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横尾忠則ポスター展THE BEST450@富山県立近代美術館

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(10月30日午後・記)
昨日10月29日(土)はけっこう忙しい日だった。
新しい仕事の打ち合わせで午前中は黒部市へ。アポは10時に取ってあり、初めての訪問先なので早目に余裕を持って家を8時に出た。ところが黒部に向かう8号線、順調すぎるっていうか、9時前には目的地に着いてしまった(激爆)。以前聞いたことがあるが、富山県はコンパクトな県で県内のどこからでも県庁所在地の富山市に車で1時間以内で行けるそうな。なるほど。長野県や岩手県と比べたら富山県はサイズがちょうど良い県なんでしょうね。
早く着きすぎたので、生地駅まで行ってみた。20年ほど前、YKKに日本語を教えに行ってた。その時はJR利用で下車駅は生地。記憶によれば駅の前においしい水飲み場があったはず。で、今もありました。駅員の方に聞くと「おいしいかどうかわかりませんよ」ってなつれない返事^^。もっと誇りに思えばいいのにね。黒部川扇状地湧水群は環境省?の名水にも選ばれてるはず。生地駅の清水、500mlのペットボトルに汲む。
10時前、富山国際学院スタッフの一人と合流。その後クライアントと打ち合わせなど。12時近く無事終了。
帰り、黒部ポークを食べようと思ったが8号線沿いには見つからない。とんかつの店に入ってとんかつ+エビフライの定食を食べた。ただ、癌患者にはやっぱ量が多すぎる。とんかつ2つとエビフライ2尾はなんとか食べたが、十穀米・ミニうどん・キャベツなどはほとんど残した。食べ物をこんなに粗末にしてたらどこかで罰が当たるでしょうね。
この日の午後は横尾忠則展&講演会を予定。午前はビジネスだったので僕はスーツを着てて、当初はいったん帰宅して着替えてからと思ってたのだが、時間がない。1時前に8号線を降りて、自宅には向かわず富山県立近代美術館へ。

1時半頃、近代美術館に入る。
横尾忠則ポスター展 THE BEST 450(YOKOO)
同展公式サイトより以下引用。
現代日本を代表するアーティストの横尾忠則(1936年兵庫県西脇市生まれ)は、絵画、ポスター、映画、文学と様々な芸術活動を展開しています。中でも半世紀以上にわたり、一貫して制作し続けているポスターの仕事は、作家の核となるものといえるでしょう。昨年、作家の高校時代から今日まで制作された全ポスター約900点が大阪の国立国際美術館に収蔵され、「横尾忠則全ポスター」展が開催されました。本展では、この貴重なコレクションの中から、これまでほとんど公開されていない初期の作品、長期にわたり展開されてきたシリーズポスターを含め、精選した横尾ポスターの代表作450点を一堂に紹介します。

講演が2時からなので展覧会を観るのは後回しにして講演会場に入る。もう満席で立ち見を覚悟してたら、後に2列椅子を継ぎ足してくれたので座れた。末期がん患者(照)としては立ち見はきつい。係員のアナウンスで講演ではなく副館長との対談とのこと。ちょっと嫌な予感。案の定、聞き手が下手で(横尾が意地悪なとこもあったのだろうが)、なんとも冴えない「対談」。会場からの質問のほうがよかった。「三島との思い出」についての質問-三島に「礼節を弁える」と言われたこと。縦糸が創造で横糸が礼節という創作観。「3.11」についての質問-横尾はあの日ヨコハマトリエンナーレ2011の打ち合わせで有楽町のビル内にいた。激しい地震を体を通して経験。有楽町から世田谷の自宅まで普通は車で30分くらいなのだがこの日は7時間半かかった。途中、横尾は帰宅難民の列に身を投じる。大震災後、東北人はゼロからの出発・破壊からの創造になるが、では自分はどうすればいいのか。彼が大震災前から描いていた絵に真っ黒なY字路がある。その絵が示唆するように、「見えないものを見えるようにする」のが美術であるとしたら、今の自分は「見えるものを見えないように描く」のだ。
僕は横尾の講演は2001年の個展「2つの境域」(今回と同じ富山県立近代美術館)の際に聴いている。あのときは前日のプロ野球の話題を枕にずいぶん饒舌で楽しい講演だった。今回は横尾の希望だったのでしょうが「対談」ってことでちょっとガッカリ。対談相手ももっと適役がいたような気がする。

展覧会を見る。ほぼ10年ごとに区切ったゾーンが6つと「シリーズポスター」の7部構成。
右上にアップした写真は僕のコレクションからです。CLEAR LIGHT1975というカレンダー(オフセット・紙。103×68。表紙を入れて13枚。函入り)です。今回のポスター展では164~175に対応するでしょうね。5000部限定で僕のシリアルナンバーは2284。あの当時の友人の村岡敏夫さん(彫刻家)を通じて購入した記憶がある。横尾は1974年にインド旅行。CLEAR LIGHTは横尾のスピリチュアル傾向の強い作品でしょうね。

今回の展覧会は図録なし。残念。「土方巽 燔犠大踏鑑」「切断された小指に捧げるバラード」「腰巻お仙」などのポストカードを買って帰宅。
by tiaokumura | 2011-10-29 13:32 | 美術 | Comments(4)
Commented by jackiemai at 2011-10-31 05:05 x
あのあたりにいらしたんですね!私の実家が、ワリと近くです(*^^)
YKKで、日本語を教えたことがあったのですか!あちこちでそうやって教えていらっしゃるのですか?
美術展、久しく…というより、これまでほとんど行ったことがありません。近くにもあるので、今度行ってみようかな?と思いました。
そうそう、富山は道がいいんですよ!もちろん、コンパクトということもありますが、私の今住んでる川崎や東京の方では、同じ時間があってもそんなに遠くまでいけませんからね…!
(^^ゞ
Commented by めぐりん at 2011-10-31 20:52 x
 T大言語学同期です。 
黒部にいらしてたんですね。

この間は誕生会に行けなくてごめんなさい。
近いうちに顔を出そうと思っているので、都合の良い日教えてください。
Commented by tiaokumura at 2011-11-01 11:30
jackiemaiさま、そうですか、ご実家、お近くなんですか。
外部での日本語授業、企業・自治体・大学・高専などで経験があります。体力的にこれからは無理ですがいい思い出です。
川崎には確か藤子のどちらかのミュージアム?があるとかですよね。首都圏、僕なんかには美術の宝庫。ご多忙でしょうが、たまにはぶらっとお出かけになるのもいいでしょうね。
Commented by tiaokumura at 2011-11-01 11:33
めぐりん様、誕生会お気になさらず。けんけんからまた案内があるかと思いますが、近日中に食事会など実現しましょう。食べられるものがあるってことは幸せなことだと思う今日この頃です^^。


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