こたつミカン読書^^、再び

f0030155_1644954.jpg
許光俊(きょ・みつとし1965-)
昭和のドラマトゥルギー 戦後期昭和の時代精神
講談社(講談社選書メチエ)
2012年11月10日 第1刷
1500円+税

紅野謙介(こうの・けんすけ)・清水良典(しみず・よしのり)編
高校生のための近現代文学ベーシック ちくま小説入門
筑摩書房(高校生のための現代文アンソロジー・シリーズ)
2012年11月10日 初版第1刷
952円+税

山本博文(やまもと・ひろふみ)ほか
こんなに変わった歴史教科書
新潮社(新潮文庫)
2012年11月30日4刷(2011年10月1日発行)
438円+税

伊藤邦武(いとう・くにたけ1949-)
物語 哲学の歴史 自分と世界を考えるために
中央公論新社(中公新書)
2012年11月30日再版(2012年10月25日初版)
900円+税

文藝春秋 完全保存版 創刊90周年記念
文藝春秋
2013年1月1日発行
857円+税

12月29日(土)、午前7時半からもちつき。今日の富山はおだやかな天気。立山連峰がくっきり見えます。年末年始、当地はあまり天気はよくないようです。富山国際学院生に何かあったら出かけますが、年末年始は今のところコンビニに新聞買いに行くくらいの予定で、「冬ごもり」な年末年始です^^・喪中なんで、初詣は遠慮したほうがいいのかな。
自分、冬の定番、「こたつミカン読書」な年末年始になるかも。

昭和のドラマトゥルギー 戦後期昭和の時代精神
許は初めて聞く名前。慶応義塾大学教授、専門はメディアと芸術。名前からすると中国人なのですが、「幼児から十代まで、カトリックの環境にあった」(p212)そうです。本書「第一章は・・・書き下ろし・・・、第二章以下は慶應義塾大学「教養論叢」「慶應の教養学」のために執筆した文章を加筆・修正など」(p216)。梶原一騎(かじわら・いっき1936-87)・阿久悠(あく・ゆう1937-2007)・三島由紀夫(みしま・ゆきお1925-70)・江戸川乱歩(えどがわ・らんぽ1894-1965)らが取り上げられている。著者によれば、「『昭和』とは・・・戦いが許された時代、場合によっては賞賛された・・・。これは戦前も戦後も変わらない。武器が、銃器ではなく紙幣になり、株になり、資本になっただけのことであり、征服欲が愛情ややさしさと名を変えただけの違い・・・」(pp5-6)。

高校生のための近現代文学ベーシック ちくま小説入門
以前、似たようなシリーズがあり「小説」「評論」「古典」などがあったような気がする。筑摩はプライマリーブックスもそうですが、高校生向けの出版に力を入れている出版社でしょうね。本書、「第一部 小説への招待」で「小説の仕組み」「小説の表現」「小説の豊かさ・可能性」「小説の読解」と「小説を読むうえで押さえておきたい基礎的な知識、読解のポイントを具体的にまとめ」(p6)る。取り上げられた小説は順に、星新一『ボッコちゃん』・中島敦『孤憑』・吉行淳之介『子供の領分』・吉本ばなな『満月』・中勘助『銀の匙』・梶井基次郎『闇の絵巻』・織田作之助『人情噺』・村上春樹『四月のあるはれた朝に 100パーセントの女の子に出会うことについて』・レイ・ブラッドベリ(小笠原豊樹・訳)『四月の魔女』など。
イマドキの高校生は、ケータイ小説やiPAD媒体の読書が多いのでしょうが、精選された近現代小説を紙媒体で読むのもいいものだと思うが・・・。

こんなに変わった歴史教科書
親本は2008年12月に東京書籍から刊行。「本書は、・・・昭和47(1972)年に発行された『新訂 新しい社会【歴史的分野】』と平成18(2006)年に発行された『新編 新しい社会【歴史】』を比較し、教科書がどれだけ変わってきたかを書いた・・・」(p8)。僕(1946年生まれ)ら世代の歴史教科書・歴史授業と今はずいぶん様変わりしているでしょうね。数年前まで学習塾を主宰してたので、いくぶんかは見知ってますが。

物語 哲学の歴史 自分と世界を考えるために
伊藤は京都大学大学院教授。「本書は人間の精神、あるいは『心』の存在論を中心軸に据えて語られた哲学の歴史」(pⅳ)。僕は哲学なんてチンプンカンプンで(汗)、とりわけ用語とその定義が「わけわからん」ですが、そういう読者のために著者は「・・・難解な用語がいくつも出てくることは避けられない。ただ、そうした用語がどんな文脈で、どのような問題意識の下で使われるようになったのかということを可能な限り明らかにすることで、難しい表現が私達の理解に負荷する厄介さを、できるだけ軽減したい」(ppⅶ-ⅷ)。「独我論(ソリプシズム)」ってあるんですね(p180)。僕の死生観に「自分以外はみんな死ぬ」ってのがあるんですが、これって「独我論」につながるんでしょうね。

文藝春秋 完全保存版 創刊90周年記念
買おうか買うまいか迷ったんですが、結局買っちゃいました。「今から90年前、大正11年末に菊池寛が発刊した創刊号は本文28ページ、定価20銭の薄い小冊子」(p588)だった。
超大型企画「激動の90年、歴史を動かした90人」では吉田茂・石原裕次郎・長嶋茂雄・向田邦子・力道山・三島由紀夫・昭和天皇・吉永小百合・植木等・阿久悠・南方熊楠・ビートたけし・宮本顕治・桑田佳祐・美空ひばりら。物故者だけじゃなく、生存者も入れているのが文藝春秋の見識なんでしょうね。
90周年特別企画「新・百人一首」。馬場あき子・永田和宏らが選者。「なるほどそうだなぁ」という選歌もあれば「そうなのかなぁ」って選歌も。正岡子規は「いちはつの・・・」、与謝野晶子は「髪五尺・・・」、斉藤茂吉は「ゆふされば大根の葉に・・・」、寺山修司は「マッチ擦る・・・」が入選。栗木京子の「観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日(ひとひ)我には一生(ひとよ)」も入選。末期癌患者になったので次のような歌に惹かれた。
終りなき時に入らむに束の間の後前(あとさき)ありや有りてかなしむ  土屋文明
死はそこに抗ひがたく立つゆゑに生きてゐる一日(ひとひ)一日はいづみ  上田三四二
めつむればまたあふれくる夕光(ゆふかげ)のさくらさながら光の浄土  尾崎左永子
[PR]
by tiaokumura | 2012-12-29 16:04 | | Comments(2)
Commented by 平名 at 2012-12-31 04:23 x
 慾は、わかりませんが「許」さんって、何人? 日本人の気もするし中国人の気もするし挑戦 違った朝鮮人の気もするし、国籍なしの風来坊の気もするし、、 本当に判りません。  USA違ったUSO人?、 やっぱ火星人? 太陽系の彼方からか、、
Commented by tiaokumura at 2012-12-31 09:58
平名氏、あいかわらず^^ようわけのわからんコメント、ありがとさんです。「許」さん、朝鮮系にはない名前のような気がしますが、どうなんだろう。
年末年始、お医者さんって出勤もあるのかな。お互いけっこうな年なんで^^無理をせず、やれる範囲のことをやるのが一番かな。
どうぞ、よいお年を! 来年もコメントをよろしく。


<< 2012年・今年の人(The ... こんな授業・あんな授業(19)... >>