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本屋さんに注文した(最終編)

岩波のPR誌『図書』で最終チェックして博文堂さんに本を注文してるんですが、今月、なかなか郵送されて来なくって、先週金曜日だったかにようやく届いた。『岩波文庫創刊80年記念 図書 私の三冊』ってのが同封されてました。僕が初めて読んだ岩波文庫って何なんだろうかなぁ、覚えてない(大汗)。中3(?)の時の武者小路実篤『友情』だったかなぁ。高校1年の夏休みだったか、本を何冊か持っておばのI宅にしばらく滞在させてもらったことがある。その時は確か夏目漱石『こころ』も持っていってた。僕はどちらかと言うと読書は晩生(おくて)なほうなんです。岩波文庫、かつては定価が☆表示で(僕の場合は、☆=30円の頃が岩波文庫との出会いだったか)、☆☆☆以上になると買おうかどうしようか迷ったものです。今この年になってその金額での迷いとは無縁になったけど、真夏のおばのI宅で暑さを忘れるくらい貪り読んだ時代は永遠に戻って来ないんでしょうね。最近視力がとみに衰えて^^(ボクは近視・乱視・老眼の三冠王!)、岩波文庫大活字版(って言うんでしたよね)を少しずつ揃えようかと思う今日この頃です(照)。

こないだ博文堂さんへの「06年11月~07年1月・再注文」のこと、このブログに書き、そこでさんざん取次店の批判(?)書いたせいでもないでしょうが^^、再注文本、続々届きました。で、結局17冊該当してたんですが、団鬼六『快楽なくして何が人生』(幻冬舎新書)以外はぜ~~んぶ入手。でもその代わり支払いが(核爆)。

今月の博文堂さんへの注文は以下の通り。
①国語学原論(下) ②須賀敦子全集第7巻 ③須賀敦子全集第8巻 ④ナチュン第1巻 ⑤古典再入門 ⑥もっとやさしい数学
今月の岩波の刊行物、『ブッダの旅』『四字熟語ひとくち話』『ウェブがわかる本』も(そんなに高くないので)買おうかと思いましたが、①の1冊だけに。時枝誠記の先月の『(上)』の続きです。前学期呉人恵教授言語学特殊講義」、「主語」がテーマ。主語といえば何と言っても三上章ですが(最近、彼の伝記みたい本が出て評判がいいようです。僕は未入手)、時枝誠記もひょっとして呉人先生の授業で出てくるかもしれません。
全集」の楽しみの一つは、日記・書簡が読めることですよね。③には須賀敦子書簡・遺稿・年譜所収。須賀敦子への弔辞では池澤夏樹のがすばらしかった。
④の作者は、都留泰作富山大学人文学部准教授(文化人類学)。このブログでも都留先生のことを取上げてますが、先生、「漫画家」でもある。朝日でそのこと知って、何軒かの本屋さん買いに行ってみたんですが、どこにもありませんでした(泣)。博文堂さんに注文しとけば安心かと。
⑤は小松英雄先生のご本。小松先生は僕が東京教育大時代の助教授で、後に筑波大助教授→同教授。今回富山大学で学んでて複数の先生から小松先生のお名前が出て来ました。もうかなりのお年だと思いますが、現在でもご活躍で影響力お持ちなんでしょうね。僕も昨年度前学期の演習の参考文献として先生のご本を利用しました。先生の印象は「厳しい」の1語。学会でも先生は容赦なく批判されるとのこと。担任もしていただいてる(たぶん)ことあって、先生の笑顔も見てるんですが、僕が教育大やめようかと思った遠因の一つが小松先生(でもそれはボクのアホな「勘違い」だったんですが)。先生の演習で今でも覚えてることがあります。その時4人1組で演習発表で、僕はNさん・僕・P・Qさん(イニシャル、ここではテキトーにぼかしてます^^)だった。Pは名前に数字が入ってる男で、その数字から判断すると僕より2コ上。前衛党員だったけど^^、なぜかウマがあった。Nさん・Qさんは東京生まれの才媛。Nさんは後に国立国語研究所に入って(国研から出てる「言葉シリーズ」でそのことを知った)、結婚されて(これも「言葉シリーズ」で苗字が変わってて知った)改姓。昨夏幕張の研修会の講師の山田泉先生が国研にもおられた方だったので、その浅松さん(改姓後のお名前)のことをお聞きしたら、先年亡くなられた、とのことだった。まだまだご活躍できる方だったのに、とても残念。で、小松先生の演習の話に戻ると、僕とPは女性2人に任せっぱなしで、Pの雑司が谷にあったアパートで飲んだくれてたんですね(恥)。で、発表時もぜんぜんダメで、「上代特殊仮名遣い」だったんですが、小松先生のご質問にも全く答えられずメチャクチャに叱責されました。そりゃ当然ですよね。そんな恥ずかしい思い出だけが残る小松先生の演習。⑤は、こないだ読売にも出てましたが「紀貫之は女性に仮託して『土左日記』を書いたのではない」など、小松先生の知見あふれる本。ネットで笠間書院のところに入ると「小松英雄自著解説」ってのがあり、『古典再入門』についても出てきます。ご興味がある方はアクセスを。
⑥は、先日朝日の「ひと」で取上げられてた佐藤寿之さんという中学教諭の方が旺文社から出された中学生向けの参考書。正確には知らないのですが、学校の先生は何年かの教職経験の後、学外での研修がある。佐藤先生は旺文社で研修(出版社で研修するケースは珍しいようです)。その時にもっとわかりやすい数学参考書あってもいいんじゃないかと思われて作られたのがこれ。

さて、長らくご愛読(じゃないかも^^)いただきました「本屋さんに注文した」シリーズ、はなはだ勝手ながら^^今回を持ちまして終了させていただきます。これからの1年、何といっても卒論が心配で、ゆっくり本を読んでる時間(たぶん)ない。そんなわけで、博文堂さんへの注文も激減しそうです(今月が既にそう)。
「本棚を見られるのは自分の裸を見られるくらい恥ずかしいことだ」って確かだれか言ってましたよね。「本屋さんに注文した」シリーズは、さしずめその伝でいけば、初老男のセミヌード見せてたことになるんかしらん(核爆)。
このシリーズは終了しますが、「」にまつわる投稿はこれからも続けます。
by tiaokumura | 2007-04-08 20:40 | | Comments(0)


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