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2010年度10月期生 入学式・ガイダンス

2010年10月15日(金)、富山国際学院2010年度10月期生の入学式・ガイダンス。僕は会場設営(っても大袈裟なもんではありませんが。まぁ2人もいれば15分足らずで準備OKっす^^)、学院長式辞、ガイダンス説明役を担当。

午前11時過ぎ、同僚の粕谷謙治さんの司会進行で始まる。こういう式は男声(テノールかバス)がいいんでしょうね。うちは現場第一主義で権威主義に走らない日本語学校なんですが、それでも入学式・卒業式は通常とは異なってある程度厳粛な雰囲気を学生に味わってほしい。ハレとケでしょうか。僕は式服着用で臨む。いつもと違うファッションなので在校生に冷やかされました(照)。
学院長式辞、通訳つき。

富山国際学院2010年度10月新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
今ここで、富山国際学院13人の教員を代表して、皆さんにご入学のお祝いのことばを述べさせていただきます。
今、皆さんは日本に留学できた喜びが80%、これからの不安が20%といったところでしょうか。2012年3月の卒業までの1年半、日本で・富山で・富山国際学院で、実りある留学生活を送っていただきたいと思います。
(中略)
皆さんがこんなにたくさんの日本語を聞くのは初めてかもしれませんね。今日私が話したことの中で皆さんの記憶に残ることが一つでもあったら、私は嬉しいです。
これから1年半、泣いたり笑ったりいろいろなことがあります。いいこと・楽しいこと・嬉しいことばかりではありません。つらいこと・いやなこと・苦しいこと・困ったこともたくさん出てきます。
私たち13人の日本語教師は皆さんのために精一杯の努力をします。皆さんも自分自身のために、母国の家族や友人のために、ここ富山で悔いの残らない留学生活を送ってください。日本留学を通じて皆さんが大きく成長することを願っています。
皆さんのこれからに期待して学院長式辞をおわります。
2010年10月15日 富山国際学院・学院長 奥村隆信

実は今回前々日に第2稿を作って(ボクにしては上出来な準備進捗っす^^)、その段階では外国語学習方法についてのエピソードも式辞に入れようと思っていた。ハインリッヒ・シュリーマン(1822-90)も考えたんですが(激爆)、ここは日本語学習なんでアーネスト・サトー(1843-1929) にして原稿を作った。

富山国際学院で日本語を勉強する皆さんのために、一つお話をします。
今から100年ほど前に日本で活躍した外交官にアーネスト・サトーという人がいます。サトーは父はドイツ人、母はイギリス人です。ペキンで少し漢字を勉強した後、1862年9月20歳の頃に横浜に来ました。彼は日本で日本語をどのように勉強したのでしょうか。今のようにいい教科書も辞典もないしパソコンもCDプレーヤーもDVDプレーヤーもちろんありません。そういう時代にアーネスト・サトーは、積極的に日本人と話し日本人を通じて日本語を学んでいったのです。特に彼のすばらしいところは英語やドイツ語に翻訳しないで日本語は日本語のままで吸収していったところです。外交官アーネスト・サトーは、私たち日本人にとっては、古い日本から近代国家に日本が変わることができた恩人の一人です。
さて、アーネスト・サトーにも今のあなたにも2つのことは共通して大切なことだと思います。つまり、アーネスト・サトーの日本語学習法から、皆さんにもできることが2つあるのではないでしょうか。
1.富山国際学院の日本人教師や皆さんのまわりの日本人を大いに利用してたくさん話してください。
2.この学校の日本語の教え方は「日本語直接教授法」といって、日本語で日本語を教える教え方です。皆さんはできるだけ母語に翻訳しないで日本語を日本語のままで覚え使えるようになってください。

↑ってな具合に作ってはみたものもどうも出来が芳しくない(汗)。今回はボツ。

学院長式辞→新入生自己紹介→担当教員自己紹介と進み、記念撮影。

その後ガイダンス。ガイダンスは一転してリラックスムードで、でも大切なことはきちんと伝わるようにしなければならない。
富山国際学院での日本語学習・アルバイト・犯罪・交通ルール・アパート生活など。学生と教師、お互いの信頼関係は一朝一夕にできるものではないが、今日のこの日、新入生たちが「この学校なら安心だ」「この先生たちなら、いろんなことが率直に相談できる」「富山は初めてだけど、なかなかいい町みたいだな」「留学生活って母国で思っていたのとはかなり違って大変なんだな。がんばらなきゃ」と思ってくれれば大成功なんでしょうが、どうだったでしょうね、今日の入学式&ガイダンス。
by tiaokumura | 2010-10-15 19:36 | 僕は学院長2年生 | Comments(4)
Commented by けんけん at 2010-10-16 01:06 x
入学式お疲れさまでした。
現在、入学したばかりの学生にとって、今日の式辞は日本語で理解できないことでしょう。しかし、卒業するときには、みな分かるようになるといいですよね。
「日々精進」という思いながら入学式に参加しました。
Commented by tiaokumura at 2010-10-16 13:41
けんけん様、久々のコメントありがとうございます。けんけん様におかれましてはしんどい日々が続き申し訳ございませんが、「飲み会」決行を楽しみに,お互い日々精進^^いたしませうゾ。
こんなとこでナニですが(激爆)、10月15日1時間学校行事参加、出勤簿につけておいてください。業務連絡、でした。
Commented by のぶ at 2010-10-18 11:39 x
 大変ご無沙汰しています。私にとっては、毎日が穏やかに過ぎていくこの頃です。相変わらずご多忙のご様子、日々のブログを拝見しながら楽しませて貰っています。
 11月の21日から23日迄の予定で、北陸道の小杉から浦山迄を歩きます。
 宿泊は富山地鉄ホテルです。取り敢えずお知らせを。
Commented by tiaokumura at 2010-10-18 20:22
のぶ様、ほんと「ご無沙汰」ですよ^^。でもお元気そうで何よりです。関学での黒岩比佐子さんの講演は今年は無理なようですが、またの機会を楽しみにしております。
北陸道踏破時、あいにく僕は海外出張中かも。23日には帰国予定。お会いできたら会いましょう。


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