井端博之先生は富山市内にある小学校の先生。初めてお会いしたのは今年5月頃だったろうか。
富山大学に
内地留学されてて、何かの授業で初対面。「内地留学」、昔、東京教育大学時代に現職の先生方が大学に学びに来ておられて、それで知った言葉。なんかおもしろい言葉の印象。何年か前
上越教育大学に非常勤講師で日本語を教えに行っていて、そこでも「内地留学」が盛んだった。
井端先生の初対面の印象は、「鄙には稀な美男子」^^。子どもが好きで(あだ名はイバちゃん、だったか)、教えることが好きで、明るく大きな声をいつも発して、子どものためならたとえ火の中・水の中精神全開、そんな典型的なプラスタイプの小学校の先生。マイナスの方の典型的なタイプ^^じゃないんで、僕のような者でも打ち解けてお話しすることができた。
米田哲雄先生をご紹介しようと思ったら、そのくらいの情報は既に把握されていた。富山大学では
山崎けい子准教授のご指導の下で「外国人児童のための日本語教育」について研鑽されたようだ。
先日、言語学コース3年生のT君を通じて、井端先生の研究報告書「
効果的な日本語指導のあり方~教科指導を大切にした日本語指導に向けて~」をお贈りいただいた。3ヶ月間の研鑽の成果が溢れた労作。僕の場合、「年少者のための日本語教育」はとんと疎い分野で、米田先生の勉強会でいろいろ学んでいる途中。本報告書は、井端先生ならではの、教育現場の実態分析・具体的な指導案・習得理論の適用など、いわば門外漢の自分のような者にもずいぶん「日本語教育のヒント」が得られる。
英語などと異なり、「
生活日本語」と「
学習日本語」はずいぶん乖離していると思う。
日本語を母語としない子どもたちの苦労たるや並み大抵のものではない。それなのに、「
いや~、今年、ウチのクラスにガイジンの子ども入ってきて、参っとるがやちゃ。わしって、なんちゅう運がないがかいね」などとのたまう小学校教諭もいるやに聞く。井端先生のような存在は極めて貴重である。
井端博之先生の今後ますますのご活躍を期待したい。