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金時江ひとり芝居:オンマの白いチョゴリ

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(3月24日朝・記)
伊藤厚志さんからのメールによる案内で知った「金時江ひとり芝居」を3月23日(土)午後、サンフォルテで観てきた。

パンフレットより以下引用。
<芝居について>
原作=絵本『オンマの白いチョゴリ』(文・権正生 画・金鳳哲 訳・高正子)
脚色=金時江
演出・音響・照明=劇団ドラマシアターども(北海道・江別)
<語られる家族とその行跡>
アッパ(お父さん) 植民地支配からの独立のために戦い、3.1運動の犠牲になる。
長男 お父さんの意志をつぎ、独立運動に身を投じる。
次男 東京に勉強に行き、関東大震災で虐殺される。
三男 日本軍に徴兵され、戦場で命を落とす。
長女 朝鮮戦争の混乱で、北につれて行かれて音信不通。
次女 弟の医療費のために、米兵相手の娼婦になる。
四男 朝鮮戦争で避難の途中、爆弾を受け片足を失う。
五男 ベトナム戦争で命を落とす。
<金時江(キム シガン)さんのプロフィール>
1949年、北海道生まれの「在日」2世。ギャラリー茶門主宰。
1989年、道内の「在日」や日本人と「ウリ文化研究会」を設立、朝鮮の伝統楽器や舞踊を地域の祭りやイベントで広める活動に打ち込む。10年余り前から朗読やひとり語りで『オンマの白いチョゴリ』を紹介してきたが、「より作品の心を伝えたい」と新たにひとり芝居を始めた。
金時江さんからのメッセージ
(前略)「オンマの白いチョゴリ」は、7,8年前から語りや朗読でやっていたのですが、<どもさん>が「芝居にすればいいしょ!」と背中をおしてくれたのをきっかけに、60歳の誕生日を迎えるとき、初めて芝居に取り組みました。
その責任上か、行きがかり上かわかりませんが、<どもさん>が演出を、そして「ども」の<舞まいさん>が音響、<ひもとくん>が照明をずっと担当してくれています。もちろん、今回も。(後略)
「オンマの白いチョゴリ」公演にあたって 堀江節子(コリア・プロジェクト@富山)
貧しいながらも平凡に暮らし、ごく当たり前の一生を過ごすことができたかもしれないひとりの母親(オンマ)が、時代の流れの中で次々と家族を失う不条理、在日2世の金時江さんが演ずるこのオンマこそ、どんな歴史書より雄弁に、植民地化や戦争の負の歴史を語りかけるでしょう。自分の国や知己の歴史に批判的に向き合うのは厳しいことですが、ともに観るこの「オンマの白いチョゴリ」が未来への懸け橋となることを期待します。(後略)

ひとり芝居」というと、渡辺美佐子や白石加代子、島田正吾、マルセ太郎らが思い浮かぶが、金も彼女らに劣らぬ名演技。歴史(事実)の重さ・金の演技力は、想像力をさほど要さなくても芝居の世界に引き込ませる。
公演のあと金さんらの話があり、4時ころ終演。
by tiaokumura | 2013-03-23 15:10 | 富山 | Comments(0)


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