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原信夫「わが半生の記 越中人の系譜」(北日本新聞)


わが半生の記 越中人の系譜」は地元紙の北日本新聞の好企画。当ブログでこれまでに高野悦子さん・惣万佳代子さんの連載を紹介しています。同連載、他にもこれまでに綿貫民輔・小西謙造といった方々100人以上は連載されているでしょうか。連載後随時単行本化されています。個人的な意見を述べさせていただければ、同企画、今後取り上げていただきたい方々としては、中沖豊・立川志の輔・室井滋・柴田理恵・田中耕一・中尾哲雄・青木新門・勝山敏一・堀江節子・神島達郎・本木英子・高井進・杉田欣次・若林美智子・高橋治・左時枝・本木英克・阪井由佳子・琴ヶ梅といった方々でしょうか(まだまだいらっしゃいますが、割愛させていただく。僕が見落としているだけで、既にご登場の方もいらっしゃるかもしれません)。「越中人の系譜」には、富山で生まれ育った方、富山にゆかりが深い方が登場します。

9月6日付で原信夫さん(1926-。本名、塚原信夫。富山市出身)の連載(全15回)が終了しました。単行本第ⅩⅡ巻(年内刊行予定)に収録されるそうです。
連載では、富山時代・海軍軍楽隊・テナーサックス・ジャズとの出会い・進駐軍・「塚原」(本名)から「原」名・奥様との馴れ初め・バンド名の由来・ニューラテンクォーター(力道山はここで刺された)・紅白歌合戦紅組出演経緯・同大晦日紅組演奏・美空ひばり・「ご成婚50年」演奏などが出てきました。ご本人ならではの秘話満載でしょうね。
ニューポート・ジャズ・フェスティバルのことももちろん出てきます。連載12回では共演外国人ミュージシャンが出てきますが、ものすごい。順に
ナット・キング・コール、イブ・モンタン、クインシー・ジョーンズ(原信夫とのツーショット写真掲載)、ザ・プラターズ、パット・ブーン、ミルバ、アンディー・ウィリアムズ、ヘンリー・マンシーニ、サミー・デイビス・ジュニア、シャーリー・パッシー、トム・ジョーンズ、ダイアナ・ロス、パティ・ペイジ、ペリー・コモ、ジュリー・アンドリュース、シュープリームス、ブレンダ・リー、スリー・ディグリーズ、サラ・ボーン、ポール・アンカ(レコーディング)
といった面々です。メンバーを見て涙流さんばかりのシニアやオジサン・オバサンもいらっしゃるのではないでしょうか(激爆)。
もちろん原は日本人ミュージシャンとも、上記外国人以上に共演・レコーディングしている。主な名前だけに留めますが
白木秀雄(天才ドラマー)、ジョージ川口(ダリみたいな風貌)、北村英治、日野皓正、山本邦山、前田憲男、美空ひばり、紅白歌合戦紅組歌手、雪村いづみ、ペギー葉山、阿川泰子、綾戸智恵
といった方々。

ボクは偏狭な人間でジャズって、サッチモでありコルトレーンとディヴィスが神様でありせいぜいチック・コリアまでが「ジャズ」で、脇道してもゲッツ&ジルベルトあたりまで。Swing Jazzなんてせいぜいジャズがかった大集団・ダンスバンド・WASP向け音楽・伴奏・・・ってな偏見に満ちているのですが(恥)、アップしたYouTubeで聴いていると、「う~ん、すごい」って素直に思います。「スウィングしなきゃジャズじゃない」って、まさにこのバンド・この曲なんでしょうね。
YouTube画像中で、原信夫が「お~、若いの、なかなかやるじゃないか」「中年オジサン、まだまだ君の演奏いけるぜー」「年はとったけど、俺の選択眼って狂ってないぞ。他のバンド、引き抜けるなら引き抜いてみられま(←なぜかここだけ富山弁^^)」ってな表情を見せるのもステキ。
余計なことですが^^、原信夫さんは、都会暮しが長いですが、典型的な「富山県人」のお顔です。隣家のご主人がこのような感じのお顔でしたし、50歳以上の富山県人には原信夫さん顔、発見できます(富山県人に限らず日本人全体がそうなんでしょうね、50歳未満は顔が変わってしまったような気がする)。

原信夫とシャープス&フラッツは平成20(2008)年解散することになる。還暦近いバンド。
わたしは既に80歳を超え、いい演奏ができるうちに、活動を終えたいと考えたのです。(「わが半生の記」より引用)
音楽集団のリーダーとしては、フルトヴェングラー、ベニー・グッドマン、グレン・ミラー、カラヤン、ミッチ・ミラー、へンリー・マンシーニ、リチャード・クレイダーマン、レイモン・ルフェーブル、ジャック・ルーシエなどが思い浮かびますが、原信夫さんの場合、
シャープスを結成して約60年。これまで後ろを振り向かず、とにかく前を向き、先のことだけを考えて生きてきました。一人のリーダーがこれだけ長い間、一つのバンドを率いてきたことは世界でも例がないそうです。これからもジャズを愛する者として、ジャズとかかわっていくつもりです。(「わが半生の記」より引用)
である。「原信夫とシャープス&フラッツ」、ギネスものですよね。

