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北國新聞社論説委員会・編集局編『ほくりく20世紀列伝』(全3巻)

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今日10月25日は臨時の金沢日。例によって、読売・日経をJR富山駅で購入。僕は家では朝日・北日本なんです。
「円急騰90円台」「株終値7649円」(読売
「銀行保有株 買い取り再開」「円急騰 一時90円台 欧州市場」「日経平均 7649円に急落」(日経
昨日のブログで1USドル=94円台なんてのんきなことを書きましたが、とんでもなかった。円高・株安どこまで進むのでしょうか。週明けに株価反発はあるでしょうが、その後は乱高下しながら「ひょっとして」なんて株価出現もあるのでしょうか。
金沢で優秀な若手ビジネスマンと少し雑談。話題はどうしても金融不安とその実体経済への影響に。僕なりに彼の言葉をまとめれば、①経営者は1ドル=70円台を想定して対策を考えていかざるをえない状況、②日本の「失われた10年」の経験は、構造的な問題に根差している現今のUSAの打開策にはなりえない、③国家危機を乗り越えるためにアメリカがドル増刷に踏み込めば恐るべきインフレがアメリカを襲い、基軸通貨としてのドル信用が完全失墜する、といったところでしょうか。下世話な言い方になりますが、アメリカ合衆国が自分可愛さの余り自国のみの救済策に走り、今日のグローバル経済をめちゃくちゃにしないように願いたい。
2010年就職戦線。これから半年余りの内に「内定」といきたいところですが、ここ数年の「売り手市場」とはうってかわって厳しい冷え込みとなりそうです。各企業の採用担当者にしても戦略見直しで眠れない日もありそう。いや、学部4年生・修士2年・博士課程修了で2009年4月の「入社式」待ちの学生たちにしても不安は大きいでしょうね。最悪の場合「採用取消」だって有り得る。

10月14日の金沢日、時間があったので金沢駅構内のうつのみや書店に立寄った。そのとき購ったのが『ほくりく20世紀列伝 下巻』。今日残りの2巻も買いました。写真はその全3巻。
北國新聞社論説委員会・編集局編
ほくりく20世紀列伝
上巻 2007年12月20日第1刷
中巻 2007年12月20日第1刷
下巻 2007年12月20日第1刷
時鐘舎(時鐘舎新書)
各巻 857円+税
北國新聞社は石川県の地方紙。上巻の佐伯彰一「波乱万丈の生きざまに喝采」から一部引用。
嬉しいことに「北國新聞」が「人物列伝」シリーズの連載にのり出し、この程、めでたく完結に達した。二十世紀回顧の意味もこめて、石川、富山両県を中心に北陸の目ざましい役割を果たした各界の人物を取り上げて、まことにイキのいい読物に仕立ててくれ、毎回「こんどは誰が?」と楽しみでならなかった。(上巻p.2)
ちなみに佐伯は富山県出身。

ここでジャンル別に本書の登場人物をご紹介します。ただし、全部で約80人の中から僕が知っている人物のみのリストです。また、ジャンルは編集者によるものではなく僕が恣意により分けたもの(複数のジャンルにまたがる人物も1ジャンルに入れた)です。その2点をご了解ください。
政治 米澤紋三郎 岡田啓介 林銑十郎 永井柳太郎 松村謙三 林家亀次郎 益谷秀次 佐伯宗義 辻政信
経済 安田善次郎 浅野総一郎 大谷米太郎 河合良成 馬場はる 山田昌作 水野豊造 井村徳二 荒井三郎 吉田忠雄
学術 高峰譲吉 藤岡作太郎 西田幾多郎 中谷宇吉郎
文学 徳田秋声 泉鏡花 室生犀星 中西悟堂 島田清次郎 中野重治 深田久弥 高見順 源氏鶏太 角川源義
芸術(美術・建築・演劇) 石崎光よう(「よう」は王ヘン+搖のツクリ) 中川一政 松田権六 山崎覚太郎 谷口五郎 宮本三郎 宇野重吉 鴨居玲
ジャーナリズム 三宅雪嶺 桐生悠々
宗教 鈴木大拙 暁烏敏 花山信勝 戸田城聖 
スポーツ 第23代木村庄之助 大島鎌吉
このリストで最も特異なのは「宗教」でしょうね。大拙は禅、暁烏は真宗大谷派、花山は真宗本願寺派で東條らの教誨師、戸田は創価学会第2代会長。

天保9年生れの安田善次郎(安田財閥創始者)から昭和3年生れの鴨居玲(洋画家)までをカヴァーした本書。地方紙ならではの、地元に根差した企画・きめ細かい取材力・コンパクトにまとめ上げた筆力、「おみごと!」と申し上げたい。
by tiaokumura | 2008-10-25 20:16 | 富山 | Comments(0)


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