ご紹介くださる方があって、今日、
富山県庁に行って「
外国につながる子どもたち」(耳慣れない言葉でしょうが、両親あるいは父母のいずれかが「外国人」である在日の子ども、です)の「県立高校入試」について話してきました。僕のような
口下手で頭の回転が遅い馬の骨が行って劇的に変わるなんてことはありっこないのですが^^、まぁ、自分なりに話してきました。
米田哲雄先生(勉強お助け隊)の資料によれば、富山県内の「外国につながる子どもたち」、平成21年度で中学校生徒は133人・高校生徒は44人(実はどこにもきちんとした公的統計はない。米田先生のお調べです)。日本人の富山県高校進学率(県立+私立)がほぼ99%だから、「外国につながる子どもたち」の高校進学率がいかに低いか明らかですよね。
富山県内では
米田哲雄先生・
青木由香さん(アレッセ高校進学PROJECTinとやま)らが「外国につながる子どもたち」の高校進学(のみならず、それ以外のことも、です)にご尽力なさっている。富山県は、今はどうなんでしょうか、かつては長野県と並んで「教育県」と言われてた。教育行政には予算や人などさまざまな困難もあるのでしょうが、外国につながる子どもたちの高校進学にあたって行政側でご配慮いただけたらありがたい。これも米田先生の資料に拠るのだが、「
外国人(籍)にかかわる高校入試の特別措置」が平成23年度でない(選抜要綱に外国人(籍)についての言及がない)のは富山県を含む21道府県のようです。半数以上の都府県が、「試験時間延長」(秋田県など)・「漢字ルビ」(鹿児島県)・「特別枠」(福島県・岐阜県など)・「英語・中国語・ハングル・スペイン語・ポルトガル語の説明あり」(愛知県)・「受験科目数軽減」(奈良県・島根県など)といった特別措置をとっているようです。
また同じく米田先生の資料に拠れば、「
教育振興基本計画」が未策定(平成23年1月現在)は富山県・大阪府・福岡県・佐賀県・大分県の5府県とのこと。
富山県の教育行政をここで責めているのではない。「外国につながる子どもたち」は衰亡しつつある日本国の貴重な人財(人的財産)でもある。米田先生・青木さんら(私も少し)
ボランティア活動も県内で広がりを見せているのですが、
教育行政のほうでも何らかの施策を実行される日が近いことを願いたい。
アップした
写真、前面の木にご注目。都会や暖かい所の方々には珍しい光景でしょうね。雪国では雪が降る前に雪囲いや雪吊りをします。金沢兼六園の雪吊りは全国ニュースで放送されてるかもしれませんね。
バックの建物は
富山県庁。昭和初期の建築物になるのでしょうか。威圧感もありますが、僕は
電気ビルなどと並んで富山市内で好きな建物です。レトロ、ってことでしょうか。
県庁は今回が初めてじゃなく、四半世紀くらい通いました。富山にUターンして塾に勤務し、それから奥村学習塾を立ち上げ、それでその間は
高校入試発表を見に毎年3月に県庁へ。全高校の合格者名簿がそこに揃っている。塾関係者が殺到するのでしょうね、名簿の引っ張り合いなんて年もありました^^。何事にも「歴史」ってあるもんで、発表も「名前」から「受験番号」へと様変わりました。四半世紀も通っていながら、やっぱボクってめっちゃ方向音痴なんでしょうね、毎年毎年県庁内で
迷子になった。オリジナルの建物に建て増したんでしょうね、ボクのような方向音痴には伏魔殿・迷路です、富山県庁は^^。
県立高校合格発表の日は1年で一番緊張する日だったなぁ。自分の指導力の白黒がハッキリ示される日ですもんね。塾生全員合格なら帰宅して昼ビール飲みゃいいんですけど、ダメな子がいた時は真っ暗。僕は塾を再開することはおそらくもうないのですが(別の形の塾「非母語話者のための日本語塾」はやってみたい)、
かねごん先生(岩手県一関市)たち「塾屋」さんたちには、引退するまで合格発表の緊張は続くのでしょうね。「塾屋」の皆さま、富山の地からエールを送らせていただきます。
今週始まった新しい仕事、まずまずのスタートが切れました。少しホッ、かな。
明日は「
ワールド・カフェ」初体験です。時間があったらこちらに投稿します。