劉暁波(刘晓波)、ノーベル平和賞受賞

刘晓波(Líu Xiăobó劉暁波。1955年吉林省長春生まれ)が今年のノーベル平和賞The 2010 Nobel Peace Prizeを受賞した。劉は現在中国東北部で懲役11年の服役中で、はたして彼が受賞の知らせを受け取ることができるのかどうかわからない。

劉は文化大革命(无产阶级文化大革命)時いわゆる「下放」だったんでしょうね。文化大革命終息後吉林大学に入学、鄧小平復活時は北京師範大学文学部修士課程在学(後に同大学博士号)。オスロ大学(ノルウェー)・ハワイ大学(アメリカ)・コロンビア大学(アメリカ)で教鞭を取り、1989年帰国中に「六・四事件」Tiananmen Square in 1989に参加。投獄・公職追放・「労働教養」など。2008年『零八憲章』を起草し、身柄拘束・逮捕・懲役11年政治的権利剥奪2年・収監。
中国共産党・中華人民共和国政府にとって刘晓波は「西欧かぶれのとんでもないはねっかえり・国家転覆予備軍」といったところでしょうね。中国政府は彼の今回の受賞についてノルウェー政府に対して猛烈な抗議活動をすることでしょう。刘晓波の、武器をとってのテロではなく言論を通じての意見発表であっても、党や政府の人民への許容範囲を大きく逸脱している。そして何よりも彼は犯罪人として服役中である。刘のノーベル平和賞受賞は党・政府には内政干渉以外のなにものでもないのでしょうね。

刘晓波は2007年にCNNのインタビューに答えている、「正直な人間でありたければ人権改善のために闘うし言論の自由のために闘うif you want to be a honest person, fight for human-rights improvement, fight for free speech,」(奥村私訳)。おそらく彼は慫慂として獄に連行されたのでしょうね。
彼の弁護士Shang Baojunは刘がノーベル賞を受賞しそうだということについて今年9月に語っている、「刘がノーベル賞を受賞することは彼を牢獄から救い出すことには役には立たないし、彼の減刑にも役立たないだろう"Winning this prize doesn't necessarily help Liu Xiaobo to get out of jail sooner," "Winning the prize won't surely help to reduce his sentence."」(奥村私訳)。
刘の奥さんのLiu Xiaさんによると、彼は刑務所では読んだり走ったり(1日1時間)書いたりといった生活だそうである。「刑が確定した今となっては私たちにできることは何もない」。"I know that some friends wish Liu Xiaobo to win this award more urgently than himself," she added. "They believe it is an opportunity for China to change."

(注)英語はhttp://edition.cnn.comより
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by tiaokumura | 2010-10-08 19:32 | このブログのこと | Comments(8)
Commented by 平名 at 2010-10-09 04:14 x
 富山では往かなかったが此れから東京の七夕へ、、10月に七夕とは是いかに、、東洋の平和と西洋の平和は違うが如、
 ミャンマーのアウンサン元気かな、、日本でも記者嫌いの方が頂いたよね、、
Commented by kaguragawa at 2010-10-09 08:30
中国側はこの授賞に、「ノーベル平和賞の趣旨に反するもの」と言い、ノルウェーへの対抗措置を考えていると報じられていますね。日本の次はノルウェーですか。あまりに中国のことを知らなかったなとの思いでいます。
追記:芳地さんの本買いました。黒岩さんの本、注文しました。
Commented by tiaokumura at 2010-10-11 09:56
平名氏、「七夕」ってT高校の同期会のこと? 秋に東京でもあるん? 
千草会、予定通りにあると嬉しい。今のところ出席可。今回は君あたりが幹事になるのはいかがかな。
Commented by tiaokumura at 2010-10-11 10:00
kaguragawaさま、僕は「あまりに中国のことを知らなかったな」ってとこちょっと違う感想かな。ノーベル賞ならではの授賞かと。そういう点では、ヨーロッパ(とりわけ北欧)はまだ対中国では強気に出られるんでしょうね。
「読書の秋」とかいいますが、なかなかkaguragawaさんのようには本が読めません。両書、ご感想などお聞かせ下さい。
Commented by kaguragawa at 2010-10-13 01:15
okumuraさま、舌足らずでした。「あまりに中国のことを知らなかったな」というのは、不勉強な私の自戒として書いたので、ノルウェーが中国のことを知らなかったということではありません。
もっとも、多くの人があらためて中国の知らなかった(知らされてこなかった)側面を、あらためて勉強したことでしょう。
Commented by tiaokumura at 2010-10-13 20:26
kagueagawaさま、こちらこそ誤読失礼しました。
一つ思うのですが、中国はノルウェー政府とノ-ベル賞委員会とごっちゃにしてるんでしょうね。自分の国では国内機関は党・政府の思いのままに動かせるので、他国もそうだと思っている。人は自分の甲羅に似せてなんとか、ってやつですね。成熟した大国中国なんて、私やkaguragawaさんの生きている間は無理なんでしょうね。「大人」なんて言葉、かの国では死語なんでしょうかねぇ。尊敬される要素がたくさんある「中国」、現状は残念です。
Commented by yuixue at 2010-12-12 23:08 x
劉の受賞はおかしい!本を書いただけで??? 馬鹿ですね!。鄧小平は10億人の食事を解決したのに、候補者に一度もなれなかった。民主は時間が必要です。資本主義は待ってくれない。なぜなら、共産主義の崩壊を期待している。
中国の歴史を勉強しなさい。毛沢東文学選集を勉強しなさい。そして鄧小平文選を勉強しなさい。
Commented by tiaokumura at 2010-12-13 21:40
yuixueさま、ご訪問並びに初コメントありがとうございます。
yuixueさんのお考えが大方の中国人の考えで、僕のが大方の日本人のそれなんでしょうね。隣国同士ですが互いに理解しあう日はまだまだ遠いのでしょうね。
授賞式の欠席が19カ国だったとか。ここまで影響力の大きい国になった中華人民共和国、民主・人権についてはこの後どのようになっていくんでしょうね。中国国内で中間層が増え、やがて中間層は「政治的発言」もしていくでしょうが、共産党・政府はどこまで許容していくんでしょうね。少なくとも今の情報統制が効かない日は近いでしょうね。
「鄧小平=平和賞」ってお考え、あなたに言われるまで全く思いもしませんでした。たぶん当時は推薦者がいなかったんでしょうね。でもyuixueさんがおっしゃるように、確かに彼は受賞に値しました。
僕は毛沢東文学選集も鄧小平文選も読むつもりはありません。現状を観察するだけで充分です。今はただ「大国中国」が「大人の国」になるのを願うばかりです。今の時代、あらゆる国が中国の顔色をうかがわざるをえないのですから。
拙いブログですが、またご訪問の機会を得られれば幸甚です。


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