福島泰樹(ふくしま・やすき1943-)は、岸上大作・寺山修司・立松和平あたりとの関連で知った名前だと思うが、その歌集も評論集も読んだことはない。が、過日、讀賣新聞で彼の「絶叫コンサート」が富山で催されることを読み、はがきを出して入場整理券を入手した。
讀売文化フォーラム
福島泰樹
短歌絶叫コンサート-北陸の地で叫ぶ-
2014年6月8日(日)2時~4時
富山県教育文化会館
前から4列目、「4-23」に座る。定員に対して4割弱の入りだろうか。シニアが目立つ。
前日は金沢21世紀美術館でのパフォーマンス。「百万石まつり」と重なったみたいです。
こういうのって「プログラム」ないんですね。以下、当日のメモからコンサートを復元。ただし、照明が落ちた中でのメモなので手元がおぼつかず、また固有名詞などにも間違いがあり(不明はかな書き)、そのあたりはご容赦を。
ピアノは永畑道子の子息・
永畑雅人(「パスカルズ」のリーダー)で、福島は彼とは寺山の3回忌追悼コンサート以来30年近い付き合いだそうです。
第1部
福島「このコンサートを辺見じゅん氏に捧げます」
①岸上大作「ぼくのためのノート」
1960年12月5日、自死。「でたらめだ」で終わる。
②「6月の雨」
合間に『祖国よ』『焼跡ノ歌』『CD中原中也』の話
③辺見じゅん「天涯の紺」
まみ凛き反乱の貌つつみつつ昭和の入江に雪降りしきる
④寺山修司「墓まで何マイル?」(週刊読売)
ディキシーランド風のバック演奏。福島「寺山は虚と実を生きた人」
⑤「焼跡ノ歌」
⑥中原中也
中也「私は人生に椅子をなくした」 4番目の喪失=愛児・文也の死 中也と鎌倉
⑦中原中也「別離」
ピアソラの曲で。
15分の休憩
第2部
①萩原朔太郎「浅草公園の夜」
②たこ八郎に献ず
たこ八郎が死んだ年は、大友柳太朗、夏目雅子、坂本九、オーソン・ウエルズ、ユル・ブリンナーらも死んだ。
6月24日は美空ひばりの命日
バックには井上ひろし『雨に咲く花』のアレンジ
③立原道造「のちのおもひに」
福島「立原は若いころ嫌いだった。だが、この年になって・・・」
福島「過去、記憶、追憶、夢って大事」
④村山槐多「走れ 小僧」
⑤「ダンス」
アンコール:「思えば遠く来たもんだ」
再アンコール:中原中也「幾時代かがありまして」など
6月11日・追記
辺見じゅんの短歌を、2014年6月10日付・
読売新聞記事「
歌人・福島泰樹さん 鎮魂の絶叫」に基づいて、訂正しておきました。
まみ凛(きよ)き反乱の貌(かお)つつみつつ昭和の入江に雪降りしきる