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青木新門『納棺夫日記』『つららの坊や』

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(10月12日朝・記)
10月11日(土)夜、高志の国文学館の「朗読と音楽の夕べ」に行く。今回は第5回で、
朗読作品:青木新門『定本 納棺夫日記』(桂書房)
朗読者:鎌田沙綾(富山テレビアナウンサー)
演奏:池田洋子(チェロ)

だった。
左にアップした写真の『納棺夫日記』は文春文庫の「増補改訂版」。今回朗読されたのは地元の志ある出版社・桂書房(HPはこちら)刊行の「定本版」。版が異なるとかなり改稿されているみたいで、今回の朗読内容は文庫版とずいぶん異なっていた。僕は定本も持っていたが今はなくなった。
朗読は3か所、分家のおじに叱責される場面、昔の恋人の家での納棺、癌で死を迎えるおじを見舞う場面。イベント後半では青木の童話『つららの坊や』も朗読。これは、手元に本がないので確認できないが、全編朗読されたようだ。池田のチェロ演奏は、カタルーニャ民謡「鳥の歌」、久石譲・作曲:映画「おくりびと」のテーマソング、草川信・作曲「どこかで春が」。
映画『おくりびと』をご覧になった方、多いでしょうね。青木新門『納棺夫日記』を読んで感動した本木雅弘が映画化。青木の作品とはずいぶん異なる映画内容だったので『納棺夫日記』は映画の「原作」にはなっていないのでしたっけ。監督の滝田洋二郎(たきた・ようじろう1955-)は富山県福岡町の出身。『おくりびと』は第81回アカデミー賞外国語映画賞受賞。滝田の他の作品には、『痴漢女教師』『コミック雑誌なんかいらない!』『陰陽師』『壬生義士伝』『天地明察』など。
今回の鎌田沙綾、アナウンサーだからもちろん発音・発声・表現力はすばらしいが、20代なんでしょうか、『納棺夫日記』はミスマッチだった。しょうがないでしょうね、若さが弱みに。童話『つららの坊や』は、こちらは幼稚園でも朗読会をしたらいいほどの出来栄え。

高志の国文学館「朗読と音楽の夕べ」は全部で6回。「県内のアナウンサーによる富山ゆかりの文学作品の朗読と、音楽演奏を組み合わせた」(ちらしより)催し。取り上げられた作品は以下の通り。僕は『風の盆恋歌』と『』納棺夫日記』の2回参加。
8月9日 細田守『おおかみこどもの雨と雪』
8月23日 木崎さと子『青桐』
9月13日 高橋治『風の盆恋歌』
9月27日 辺見じゅん『ダモイ 遥かに』
10月11日 青木新門『納棺夫日記』
10月25日 小泉八雲『和解』他
by tiaokumura | 2013-10-11 18:00 | 富山 | Comments(0)


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