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三島由紀夫展 Ⅷ@隠し文学館 花ざかりの森

三島由紀夫展 Ⅷ@隠し文学館 花ざかりの森_f0030155_10115662.jpg(3月9日夜・記)
3月8日(日)、コンビニで讀賣・日経を買って富山国際学院に出勤。同僚の粕谷さんが出勤していて(先着)、恐縮。彼、前日・この日と2日連続の休日出勤。僕は組織トップだから休日出勤もしょうがないが、彼(専任)、薄給の身で休みの日にまで仕事なんて-とにかく申し訳ない限り。学院が儲けられるよーになったら、彼の給料、アップしてあげんならん(←でも、ワシが生きとる内にそんな日が来るんじゃろーか????)。この日、8時~4時まで仕事。昼食は8番ラーメン。富山国際学院の卒業生が働いていた。
10時前、富山国際学院を中抜け。8号線を黒部方面に向かい、途中 金泉寺あたりで降り(この辺りに富山で一番人気のある×××があるそーです^^)、新庄方面に向かい、途中、GSと信金の辺りで左折。それからコンビニを左に見て直進、お寺の表示がある先をちょっと行くと「花ざかりの森」の小さな案内(うっかりすると見落としてしまいます、要注意)。
隠し文学館 花ざかりの森」、前庭の駐車場、すでに満杯。居合わせた女性に教えていただいて路上駐車。車を置いて写真を撮ろうと思ったら、杉田欣次館長が下駄ばきでお庭に(下駄、もしかしたら「龍馬」の刻印あり)。「今回もハガキ当選しました」と(「館長講話」は往復ハガキで申し込んで抽選になる)、ハガキをかざす(照)。今回初めてですが、館長さんにおねだりして(照)、アップした写真を撮った。撮影者は僕と同じ今日の観覧者。ブログにアップすること、杉田館長の了解済みです。写真、杉田さんと僕との間で隠れてしまっていますが、「隠し文学館 花ざかりの森」を刻んだ石碑があります。
杉田欣次館長は僕と同学年(1946-47年生まれ)。ただし杉田さんは富山県の名門進学高校・富山県立中部高等学校のご出身。この高校、安倍内閣の谷内、坂東眞理子、アメフトの東海、ノーベル賞の田中耕一、富山県知事の石井、富山市長の森、などなど(敬称略)、錚々たる人材を輩出しとる高校です。僕の中学以来の友人のYS君、僕の1回目の大学^^同期のYT君もここの出身です。
隠し文学館 花ざかりの森」に入る。受付に杉田さんの奥様。これまでにもお会いしていると思うのですが、ご挨拶は初めて。「みゃあらくもん」の亭主を持って、ご苦労数多じゃったかも(激爆)。
今回の三島由紀夫展Ⅷ-「三島、憧れの作家レイモン・ラディゲを語る」の展示を見学。今回は三島のラディゲ受容がテーマ。目玉は彼の直筆原稿。以下、メモby奥村(引用、間違っとったらご勘弁を。文責・奥村。原文は原稿用紙・縦書き、「第」はいわゆる略字であった)より。
私はこの夭折の天才とその作品に憧れて、憧れて、どうしても彼と自分を同一化しようとしてゐた。この同一化には、三つの条件がある。一つは、二十歳までに「ドルチェル」に匹敵する傑作を書くこと。第二は、まちがひなく二十歳で死んでしまふこと。第三は、顔までラディゲに似ることである。
10時半過ぎ、文学館2Fで「館長講話」。この日、部屋いっぱいの聴講者。杉田さん、「ここを建てた建築士に聞いたら、これだけの人数が入っても床は大丈夫とのことでした」とご冗談。場が和む。
館長講話「館長、三島のラディゲへの憧れを語る」。
館の設立経緯。「みゃあらくもんは自慢話が多い」とおっしゃりながらも、この館設立までのご苦労を淡々と語られる。若いときに同人誌に書いた「三島由紀夫の創造と確認」「三島由紀夫の荒野」。日経の「三島の自決 予期した私」。平成19年3月勤務先を退職、家族の了解を得て退職金をこの文学館のために使わせてもらった。富田紀子さん(三島の長女)・三島威一郎さん(三島の長男)からの三島文学館設立の許可。館名の由来。2008年3月1日、定期開館開始。これまでの三島展。などなど。
後半は三島とレイモン・ラディゲ。三島は1960年にジャン・コクトーを彼の稽古場に尋ねているそうです。そこでは、ラディゲのことも話題にしたんでしょうかねぇ。あるいは、サド侯爵も。「ラディゲ病」だった三島は森鷗外の作品に出会うことによって、そこから抜け出せた。三島は「私の好きな作中人物」でマオを挙げている。ラディゲを「逆説的な天才」と評している。同一化の一・二は実現しなかった。一では、長編『盗賊』を書いたが傑作ではなかった。だがまもなく『仮面の告白』を発表する。短篇『ラディゲの死』はコクトーの視点で書かれている。三島にとってラディゲは「生涯にわたって憧れ続けた作家」「長編を書くきっかけになった作家」。
質問時間も。人前で質問するのが苦手な自分ですが、「山中湖になんで三島関連の文学館があるんですか」ってぇのを杉田さんに質問した。
by tiaokumura | 2015-03-08 10:11 | 富山 | Comments(0)


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