原作・川上弘美 作画・谷口ジロー『センセイの鞄①』(ACTION COMICS)

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原作 川上弘美
作画 谷口ジロー
『センセイの鞄①』
2009年9月30日 第1刷
双葉社(ACTION COMICS)
905円+税

昨日は満月だったんでしょうか。今夜はあいにくの天気ですが、昨夜は月煌々でした、僕が観た富山では。
Here comes the full moon!/With warm heart you illuminate/the lonely old man?
名月よ 連れなき老いを 照らすとや 隆信
孤独・寂寥・絶望・後退・悪あがき・虚無・死への誘惑etc.-還暦をかなり過ぎても「諦観」の境地になど至れません(大恥)。でもそんな自分も少しはいとおしくなる。そんなことよりもっと訴えたいのは、小学生の自殺が増えているというニュースを読んで、そんな男の子も女の子もせめてもっと生きていてほしかったと思ったこと。子どもが「自死」を選ぶ日本って絶対におかしい。なんとか防げないものだろうか。いつだったか、「あの世」があると信じている小学生が僕の予想を遥かに超えた割合でいるという記事を読んだことがある。僕は「あの世」なんて信じていない。死んでしまえば、人も犬も薔薇もになる(と思う)。無になったヒトやイヌやバラが、残った人の思い出の中に生きていることはあっても、どこかで「生きている」なんてことはありえない(と思う)。「あの世」もそうだが、怪しげな人物などが「霊魂」や「前世」を強調するのもいかがなものかと思う。小学生が「あの世」や「霊魂」や「前世」を信じて、つまり「死んでも別の生きる道がある」と思って安易に死を選ぶような傾向はないのだろうか。

今日、博文堂さんから写真の本が届いていました。
ここ20年ほど、ほとんど小説は読まないのですが、ここ20年ほどの新作では常盤新平『熱愛者』・渡辺淳一『失楽園』・村上春樹『海辺のカフカ』・川上弘美『センセイの鞄』・小川洋子『博士の愛した数式』などが印象に残っています。
本書は谷口ジロー(高名で人気のある漫画家のようですが、僕は初めて読むと思う)が川上『センセイの鞄』を漫画化したもの。には谷口の弁と並んで川上自身
こういう話だったんだ!
/谷口さんに描いていただいて、/あらためて、いや/はじめてほんとうに、/知ったような心地です。
という、正に「川上節」炸裂^^の弁も載っています。
漫画は原作の流れにほぼ忠実に描かれていて、第1巻は、居酒屋でのセンセイとツキコさんの出会い(月島「味泉」・秋葉原「赤津加」が取材協力だそうです)からキノコ狩、小島孝と大町月子の「デイト」までをカヴァーしています。僕は全巻(3巻か5巻くらいなんだろうか)揃えます。
かつて小説を読んでいて疑問に思った箇所が3箇所くらいあるのですが、その疑問がこの漫画で氷解しそうな予感がします。
センセイこと「松本春綱先生」。今の先生にはこういう先生はいないでしょうね。僕たちの高校生の頃にはイメージが通じる先生がいらっしゃいました。教育現場に限らず多くがもう失われてしまったんでしょうね、この国の今は。
小泉今日子『月ひとしずく』って曲があります。井上陽水と奥田民生の合作です。知り合いの女性が、もう10年ほど前になりますかカラオケで歌ってくれて知りました。好きな曲です。昨夜の満月を観ていて、ふとその曲を思い出しました。曲とは直接関係ありませんが、小泉はTVドラマ『センセイの鞄』のツキコ役でした。原作のイメージは彼女あたりになるのでしょうね。久世光彦の演出で、センセイが柄本明、ツキコの母が加藤治子、小島が豊原功輔、石野先生が木内みどりなど。メディアミックスとかいいますが、『センセイの鞄』は映画化の企画もあるのでしょうか。映画化された時には小泉今日子が主題歌を歌ってくれたら「あわあわ」感が出ていいんじゃないかなぁと思いますが。
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by tiaokumura | 2009-12-03 19:35 | | Comments(0)


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