アップした演奏、代表曲の「シング・シング・シング(sing, sing, sing)」です。猛暑で疲労困憊になりそうな今日この頃、そして経済不況・政治不安・人心荒廃な今、これを視聴してると生きる勇気がわいてきませんか。
by tiaokumura | 2010-09-07 18:35 | 富山 | Comments(20)
Commented by 宮さん at 2010-09-08 01:10 x
本文を読む前に、ビッグバンドの写真が気になりスタートマークをポチッと押したら、なんと原 信夫♯&♭の迫力ある「SING SING SING」がはじまりビックリです。
8分間の演奏を視聴しながら、鳥肌がたってしまいました。円熟期の♯&♭のメンバーのソロ(もちろん原 信夫も)それを見つめる幸せそうな原 信夫の表情、奥村さんが上に書いていたことと同じことを思いながら堪能しました。
越中人のど根性に敬服です。
それにしてもこのような素晴らしい動画のプレゼントに感謝します。
有り難うございました。
Commented by tiaokumura at 2010-09-08 19:29
「宮さん」様、ご訪問並びに初コメント(ですよね?)、ありがとうございます。
ほんと、原さんの表情、いいですよね。こういう「老人」になれればどんなにいいでしょうかねぇ。
動画、僕の手柄じゃなくって、YouTubeの&YouTubeにアップした人の、おかげです。
「宮さん」って・・・僕の存じ上げている「宮さん」でしょうか。そうであってもそうでなくっても、拙いブログですが、今後ともよろしくお願い申しあげます。
Commented by 宮さん at 2010-09-08 23:56 x
奥村様のメル友の宮さんです。
Commented by かねごん at 2010-09-09 08:04 x
ベニーグットマン楽団の十八番ですね。
僕の祖母はベニー・グッドマンが亡くなった日の同じ日に3時間違いでなくなりました。
その日の夜、僕はこの曲を聴いていました。懐かしいです。
Commented by 哲ちゃん at 2010-09-09 18:59 x
《東京ジャズ2010》というイヴェントが9月3日~5日に開催されたらしい。さっき観たNHKのテレビ・ニュースによると,「国内最大のジャズのイヴェント」だそうです。迂闊にも,全く気付かないままでした。
テレビでは,小学生たちのジャズの演奏を原信夫さんが指導しておられるところが放映され,貴兄のブログで原さんのことを読んだばかりだったので,思わず見入ってしまいました。
小学生たちが演奏した曲が《Sing,Sing,Sing》。なかなかの出来映えでしたぞ!
Commented by tiaokumura at 2010-09-09 19:21
「宮さん」様、そうですか、私のメル友ですか。←ってぇも、ようわかっとらんのですが(大汗)。
いずれにしましても、今後とも私ともども当ブログ、よろしくお願い申し上げます。
Commented by tiaokumura at 2010-09-09 19:25
かねごん先生、先生ならきっとこの記事に気づいてコメントを寄せていただけると思ってました、罠(トラップ)をはっとったんかも(激爆)。Swing Jazzもいいもんですよね。ましてやそれが郷土の大先輩となれば僕なんかは舞い上がってしまいます。
そうでしたか、ご祖母さま、ご命日6月13日でしたか。いいおばあさまでいらっしゃったのでしょうね。今もお孫さんご夫妻・曾孫さんを見守っていらっしゃることでしょう。
Commented by tiaokumura at 2010-09-09 19:30
哲ちゃん、そうでしたか、僕はそのTVニュース、見逃してます。《東京ジャズ2010》も知りませんでした。お台場とか幕張あたりであったんでしょうかねぇ。
原さん、いいお顔されてたでしょうね、子どもたちのジャズ指導。孫かひょっとして曾孫くらいにあたる年齢かもしれませんもんね。小学生のジャズバンドもドラム、ペット、サックス、クラリネット、トロンボーン、ピアノなど完備してたんでしょうか。子どもたちがswingするとこなんかもあったんかも^^。
Commented by 哲ちゃん at 2010-09-09 19:50 x
たぶんローカル・ニュースだったと思う。府中のある小学校で,4年生以上の子どもたちが集まってバンドを組んでいた。ビッグ・バンド並みの人数がいたようだった。短い時間での放映だったので,トロンボーンとトランペットの子に焦点を当てていました。
《東京JAZZ》は毎年のイヴェントらしい。会場は東京国際フォーラムなので,もとの都庁のあったところ,つまり有楽町駅のそばです。来年は早めに意識しておこうと思います。
Commented by かくだ at 2010-09-09 21:17 x
久しぶりにコメントさせていただきます、原信夫さんをしっている私はおばさんですか??でもいつ聴いていいものですね!!
身体が動きだします。
今日は久しぶりに早く帰宅してブログを拝見いたしました、このところ忙しくて毎日帰宅がおそかったんで・・・・
疲れがふっとびました、ジャズはいいですね~~
奥村様においては暑さにも負けず頑張っておられるみたいで安心いたしました。
日本語学校の生徒様はだいじょうぶでしょうか?
円高で生活がたいへんではありませんか?
私の会社で働けるような方はいませんか?
Commented by かぐら川 at 2010-09-12 09:07 x

