(8月31日午後・記)
-以下は8月30日のパンフレットなどに拠る-
鈴木忠志演出作品
シラノ・ド・ベルジュラック
SCOT
2008年8月30日午後8時30分開演
野外劇場
原作
エドモン・ロス
出演者
新掘清純(喬三(シラノ)) 内藤千恵子(ロクサアヌ) 藤本康宏(クリスチャン)他総勢16人
花火師前田徹(他7人)
演出ノートより(抄)
・・・あれこれと考えて稽古をしているうちに、ロクサアヌとクリスチャンを実在の人物にするのではなく、主人公シラノの幻想として舞台化するのが良いという結論にいたった。・・・そして、物語はフランス的、音楽はイタリア的、背景や演技は日本的といった組み合わせによって、舞台化を試みてみた。思えば日本人は明治維新以来、西洋文化に憧れすぎたために自らの居場所を見失い、虚しいミスマッチというべき文化活動をつづけてきた。そのミスマッチを、もうそろそろ偉大でかけがえのないミスマッチにして、世界共通の財産にしなければならないというのが、舞台芸術家としての私の仕事でもあると思っている。
野外劇場
設計
磯崎新、竣工1982年。
第1回世界演劇祭のメインの施設として建設された古代ギリシャに原形を求めた本格的な野外劇場。舞台は、「橋がかり」「脇柱」「笛柱」など能狂言の様式を採用している。池に浮かぶ自然石オブジェは
勅使河原宏の作品。収容人員800人。