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こんな授業・あんな授業(2)日本(語)の歌

日本語教師もいろいろですが、僕はを授業に使うタイプです。理由は単純、「楽しい」「授業にメリハリが出る」。文法や語彙などは意識せず、「いい歌」を選ぶ。その時々の「はやり歌」もたまに使いますが、70年代・80年代の曲(日本の「スタンダード」になってるのはこの頃の歌かも)が多い。
たとえば今年のB組、年度始めに考えたのは次のような選曲。ただし1月以降は実行せず。
4月さくら(詞・森山直太朗&御徒町凧 曲・森山直太朗 歌・森山直太朗)
 卒業シーズンの定番曲になってるみたいです。学院では新入生歓迎会を兼ねて4月上旬にお花見をします。
5月世界に一つだけの花(詞&曲・槙原敬之 歌・SMAP)
 歌詞がいいのでしょうね。大ヒットから時間がたちましたが、これからも歌い継がれていく歌。「下流社会」を肯定する歌だという批判を最近読んで、なるほど、と思ったりも。
6月最初から今まで(詞・RYU 曲・呉碩俊&柳海準 歌・リュウ)
 「冬ソナ」の主題歌。日本語歌詞があったので「日本語の歌」として使用。RYUは今NHK教育TV「ハングル講座」に出ています。
7月川の流れのように(詞・秋元康 曲・見岳章 歌・美空ひばり)
 美空ひばりはどっちかというと「苦手」なんですが、学生はこの歌、よく知っている。
8月少年時代(詞・井上陽水 曲・井上陽水&平井夏美 歌・井上陽水)
 映画の原作は柏原兵三「長い道」で戦中の富山が舞台。マンガは藤子不二雄Aで、藤子不二雄は二人とも富山県に関係あり。富山県から上京し手塚治虫に師事(名作マンガ「まんが道」あり)。この歌は富山県民が選ぶ歌#1かも^^。
9月涙そうそう(詞・森山良子 曲・BEGIN 歌・夏川りみ)
 聞いたことがある学生はもちろん初めて聞く学生もほとんどがお気に入り。自分のこれまでのこと・これからのことがオーヴァーラップするのかも。
10月秋桜(詞・さだまさし 曲・さだまさし 歌・山口百恵)
 いつだったかの年、コスモスがなかなか説明できなくて困った^^。最近は県内のコスモス畑の写真を用意している。母親のことを思い出してか、歌ううちに涙ぐむ女子学生も。
11月(詞・谷村新司 曲・・谷村新司 歌・谷村新司)
 何年か前の中国人学生はほとんど知ってた。その前は「北国の春」。最近の学生はあまり歌わなくなった感じ。でも、谷村新司、上海かどこかの音楽学校で教えてるような。
12月クリスマス・イブ(詞・山下達郎 曲・山下達郎 歌・山下達郎)
 英語ヴァージョン、中国語ヴァージョンもあるけど、もちろん日本語で。11月末くらいから、富山の街でもよく流れてる。
1月PRIDE(詞・布袋寅泰 曲・布袋寅泰 歌・今井美樹)
 日本で最初(で最後^^)の、日本語学校を舞台にしたドラマ「ドク」の主題歌。香取慎吾がヴェトナム出身就学生、菅野美穂が中国出身就学生だったか。安田成美が日本語教師。
2月いい日旅立ち(詞・谷村新司 曲・・谷村新司 歌・山口百恵)
 3月にしたほうがいい曲なんだろうけど、卒業に向けて学生へのプレゼントの意味も込めてこの月に。歌詞に出てくる情景や人間関係、今は・・・。
3月なごり雪(詞・伊勢正三 曲・伊勢正三 歌・イルカ)
 去年の学習発表会で当時のA組が歌った。これもスタンダード曲なんでしょうね。