谷啓さんが亡くなれましたね。昨晩、帰宅後ニュースを耳にして信じられませんでした。原信夫さんに誘われてシャープス&フラッツに入団されたのが谷さんの公の音楽活動の最初ではないでしょうか(1953年?)。大いなる昭和の象徴がまた消えてしまいました・・・。
Commented by tiaokumura at 2010-09-12 19:03
哲ちゃん、コメントありがとう。《東京JAZZ》、いつか行けたら行きたいものです。ボク、有楽町とか新橋ってあんまし行かなかったところです。いろいろいいお店もあるんでしょうね。
未定ですが今年の海外出張、久しぶりに成田発着にしようかと思っています。あれだけの成田闘争があったのに、それを忘れた某政治家Mが羽田重視しとるみたいですね。成田、ちと応援できたらと思っています。その節は会えるかと。
Commented by tiaokumura at 2010-09-12 19:06
かくだ様、久々のコメントありがとうございます。なかなか更新ままならないかくだ様のブログですが、折に触れ拝読させていただいております。激務な日々、御身ご大切に。
呉羽梨の季節がやってまいりました。幸水、豊水。今年も買出しにいらっしゃいませんか。
Commented by かくだ at 2010-09-13 20:26 x
今月初め4日に12:30にでて17:00に帰宅。富山往復して呉羽の梨をトランクいっぱい買ってきました。往復380キロでした、奥村様におかれましては忙しそうだったのでお声をかけませんでした。
4時間半、梨だけを買いに走って行きました、やはり呉羽の梨は最高ですね。今月は忙しくて全く自由な時間がありません、18日は大阪で講演の為出張です。休みがしっかりある仕事につきたいものですね!!
金沢医科大学が医療観光と題して人間ドックと富山県内、石川県内観光地をまわるという企画を2011年から受け入れるそうです、私も参加したいものです。
Commented by tiaokumura at 2010-09-15 19:02
かくだ様、呉羽梨、もうご購入済みでしたか。梨農家・県知事・呉羽梨になり代わって厚く御礼申し上げます(爆)。それにしても、かくだ様のような方がいらっしゃるのは心強い限りです。
お会いしたかった。ご来富の折には(会える会えないはともかく)事前にご連絡くださると嬉しいです。
ちょっと涼しくなってきましたね。お互いに健康にも気をつけてがんばりましょう。
Commented by かくだ at 2010-09-16 20:01 x
ありがとうございます。
私もお会いしたかったんですが、多忙の御侍史様には声もかけれませんでした、土曜日は高速道路も1000円でしたし、その分梨も買えますし飛んで行きました、10個入り4000円という大きな梨を10箱買って、あとはもろもろ買ってきました。
梨は沖縄、東京の友人におくりすごく喜ばれました。
本当に梨だけのドライブでした。
奥村様はタバコ、アルコール、ほどほどにしてください、お願いいたします。秋は勉強の秋ですね、たくさん本を読み、研修に走り回りです。
Commented by tiaokumura at 2010-09-19 18:43
かくだ様、コメントありがとうございます。大阪もお疲れでした。
呉羽梨ってそんなにうまいんですか。地元にいると、梨も鱒寿しもコシヒカリも魚介類も水も人情も・・・当たり前になってしまいます。幸せすぎるとわからんのと同じなんかも。
秋、お互いに息つくヒマもないかもしれませんが、勉強も忘れず、本もできるだけ読み、研修も怠らず、更なる脱皮を目指して精進しましょう。
晩秋にでも会えるといいですね。
Commented by かくだ at 2010-09-21 22:08 x
ありがとうございます。
休みができましたら~
食欲の秋としましょう!!
美味しい日本酒をみつけました、お持ちいたします!!^^
Commented by tiaokumura at 2010-09-22 20:29
かくだ様、いつもコメントありがとうございます。
「食欲の秋」、いいですねぇ。「美味しい日本酒」も、いいですねぇ。では僕はどこぞおいしいお店をみつけておきましょう。でも、「日本酒持ち込み可」なんてお店、あるんじゃろうか^^。
ぐっと涼しくなりました。しのぎやすい日々になりますが、御身ご大切に。
Commented by かくだ at 2010-09-22 23:40 x
楽しみにしております。
でも~富山は遠いなァ~~~^^
奥村様も若くないんで無理をなさらないように、
タバコもほどほどに~~。


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