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利賀二日目

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(8月30日午前・記)
8月23日(日)利賀SCOT2日目。朝食は「グルメ館」内で、これ、事前に要・予約で、500円なり。メニューはサンドイッチ+スープ+サラダ。癌サヴァイヴァーな僕^^には充分な量でしょうね。コーヒーは別料金で100円。ところで、今回持参した本は2冊だけ。空き時間に拾い読む。
鈴木忠志『鈴木忠志発言集 見たり聴いたり』(2015年6月1日・発行)
佐藤優『知の教室 教養は最強の武器である』(文春文庫 2015年8月10日・第1刷)
鈴木本は彼のブログ記事を収めたもので、僕はSCOT会員で無料でもらえた。これ、非売品か。佐藤本、文科省が国立大学に「実学か教養か」で学部編成の牙を剥いているとかですが、佐藤はそのような政策に反対。人文・社会系にコスパとか要求しても、どうなんでしょうね。80ほどある国立って(大学全体は800ほどあるのだろうか)、合併したり、理系のみになったり、するんでしょうかねぇ。根っからの文系人間、なす術もない。利賀、スマホいじってる人はけっこう見たが、本を読んでいる人はあまり見かけなかった。

10:30 鈴木忠志トーク@新利賀山房
登場後、質問を自由にって形になる。僕は①ポスト鈴木②スター性、の2つを聞きたかったのですが、どうも大勢の前で手を挙げる勇気がなく(最前列中央部あたりに陣取っていたのですが)、結局聞けなかった。
鈴木は毎月3回・5年間、ブログを更新しているそうです。「後はここでどうやって死んでいくか」。彼の祖父は義太夫語りで子供のころから聞かされていた。行儀が悪いとお灸も据えられた(お灸の跡、あり)。早稲田の政経に進学した経緯。3科目入試。フランス語で受験は8人いて、松本深志や暁星だった。自分1人、静岡。演劇は「集団・言葉・体」。
以下、会場からの質問への鈴木発言。当日のメモに拠る。文責・奥村。
演劇と病院・病気概念。日本は「シミジミ民主主義」、アメリカは「ニコニコ民主主義」。
東京で文化は消費できるが振興できない。時間を有効に使う空間が演劇には必要、そこが利賀で、東京にそのような場を見いだすのは不可能。「文化」と「芸術」の違い。文化は排他的だが、芸術は、他者と共存・他者とも対話。自分は「在日利賀村民」。
現代日本の病理性。
利賀を廃墟にしたくない。あと3年。76歳。人、愛情(哲学・思想)。
インプロビゼーション。プロと素人の違い。一回性、ファインプレー。舞台の文法性。口呼吸の事、重心のコントロール、第一音。五カ国語で演じられるのは舞台上の文法が同じだから。
人が好き。
劇場作り。磯崎新。劇場そのものが作品。空間と人間の体。
『リア王』、世界は病院である。自分の演劇は問題提起で、他の演劇と入射角が異なる。悲惨な事件があると「これが人間のすることか」と報じられるが、そうではない、「これが人間だ」。
時間が延長され、12:20ころ終了。

アップした写真、昼食。ざるそば+どじょう蒲焼+生ビール。グルメ館、ざるそばは2店あって、こっちのほうが、つゆは甘すぎだが、おいしかった。利賀はそばも有名。ネパールの村とそばの縁で友好関係も。

『トロイアの女』@利賀大山房
構成・演出:鈴木忠志
原作:エウリピデス
翻訳:松平千秋
出演:
老婆・ヘカベ・カサンドラ:齊藤真紀 神像:藤本康宏 花売りの少女・アンドロマケ:木山はるか 侍・ギリシャ兵:竹森陽一 上田大介 石川治雄 他

この後、天竺温泉に行った。利賀大山房から徒歩約40分。前回は癌の前だったので、もっと早く歩けたのだが。
by tiaokumura | 2015-08-23 12:40 | 富山 | Comments(0)


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