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富山県教育委員会・県立学校課「外国籍を有する生徒及び保護者の高校進学説明会」

12月18日(日)午前、富山県教育委員会・県立学校課「外国籍を有する生徒及び保護者の高校進学説明会」に参加。
3年前、勤務先の富山国際学院でふと気づいたら高校進学適齢期の子供が学ぶケースが増えており、いささか焦って2008年12月14日(日)に「外国籍の子どものための進学相談会」を行った。当時は県内にそのような試みがなく、自分なりにあれこれ考えて実施した。そのときのことは2008年12月14日付の記事こちらをご参照。あれから3年、ようやくこういうのが実現したかと思うといささか感無量。もちろんその間にあって米田哲雄先生(勉強お助け隊)・山﨑けい子先生(富山大学人文学部)・青木由香さん(アレッセ高岡)らのご尽力大なのであるが。
9時半過ぎ、県民会館着。ここは駐車スペースが少なく催し物によっては満車になることが多い。ただ土日祝日だったか、隣の富山県庁の駐車場が開放されるので今回はそちらに駐車。
受付。10時過ぎに開始。開会の挨拶→説明→質疑応答→個別相談の順。「説明」では高校進学の意義、県立高校の制度・入学のしくみなどが、資料「外国籍の人のための とやまの高校進学ガイド」に沿って説明。通訳(あとで聞いたところでは県教委が東京でプロを探したそうである)はウルドゥー語・ポルトガル語・中国語・タガログ語・英語で、資料も同じく5か国語ヴァージョンが用意されていた。
紹介してくださる方があって県教委を訪問した際に応対してくださった坪池先生(県立学校課)もご出席で、お礼・情報交換など。

柳原正年大人(社会人大楽塾)の集まりで何度かお会いしている木下晶先生は、高校長を歴任された後、この4月から県立学校課長職に。先生は僕の出身高校の名物数学教師・木下周一先生の息子さんになられる。ご縁とは不思議なもんですね。今回、3年ぶりくらいでお会いしました。木下先生は多芸多才な方でいろんな分野でご活躍。12月18日は明治期の富山のお雇い外国人の本の翻訳の話を聞かせていただいた。僕は面識はないのですが、2009年3月26日に亡くなられた高成玲子先生(たかなり・れいこ1946-2009。富山国際大学教授)の遺稿に、富山のお雇い外国人の本の途中までの翻訳があったそうです。それで、高成先生のご遺志を継ぎ木下先生たちのグループ(「富山ハ雲会」か)が翻訳中。メンバーには僕の東京教育大学時代の同級生の山下富雄君の名もあった。翻訳の出版、束見本くらいの段階に来てるのでしょうか、翻訳本を見せていただきましたが、おしゃれな装丁で実に丁寧な註が多数あり、パラパラとめくってみただけですが、1日も早い出版が待たれる本です。
「富山のお雇い外国人」とはC.L.ブラウネル(Clarance Ludlow Brownell)で、「本」は『日本の心』(原題The Heart of Japan。1902年刊)です。高成先生のご研究の一端はweb上のこちら「富山県お雇い外国人教師C.L.ブラウネルの研究」で窺い知ることができます。同論文にはニューヨークタイムズのブラウネル訃報記事もあります。
木下先生からは富山県中学校長会『進路のしおり』他をいただいた。

12月18日は何年ぶりかで堀江節子さん(もえ編集室)にも会えた。彼女も多芸多才というか活動範囲が広い方。僕が彼女に初めて会ったのは今から20年以上前になるかなあ、英語の公開講座で一緒に勉強した。その後、彼女はDVやNGOなどに携わり、当ブログでは彼女の本の1冊総曲輪物語』(桂書房)を紹介しています。堀江さんは今回の「外国籍を有する生徒及び保護者の高校進学説明会」はフィリピンの子どものことで参加されたとのこと。

今回の「外国籍を有する生徒及び保護者の高校進学説明会」、本人・保護者など40人くらいの参加だったろうか。12月18日付の北日本新聞によると17日(土)に高岡市で行われた同会は「ブラジルを中心に中国、フィリピンなどの38人が参加」とのことだった。
残念なことに、今回の説明会はこれで終わりで来年度以降はやらないとのこと。できれば毎年10月頃に受験学年を対象に「説明会」を行ってほしいものだが。
by tiaokumura | 2011-12-25 16:56 | 富山 | Comments(0)


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