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中畑雅行さん「ニュートリノでお星さまの謎を解き明かす」

今回のサイエンスカフェは5月28日に申し込んだ。抽選結果が7月1日に来るはずだったがメールが入らず、ダメかと思ってたら、講座3日前の7月2日に「抽選の結果、参加いただけることになりました。」のメールが入った。
サイエンスカフェとやま」はこれで12回目の開催だそうです。僕は興味が持てなかった2~3回を除き、残りは申込み。「ダークマター」が抽選に外れたけれど、後は参加できています。

中畑雅行さん(東京大学宇宙線研究所付属神岡宇宙素粒子研究施設)
ニュートリノでお星さまの謎を解き明かす
宇宙にはいろいろな星があります。太陽のように安定している星もあれば、大爆発している星もあります。「ニュートリノ」を使って星を眺めると、星の新たな側面が見えてきます。皆さんとともにニュートリノを使った星の謎解きをしましょう。
2014年7月5日(土)15:00~16:40
会場:富山県立近代美術館Caféプリズム

一般参加者は16人だったかなあ。いつもは1個くらい質問するのだけれど、今回は難しくって1回も質問できなかった。1つだけ思いついた質問は「『星』の定義は?」だったが・・・。どうなれば「星」なんだろう(ここで「星」はもちろん「恒星」のことです)。微量のエネルギーしか作れなくって質量もさほどなくっても「星」に数えられるのかな。
質問はかなり飛び交ったのですが(詳しい人が多かったんでしょうね)、ただ残念なことにマイクを使ってなかったので、どんな質問か、全体で共有できなかった。講師と質問者間だけの質疑応答に終わった部分も。主催者の課題でしょうね。

参加費500円で、コーヒーとガレット(焼き菓子。トリノ3兄弟にちなんでパティシエールが考案したそうです^^)。
以下、当日のメモから(文責・奥村)
①宇宙にはたくさんの星がある。約1垓(10の20乗)。
②太陽は45億歳。あと50億年。
③白色矮星、超新星爆発、中性子星、ブラックホール
④いろいろな観測手段(光、電波、X線、ニュートリノ・・・)によって太陽が観測できる。
⑤ハンス・ベーテ、核融合反応(pp連鎖反応)。陽子4つ→ヘリウム+陽電子2つ+ニュートリノ2つ。
⑥太陽ニュートリノ。中心から表面まで2秒、表面から地球まで8分かかる。1秒間に数百兆個。
⑦ニュートリノは素粒子の一種。現在見つかっている素粒子の種類は12個。
⑧トリノ3兄弟。電子トリノ、ミュートリノ、タウニュートリノ。
⑨素粒子と力。強い力、弱い力、電磁気力、重力。ニュートリノは弱い力しか働かない。ニュートリノは物質となかなか反応しない。
⑩カミオカンデ。観測方法。太陽ニュートリノは電子にあたって蹴飛ばし、その時に光が出る。ニュートリノの方向がわかる。
⑪スーパーカミオカンデ。カミオカンデの30倍。50000トンの容積の水タンク。高さ42m、直径40m。
休憩タイム
①「太陽ニュートリノ問題」(ベーテ)の原因はニュートリノ振動だった。太陽ニュートリノは生まれた時は電子ニュートリノ、それが地球にまで飛んでくる間にミュー、タウニュートリノに変わってしまう。
②量子力学の考え。波、粒。不確実性原理。
③超新星爆発。SN1987A。17万光年彼方の大マゼラン星雲で起こった。
④星の中での核融合が高温度、高密度で行われると、中心から鉄・ケイ素・酸素・炭素・ヘリウム・水素の構造になる。中心の鉄の核が重力崩壊し、中性子星やブラックホールになる。
⑤超新星爆発のエネルギー、約3×10の46乗ジュール。
⑥ブラックホール。1054年に超新星爆発を起こしたカニ星雲。
⑦1994年に観測した超新星SN1987A.。185,386,393,1006,1054,1181,1572,1604年に超新星が観測された。中国や日本の文献に残る。藤原定家『明月記』。
⑧天の川銀河での超新星の頻度は約30年に1度。
⑨元素の周期律表。138億年前のビッグバンの3分後、水素・ヘリウムができた。星の成長過程で鉄までができた。残りは超新星爆発でできた。
まとめ(ご本人による)
①太陽の8倍以上の重さを持つ星は超新星爆発によってその一生を終える。
②超新星爆発は我々の身の回りにある物質の源。
③ニュートリノという観測手段によって、星の内部を詳しく探ることができる。
by tiaokumura | 2014-07-05 19:09 | 富山 | Comments(0)


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