授業の準備としては原詞+原詞のひらがな・分かち書き楽譜をB41枚にプリント。以前は楽譜探しに苦労したが、年末に出る音楽雑誌の特番があって、それが非常に役立つ。(でも「著作権」が心配) CDまたはカセットテープ。最初に歌の説明(背景など)、歌詞読み。そのあとは、以前はフレーズに区切って少しずつ歌ったこともあるが、すぐ歌に合わせて歌う。
学生から歌いたいとリクエストがある曲では、「雪の華」「好きな人」「時の流れに身をまかせ」「ハナミズキ」「TSUNAMI」「花」など。モーニング娘。や浜崎あゆみ、宇多田ヒカルは言ってこないのは、「授業で歌ってもノレない」からか、あるいは、おじさんとじゃキモイのかも(核爆)。
by tiaokumura | 2006-02-10 21:36 | 日本語教育 | Comments(5)
Commented by はつかり27号 at 2006-02-11 23:32 x
私の中2、中3の時の担任(英語)は月一企画で「英語の歌を聞こう!」というコーナーを設け、いろいろ聞かせてくれました。第1回目はジャネット・ケイ「Lov'in you」(元祖はミニー・リパートンですが)、2回目は曲名は忘れましたが、当時ジャネット・ジャクソンの歌でANAのCMソングになった曲、その後もノーランズの「ダンシング・シスター」やボーイズタウンギャングの「君の瞳に恋してる」等、ヒット曲を色々流してくれました。今でも70~80年代の洋楽は大好きです。
担任は自分たちと10歳しか変わらず、同じ江戸川区育ち。しかも、私と下の名前が同じだったので、兄貴のような存在でもあり、良き恩師でもあります。
Commented by tiaokumura at 2006-02-12 13:53
外国語の勉強としてだけじゃなくても、歌はいいですよね。最近の中学の英語の教科書ではアバも取上げていたような。トリノではImagineが歌われたとか。僕は寝てましたが(爆)。
へぇ~、はつかり27号さんは江戸川区育ちなんですか。富山の方とばかり思ってました^^。謎は深まる・・・・
Commented by モジャモジャ at 2019-01-01 22:05 x
はじめまして、10年以上続くブログ素晴らしいですね。ウエブの検索でたどり着きました。
日本に学ぶ留学生に70s80sの曲を歌ってもらうのもいいですね。
そして、質問です。同じ歌ですが童謡唱歌を歌ってもらうのはいかがでしょう?曲が優しいので日本語の発音を意識して美しい発音に直しながら歌えるし、同時に時代背景も学べるかなと思います。それとも、古臭くて興味湧きませんかね?
Commented by tiaokumura at 2019-01-05 09:15
モジャモジャさま。ご訪問並びにコメント、ありがとうございます。
そうですね、童謡唱歌もいいでしょうね。『故郷・ふるさと』とか。「兎追いし」が「兎がおいしい」にならないようにしなければなりませんが^^。先月外国人介護士の授業を担当したんですが、一緒に組んだ日本語教師、童謡もやってました。介護施設なんで、利用者様が歌いそうだからでしょうね。
拙いブログですが、これからもご訪問のほど、よろしくお願いいたします。モジャモジャさんはご同業でしょうか。違うような気もしますが。
Commented by モジャモジャ at 2019-01-06 15:57 x
奥村様
ご返信ありがとうございます。はい、私は日本語教師ではなく音楽家です。浅山と申します。童謡唱歌を歌ったり指導したりしてますので、外国人の方にも日本人なら誰もが知っている童謡唱歌を歌っていただいて、日本語の授業に役立てることは出来ないだろうかと思いましたので、ご相談させていただきました。特に童謡唱歌はゆっくりな曲が多く日本語の母音や子音を伝えるには適切ではないかと考えてます。
外国人介護士の授業というのがあるのは知りませんでした。奥村様の過去の記事にも上がってますね。拝見いたしました。そういうところでは特に需要ありそうですね。利用者の方も外国人の介護士の方が「故郷」とか歌ってくれたら一気に距離が縮まりそうですね。私たち音楽家が外国人留学生の方のために何かお役に立てることがあるといいなと思っております。一度授業を拝見させていただくことは可能でしょうか。


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