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両半球図(高樹会・所有)

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先日、朝日新聞の地方版に財団法人高樹会の収集資料「両半球図」の複製販売の記事が載っていた。高樹会は、石黒信由(いしぐろ・のぶよし。1760-1836。越中国射水(いみず)郡高木村-現在は射水市高木-出身の和算家・測量家)が残した資料を所有している。同会の資料は射水市新湊博物館に展示されているそうだが、未見。
「両半球図」の複製3枚注文してたのが、今日届いていた。さっそく壁に貼ってみる(照)。
この世界地図は、アダム・ラクスマン(1766-1806?)が1792年に根室来航時(大黒屋光太夫らも一緒だったんですよね)にもたらしたオリジナルが人手を経、何度か模写された後に石黒の収集品となったそうである。原図はロシア語、本図は漢字カナ表記。(新聞記事を若干補足)
この地図、200年以上前のものだから、正確さと言う点では劣る(本州がずいぶん太っちょに描かれている^^)が、いろいろ興味深い点も多々あり、眺めていても飽きない。シベリアからアラビア半島にかけて「亜細亜」の3文字が書かれている。「アジアは一つ」は確かに名言なんだろうけど、こうして見ると、「アジア」ってあくまでもヨーロッパがユーラシア大陸を分割する(「アジア」を切り離す)視点からの戦略的捉え方なんじゃないかなぁなどとも思う。アジアと一口に言っても、統一性がなく、少なくとも東アジア・東南アジア・南アジア・西アジアの4地域は互いに異質だと思うのだけど、どうなんだろう。

この地図、1枚700円(+送料)。お問い合わせは射水市新湊博物館まで。
by tiaokumura | 2007-12-03 20:55 | 富山 | Comments(2)
Commented by 増山 at 2007-12-06 23:36 x
地図、ありがとうございました。大黒屋光太夫といえば・・・彼をテーマにした映画『おろしや国酔夢譚』が、私が滞在していたロシア・イルクーツクで撮影がおこなわれ、現地通訳として・・・だったか、ただ撮影現場を見に行っただけか、とにかく西田敏行も、緒方拳も、生で見ました~。でも、あれから佐藤(たしか)監督も映画監督として失脚し、出演していた沖田正之(直接話した!)も自殺し、なんだかそういう意味でも思い出深い映画です。
Commented by tiaokumura at 2007-12-08 20:40
増山様、『おろしや国酔夢譚』、そうでしたか。原作は井上靖でしたよね、確か。いつかロケについてお聞かせください。
メグさん、7日が最後だったんですよね。メグさんのブログでツーショット見ましたよ。ちょー羨ましい、かも(照)。
個人的にしんどい毎日で、いろいろご迷惑かけがちですが、これからもよろしくお願いします。


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