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加藤重広『その言い方が人を怒らせる-ことばの危機管理術』(ちくま新書)

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加藤重広(北海道大学大学院文学研究科准教授)
『その言い方が人を怒らせる
 -ことばの危機管理術』

筑摩書房(ちくま新書)
2009年11月10日 第1刷
740円+税

当ブログ記事にはときどき大学教官にご登場いただいていますが、一番多くご登場いただいているのは寺本益英先生(関西学院大学教授)でしょうね。次いで、野田尚史先生(大阪府立大学教授)と加藤重広先生になるでしょうね。寺本先生とは3年ほど前になるでしょうか実弟の紹介でお近付きになり、これまで3回飲食を共にさせていただいております。野田先生は、僕が40代で初めて知った「日本語教育」を勉強中に先生のご著書に出会い衝撃を受け、その後50代後半でようやく憧れの(照)野田先生にお目にかかれました。これまで東京で2回・大阪で2回・金沢で1回、先生の講演・研修などに参加しています。来年1月9日(土)に先生が金沢にいらっしゃるので、今からその日が待ち遠しい。

加藤重広先生は、僕が2006年4月に編入学した富山大学人文学部で集中講義を受けました(加藤先生はその前年度?まで富山大学助教授)。2006年が「日本語語用論研究」、2007年が「日本語文法概説」。そして、富山大卒業後、先生の集中講義があるのを知り、先生に「卒業してしまっているが、ぜひ受講させていただきたい」という内容のメールをお送りしたところ、受講許諾の返信をいただいた。2008年は「日本語文法の諸問題と近代文法理論史」(仕事の関係で全部は受講できなかった)。今年2009年も先生の集中講義@富山大学を楽しみにしていたのですが、予算の関係からでしょうか、加藤先生の集中講義は開講されなかった。真に残念なことです。
このブログには上記の集中講義についての記事も載せてあります。膨大な量のレジュメ(優に新書版1冊くらいはあった)、その内容をボクなんかの100倍以上も頭の回転が速い加藤先生が次々と展開されていくのですから、僕なんかはついていくのがやっと。2006年は僕の理解度は3割程度だったのが、2007年は少し僕が進化したのかあるいはテーマが2006年と異なったからか7割近くは理解できるようになっていました。2回の集中講義はどちらも「」でした。特に2007年の筆記試験は87点! 間もなく61歳になるオッサンが「あの」加藤先生のテストで87点も取ったんですから、これは「自慢」できるでしょうね(自画自賛^^)。2006年の言語学研究室での先生の歓迎会で舞い上がったこと、2007年の先生の歓迎会(市内の居酒屋だったか)で「加藤先生クイズ」を自作したことは、僕の「富山大学生時代」の貴重な思い出です。
おそらく僕は加藤先生の講義はもう経験することができませんが、学びの緊張と知的興奮に満ちた、終生忘れることのできない3回の集中講義でした。講義中しきりにタオルで手を拭われる様子(先生は手に汗をかかれることが多いのでしょうね)、機関銃のように話される途中ふと考え込んで視線を宙に浮かせられる様子、軽いジョークを織り込まれる時のちょっと照れた感じの表情、誤った理論や非論理的な学説を糾弾されるときの厳しい表情などなど、今でもよく覚えています。

アップした写真加藤重広先生の最近著。数日前、朝日新聞の広告で知り、仕事の帰りに毎晩本屋さんに立寄って探したのですが未入荷。今日の午後、ようやく入手しました。今日・明日と久しぶりに仕事オフにしたので、連休読書に励みます(照)。
加藤先生の本は、僕にとって5冊目になります。これまでの4冊は(以下書名のみ。共著も含む。入手順ではなく刊行順で並べる)『日本語学のしくみ』『日本語語用論のしくみ』『日本語文法 入門ハンドブック』『ことばの科学-学びのエクササイズ』
by tiaokumura | 2009-11-21 20:58 | | Comments(2)
Commented by 寺本益英 at 2009-11-26 03:19 x
 奥村先生、お元気でいらっしゃいますか。海外出張が続き、大変でしたね。
 いつもブログで取り上げてくださり、本当にありがとうございます。自身の講演準備と原稿執筆に加え、各種セミナーを企画してきましたのでとても忙しくしておりましたが、少しずつ片付いてきました。野沢さんは全部出席してくださって、大感激です。
 もうすぐ12月ですね。後悔のないよう1年を締めくくりたいと思っています。またお目にかからせていただける機会を楽しみにしています。
Commented by tiaokumura at 2009-11-26 20:04
寺本先生、ご多忙にもかかわらずコメントをいただき恐縮かつ感謝です。
「後悔のないよう1年を締めくくりたい」は私も同感ですが、どうも難しそうです。来年は日本が更に坂道を転げ落ちそうな年になるのではないかという危惧も大です。日本経済も今や底なし沼なのかもしれませんよね。
来年はぜひ会食を実現させたく思っております。その節は経済や歴史や茶・食や日本美術などいろいろお聞かせ下さい。
寺本先生におかれましては「どこまで続く忙しさぞ」^^みたいな日々をお過ごしでしょうが、ご自愛のほどを!


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