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山中貞雄『丹下左膳餘話 百萬兩の壷』『河内山宗俊』@フォルツァ総曲輪

ご当地もそうでしょうか、こちら富山、昨日から一気に寒くなりました。昨日の最高気温は一昨日の最高気温の半分だったかも。昨夜帰宅してこたつを出しました。勤務先の富山国際学院の同僚から聞いたのですが、ある学生が「富山は夏と冬の間が短い」と言っていたそうです。僕もそう思う。こないだまで猛暑だったのがもう暖房がほしい季節に入っている。夏が暑いと冬はその分寒くなるとか。富山国際学院生、これからの寒さをなんとか乗り切ってほしいものです。

「弁当は忘れても傘は忘れるな」と言われる当地、それでもそれなりに楽しみもいくつかあります。人の営みですもん、当たり前ですよね。僕の11月は東京出張・海外出張・外部授業各1回を予定しいてあわただしい日々になりそうですが、そんな中にあってもいくつか楽しみあり。今回はその中から1つご紹介。

山中貞雄『丹下左膳餘話 百萬兩の壷』『河内山宗俊』@フォルツァ総曲輪
ご訪問者の中には山中貞雄をご存じない方もいらっしゃるでしょうね。「山中貞雄」、『広辞苑 第六版』は3行、『大辞林 第三版』は4行なので、『大辞林』から以下引用(表記は恣意による)。
やまなか・さだお(山中貞雄1909-1938)。映画監督、京都生まれ。自由闊達な時代劇で天才を謳われたが、二十数本を撮ったのみで中国で戦病死。『国定忠治』『丹下左膳餘話 百萬兩の壷』『河内山宗俊』『人情紙風船』など。
どこかに眠っているフィルムがあるのかもしれませんが、今のところ山中作品で見つかっているのは(不完全なようだが)『丹下左膳餘話 百萬兩の壷』『河内山宗俊』『人情紙風船』の3作品だけのようです。もし新たに発見されたら世紀の大ニュースでしょうね。
溝口健二(1898-1956)、小津安二郎(1903-1963)は僕の場合ご存命中にぎりぎり間に合っています。『秋刀魚の味』(小津監督。岩下志麻・笠智衆・岡田茉莉子・佐田啓二ら。1962松竹大船)はほぼオンタイムで見ているし、京橋のフィルムセンターや名画座に通って溝口作品・小津作品を観ている。だが残念ながら山中貞雄は観た記憶がない。まさか2010年代の富山で山中作品に出会えるとは思ってもいなかった。朝日新聞富山版フォルツァ総曲輪スタッフがときどき書いているのですが、先日「山中作品@フォルツァ総曲輪」の記事を読み非常に嬉しかった。
フォルツァ総曲輪のHP(右にもリンクしてある)で調べると、11月6日(土)~11日(木)-水曜休館-の13:00~が『河内山宗俊』、14:40~が『丹下左膳餘話 百萬兩の壷』のようです。僕は7日(日)ならなんとか観られそうです。
山中が活躍した時代(監督としては1932-37)、彼らには今とは比べものにならないくらいの時代閉塞感があっただろう。中国戦線が拡大の一途を辿った時代。多くの有能な若者の命が奪われた。陸軍歩兵曹長山中貞雄、1938(昭和13)年、河南省開封市の病院で没、享年28。
by tiaokumura | 2010-10-27 20:05 | 映画 | Comments(0)


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