『根付』『千代紙』『京料理』(角川ソフィア文庫)

f0030155_1848361.jpg駒田牧子(こまだ・まきこ)・著 渡邊正憲(わたなべ・まさのり)・監修
根付
平成27年2月25日 初版
ジャパノロジー・コレクション(角川ソフィア文庫) KADOKAWA
920円+税

小林一夫(こばやし・かずお)
千代紙
平成27年2月25日 初版
ジャパノロジー・コレクション(角川ソフィア文庫) KADOKAWA
920円+税

千澄子(せん・すみこ) 後藤加寿子(ごとう・かずこ)
京料理
平成27年3月25日 初版
ジャパノロジー・コレクション(角川ソフィア文庫) KADOKAWA
920円+税

角川ソフィア文庫は文庫界でユニークな位置を占めていると言えよう。僕、ときどき買っています。今回はその「ジャパノロジー・コレクション」シリーズより。Japanology、カヴァー裏に「日本を総合的にとらえることを目的とする学問。日本学。日本研究。」という定義。Sinologyがあるのだから、Japanologyもありでしょうね。どちらも欧米の視点での概念なんでしょうが。そういえばchinoiserie、japonaiserieってのもありますよね。さらにジャポニスム(Japonisme)は西洋美術史じゃ重要な概念。今朝の日経によると、今、東京芸大美術館で「ダブル・インパクト明治ニッポンの美」展ってのが開催中のようです(5月17日まで)。Cool Japanかも。
角川ソフィア文庫のこのシリーズは、「見る楽しみ 知る楽しみ 知られざる○○の世界」「見て学ぶ、和のジャパノロジー・コレクション」(共に帯より)ってことで、○○にそれぞれのトピックが入る。3月末現在、『妖怪』『和菓子』『根付』『千代紙』『盆栽』『京料理』の6点が出ているようです。僕は『妖怪』『和菓子』も博文堂さんに注文したのですが、品切だった。

『根付』駒田牧子は父が駒田柳之(りゅうし)。本書には「製作工程」(pp148-150)はもちろん父からの貴重な情報が満載でしょうね。また「根付の生き字引」(p184)の渡邊正憲が監修している点も貴重。今回初めて知ったのですが、高円宮コレクションに逸品多数あり。他の根付コレクションには、ボストン美術館のあのビゲローコレクションやキンゼーコレクションがあるみたいです。根付は日本人(高円宮殿下・妃殿下のような例もあるが)よりは欧米人によってその美術的価値を「発見」されてるところがあるみたい。似た現象は他にも例がある。
『千代紙』。子どもの頃、姉2人や従姉たちが千代紙で遊ぶのを見たのが「女」というものを意識した始まりになるかもしれない。戦後の貧しい時代だったので、彼女たちの遊ぶ千代紙の素材も粗末なものだったのかもしれない。本書で初めて知った名前・佐久間八重女さんが千代紙「ブームの火付け役」(p14)だったそうです。彼女は「それまでの平面的な姉様人形に工夫を重ね、立体的にして都美術館に出品し、賞を受けた」(p14)。本書、「第一章 江戸千代紙とは」「第二章 千代紙の文様」の2章構成。他の書もそうですが、カラー写真たっぷりでこの値段はありがたい。
『京料理』。「京料理」って格調高くって自分なんかは敬遠したいところですが、本書は京都の家庭料理の紹介。と言っても千は武者小路千家当主十四世の母、後藤はその長女だから、庶民のおばんさいとはかなり異なるのかもしれません。京料理の食材で僕が連想するのは、鱧・湯葉・豆腐・じゅんさい・赤しそあたりでしょうか。僕の初めての京料理って、たぶん「しば漬け」でしょうね。本書、「懐石料理」についても詳しい。pp102-112、「懐石料理の心」「懐石料理の流れ」。いつかお金を貯めて懐石料理をいただくチャンスがあったら、本書持参してみたい^^。「なるほど、そういうことだったのか」って、目から鱗な記事も。
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by tiaokumura | 2015-04-19 18:48 | | Comments(0)


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