2008年 04月 29日 ( 1 )

2008年4月29日のハナミズキ

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小津安二郎『東京物語』は1953年11月公開の松竹映画で、そのとき僕は7歳。家族はもちろん親戚にもさほど映画好きはいないので、公開時には観ていない(と思う)。初めて観たのは、だから、大学進学のため上京した後20歳前後に、京橋にあった近代フィルムセンターかあるいは渋谷・新宿・銀座あたりの名画上映館ということになるのだろう。初めて観てから10回くらいは観ているのだけれど、何回観てもその都度新鮮で新しい発見があるが、平山周吉72歳を演じた笠智衆(1904-93)が実年齢48歳だったという事実は何度観ても信じがたい。48歳と72歳の中間の年齢を過ぎた今の僕、平山周吉のような年齢を重ねられる自信は全くない。なお、妻とみ役を演じた東山千栄子(1890-1980)は還暦を過ぎていたことになります。
侯孝賢(ホウ・シャオシェン)『珈琲時光』は、小津の生誕100年を記念した『東京物語』へのオマージュ作品。2004年公開で、こちらは劇場公開時に観た。井上陽子役の一青窈も良かったし(一青のお母さんが陽水ファンでそれでこの役名になったんでしょうか)、AERA5月5日号の表紙になっている浅野忠信の演技も良かった。
一青窈の名曲の一つが『ハナミズキ』。4月のアンジェラ・アキ『サクラ色』に続く、富山国際学院2008年度B組の5月の歌にしようと思っています。5月1日の授業で披露予定(照)。
「ハナミズキ」は、東京市長尾崎行雄ワシントンDCを送った返礼に1915年に日本に入り日本各地に広まった。同僚の増山さんがこのブログのコメント(当時は旧姓・大岩さん)で教えてくださったんですが、一青窈『ハナミズキ』はアメリカ同時多発テロの際、一青のNYにいた友人からのメールがきっかけで生まれた歌だそうです。初めはずいぶん過激な歌詞だったのが、やがて一青は
君と好きな人が百年続きますように
という現在の歌詞に行き着いた。もし過激なままだったら、その時は一時的に熱狂して受け入れられても、今日まで歌い継がれることはなかったでしょうね。9.11はもちろん忘れてはいけない日ですが、一青『ハナミズキ』を聴いてると、なんと言えばいいのか・・・うまく言えないのですが、もっと普遍的なものを感じます。

わが家のハナミズキ(花言葉は「私の想いを受けてください」)、写真のような段階です。この後1週間くらいで花の盛りを迎えそう。僕がこうして花に想いを寄せられるようになったのはのおかげです。結婚するまで僕は花はもちろん植物にはとんと疎い男だった。
彼女が育て手を加え愛でた我が家の庭の生き物たち、彼女の「非在」をどう感じているんでしょうか。

夕空に 蝶舞うごとき ハナミズキ(隆信)
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by tiaokumura | 2008-04-29 18:18 | このブログのこと | Comments(0)