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シェーン・オサリバン監督『革命の子どもたち』(2011年 イギリス)

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革命の子どもたち』(原題CHILDREN OF THE REVOLUTION)
2011年 イギリス ドイツ語・英語・日本語 88分
革命家と呼ばれ、母親として生きた女たち
世界が戦慄したとき、子どもたちは生まれた

監督・プロデューサー:シェーン・オサリバン(Shane O’Sullivan1969-)
出演:
重信房子(しげのぶ・ふさこ1945-) ウルリケ・マインホフ(Ulrike Meinhof1934-76) 重信メイ(しげのぶ・めいMay Shigenobu1973-) ベティーナ・ロール(Bettina Rohl1962-) 足立正生(あだち・まさお1939-) 他
公式サイト:こちら

先日の朝日新聞「逆風満帆」は重信メイだった。9月20日「28年間、無国籍だった」、27日「「テロリストの娘」として」、10月4日「そして、再びレバノンへ・・・」。メイはパレスチナ兵士と重信房子(日本出国の際、奥平剛士と偽装結婚。戸籍上は奥平房子)との間の子ども。「メイ」は、革命の「命」、5月のMayだそうです。
重信房子が2000年11月に潜伏先の大阪で逮捕され東京まで新幹線で移送されたときのNHKニュー-ス映像は、本ドキュメンタリー映画にも挿入されている。あの時、僕なんぞはなんだか過去の亡霊が現れたような印象、あるいは横井庄一さんを思い出したりした記憶がある。映像の房子は意気軒昂、手錠ながら両手の親指を立てることで、自らの存在・主張を誇示しているように見えた。その後房子は1審・2審で懲役20年が確定(彼女の「罪」と量刑に整合性があるかどうかは疑問である)。2009年に大腸癌、今は八王子の医療刑務所に収監。
同じ「赤軍」でも、ウルリケ・マインホフについては日本人の僕はほとんど知らない。ローザ・ルクセンブルグみたいな感じだったか、あの当時は。映画での描かれ方は永田洋子を連想させた。新聞報道(上記「逆風満帆」とは別)では、メイとベティーナ(ウルリケ・マインホフの娘)とでは母親に対する姿勢が対照的だとのことだったが、映画を観る限り、ベティーナが「ドイツ赤軍女性リーダーの娘が突き放すように母を語る」(朝日新聞「ひと」2014年7月23日「重信メイさん」)とも思わなかった。僕がドイツ語がわからないからかもしれないが、母親に対する思いに満ちているように思えたが。
このドキュメンタリー映画は東京では7月に上映。「若松孝二監督が公開を熱望した、最後の遺言とも言えるドキュメンタリー映画」(映画リーフレットより)、富山のフォルツァ総曲輪で上映(10月24日まで)。
映画パンフレットには、シェーン・オサリバン監督と津田大介(つだ・だいすけ1973-)の対談も載ってます。

アップした写真、劇場のパネルポスター。日本向けのポスターなんでしょうね。ドイツや外国ではどうなんだろう。映画タイトル、余計なことですが^^、厳密には「革命家の子どもたち」じゃないかなあ。
観終わってエレベーター(フォルツァ総曲輪は4F)に乗ろうとしたら、青木由香さん(アレッセ高岡)とバッタリ。意外だったけど、彼女、こういう映画にも関心あったんですね。彼女、重信メイと近い世代になるのかも。僕は重信房子ですが(照)。
by tiaokumura | 2014-10-18 19:08 | 映画 | Comments(0)


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