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北日本新聞社編集局『越中讃歌』

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北日本新聞社編集局
越中讃歌
2007年5月10日
1500円+税

高校2年生の時だったか、大学は富山県を脱出して県外の大学に行きたいと思い、そうなると手近な大学で(合格可能性などほとんど考慮せず^^)学費が高くなく受験可能ってことで、、同級生のS君(八尾のお寺さんの息子だったか)と、当時金沢城内にあった「金沢大学」に下見に行った。現在、金沢大学は郊外に移転しているんですが、日本留学試験で学院生の付き添いで行くことがあり、金沢大学にいささか感慨深いものも。
けっきょく大学、当時東京都文京区茗荷谷にあった「東京教育大学」という大学に進学しました。

加齢に伴う現象なんでしょうね、きっと^^、郷土愛が強くなって来ている。終焉、ゼッタイここで迎えるのだろうし(照)。
聞け わだつみの声』、名著に違いないのだろうけど、なぜか素直に読めない自分がいる。当時の恵まれた少数のエリートが、本当は「天皇陛下のため」「天皇陛下万歳」じゃなくって「敗戦を迎えさせたくない家族のため」「愛する女性(ひと)のため」死出の旅に赴いたと、家族はともかく、同時代の後輩や恋人が後に知ったとしても、何になるのだろうか。「それだったら、特攻出撃の前に言ってほしかった」ってのが、「後に残された者」の率直な気持ちじゃないんだろうか(当時の状況から、そんなことは絶対にありえなかったのだろうけど)。そんなことを考えるボクはきっと「非国民」なんで、どのように糾弾されてもかまいません。
個々人の「郷土愛」の集合体が「愛国心」になるのか、あるいは、「愛国心」は「郷土愛」の上位概念になるのか、はたまた、「郷土愛」はあるけど「愛国心」がない者は「異常者」なのか、ボクには全くわからない。

写真の本、富山県にゆかりのある文化人がそれぞれの想いを北日本新聞に連載したもの。全45編、どれもすばらしかったのですが、僕は以下の作品(って言っていいんですよね)を特に熱心に読みました。敬称は略させていただきます、悪しからずご了承ください。同書のページ順、(   )は同目次での肩書。なお、「越中讃歌」は現在も連載中。
青木新門(作家、詩人)「丸い地球」
冨樫行慶(僧侶、詩人)「いのちの源流」
篠田正浩(映画監督)「幻想と絶景の山河」
木崎さと子(作家)「越中の女人」
角川春樹(俳人、映画プロデューサー)「郷土愛と祖国愛」
高野悦子(岩波ホール支配人)「故郷になった富山」
ロバートソン黎子(国際ジャーナリスト)「シャングリラ」
村田千春(「みゃぁらく座」主宰)「キトキト国酔夢譚」
真田信治(大阪大大学院文学研究科教授)「きのどくな」
加藤重広(北海道大大学院准教授)「ことのはぞ、ふるさと」
尾山景子(詩人)「母の伝授」
藤田富士夫(富山市埋蔵文化財センター所長)「輝く婦負王国」
佐伯彰一(文芸評論家、英文学者)「思い出の中の『吉祥坊』」
by tiaokumura | 2007-05-21 22:44 | 富山 | Comments(0)


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