うので、皆様各自、本書をお読み下さい。「480円+税」なんで買われるのもいいかとも思いますし、岩波ブックレットは図書館など常備してるところも多いように思いますので借りて読まれるのもいいかも。
僕は雨宮の2冊目は近刊の
『雨宮処凛の闘争ダイアリー』(集英社)
にしようと思います。
Amazonでチェックしたら、雨宮本、26点あり。すごいですねぇ。
雨宮の公式ホームページはこちら。ただし、あまり更新されてないみたいです。
雨宮のブログ「すごい生き方」はこちら
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by tiaokumura | 2008-05-11 09:42 | | Comments(0)