人気ブログランキング | 話題のタグを見る

小玉ユキ『月影ベイベ』(小学館)

小玉ユキ『月影ベイベ』(小学館)_f0030155_6313125.jpg小玉ユキ(こだま・ゆき?-)
月影ベイベ
1 2013年6月15日初版第1刷
2 2013年12月15日初版第1刷
3 2013年5月14日初版第1刷
小学館(FLOWER COMICS α)
各巻 429円+税

こういうマンガ、あったんですね。9月27日(土)に、高志の国文学館の「風の盆-深奥の心をさぐる」展で学芸員が説明中で強く推してました、このコミック。同バスツアーで昼食同席の女性が、『月影ベイベ』刊行済みの3巻全部を高志の国文学館で読んだそうです。
「謎の転校生」って宮沢賢治『風の又三郎』を始め、いろいろな小説・ドラマ・コミック・映画などに採り上げられてますよね。この漫画も転校生「蛍子」がおわらを踊るシーンが第一話に描かれる(第1巻pp20-24)。彼女の踊りに魅了される「光」。だが、蛍子は踊りが・・・。ネタバレになるので書きません^^。詳しくはマンガをお読みください。
光、蛍子は諏訪町という設定。諏訪町の青年男子の法被は
袂におわらの囃子の「浮いたか瓢箪」をデザインしており、背中には諏訪梶に「諏」の字を重ね稲穂で囲み、下に同町曳山の金鳩を、裾には桐と菊を描いています。(公式ガイドブック「おわら風の盆」より引用)
とのことで、青年女子の浴衣は
薄い柿色の地色に、袂と胴に歌詞を染め抜いています/浴衣袂:おわらおどりの笠きてござれしのぶ夜道は月明かり/胴:恋のつぶてか窓うつ霰あけりゃ身にしむオワラ夜半の月/ゆらぐ釣橋手に手を取りて渡る井田川オワラ春の風(公式ガイドブック「おわら風の盆」より引用)
だそうです。

このコミック、禅寺坂やさまざまな八尾、リアルタッチでえがかれているそうです。小玉ユキの取材、相当なもんなんでしょうね。彼女、初めて知る作家ですが、代表作に『坂道のアポロン』。高志の国文学館の展覧会では『月影のベイベ』カヴァー絵3冊分をつないだ大きなパネル展示もありました。
八尾の城ケ山公園は月の名所でしょうけど、「月影」はそんなところも踏まえてなんでしょうか。最初「ベイビ」って思ってたんですが(恥)、「ベイベ」って何なんでしょう。僕の読み間違いかもしれませんが、「月影ベイベ」の意味、3巻まで読んでもも不明です。

メディアミックスって言いますが、「八尾おわら風の盆」、芝居では長谷川伸『一本刀土俵入り』、小説では高橋治『風の盆恋歌』、歌謡曲では石川さゆり『風の盆恋歌』、そしてコミックでは小玉ユキ『月影ベイベ』ということになるでしょうか。
この3冊、9月27日(土)に八尾曳山会館で買いました。第4巻は「今秋発売予定」とのことです。
by tiaokumura | 2014-09-30 06:31 | 富山 | Comments(0)


<< 『江戸端唄集』『カラー版 国芳... 言の葉つれづれ(2014年初秋編) >>